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結晶分化作用と深成岩

マグマ溜まりの中での結晶分化作用に関連して。 マグマの温度が下がるにつれ、融点の高い鉱物から結晶になり、マグマ溜まりの底に沈積していくという事ですが、この過程は深成岩がつくられる過程と、どう違うのでしょうか。マグマがゆっくり冷えてできる深成岩でも各鉱物が分離して偏ってしまうのですか。

  • 地学
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  • pikakuwa
  • ベストアンサー率82% (14/17)
回答No.2

深成岩でも鉱物が分離して偏るのは本当です。しかし、そのことと教科書に載っている結晶分化作用とは完全に一致はしません。 火成岩にはたくさんの種類があります。火山岩だけでも、玄武岩・安山岩・デイサイト・流紋岩などなどたくさんあります。結晶分化作用というのは、そのような火成岩の多様性を説明するために1928年にボーエンという方が提唱した考え方です。この考えは広く受け入れられ、現在も火成岩の多様性を説明する考えとして生き続けています。 しかし、ボーエンの著にも書かれていますが、火成岩の多様性は、ほかの作用でも生じます。例えば、周辺岩石の融解・同化、複数マグマの混合、液相分別など、様々な作用が考えられます。結晶分化作用は、火成岩が多様化する一つの要因であると考えて頂いた方がよいでしょう。 また、結晶分化作用にしても、教科書に書かれているような単純な結晶沈降だけでは無いことが分かっています。例えば ・斜長石はマグマより軽い場合があり、沈降せずに上昇することがある。 ・マグマ溜まりは周辺から冷えるので、マグマ溜まりの周辺と中心で分化の仕方が違う ・粘性・対流など、マグマの流体力学的挙動が分化に強く影響する などのことが分かっています。 深成岩は一つのまとまった地域に産し、「岩体」をなす事が普通です。これは昔のマグマ溜まりと考えることができますが、岩体の中の岩石は均一ではなく多様です。この多様性は、結晶と液が分離してそれぞれが偏ってしまうことにより生じることもありますが、それだけでもないようです。深成岩を研究されている方の多くは、その多様性がどんなプロセスで生じたのかを、様々な方法で調べています。 結晶分化作用・火成岩等に関する疑問は下の掲示板が参考になります。

参考URL:
http://hakone.eri.u-tokyo.ac.jp/kazan/Question/br/qa-frame.html
回答No.1

マグマがゆっくり冷えてできる深成岩でも各鉱物が分離して偏ってしまうのですか。 →その通りです。 全てとは言えませんが、深成岩体には、優白色の花崗岩が上位に、優黒色の斑レイ岩が下位に見られることが多々あります。 輝石や角閃石などの有色鉱物が先に沈殿してしまった結果です。 また結晶になりにくい元素は、マグマが冷却固化する過程で、最後の最後まで上澄み液として残り、花崗岩体の頭に、ペグマタイトと呼ばれる、有用元素に富む岩石を形成します。 通常、我々は、深成岩体の上の方の花崗岩しか目にすることが出来ませんが、地殻の構造運動などにより、地下深部にあった斑レイ岩が露出しているところもあります。 北海道の日高山脈は、西から東に横断することにより、深部の斑レイ岩→浅部の花崗岩を観察することができます。

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