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[Ag(NH3)2]+逐次安定度定数と全安定度定数
[Ag(NH3)2]+の生成反応を例にとり、逐次安定度定数と全安定度定数の違いを説明してください。 [Ag(NH3)2]+の生成反応という部分から全く分からないので、すみませんが、わかりやすくやさしい解説でお願いします。
- mi-chanhaneco
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たぶんレポートか何かだと思いますが、詳しく書かれたものを公開している方がおられました。 http://www.mikecat.org/chem/chem070315a.pdf 途中から難しくなっていますが、ジアンミン銀(I)イオン[Ag(NH3)2]^+が銀イオンAg^+からどうやってできるのか、なぜ逐次安定度定数・全安定度定数というものを考えないといけないのか、という点は1ページだけ読めば分かるでしょう。 いちおう、簡単にまとめておきますと、ジアンミン銀(I)イオンは銀(I)イオンにアンモニアを加えたときに生じます。この反応は、いきなりジアンミン銀(I)イオンができるのではなくて、アンモニアが一個くっついたイオンを中間に含みます。 Ag+ + 2NH3 <> [Ag(NH3)]^+ + NH3 <> [Ag(NH3)2]^+ (<>は平衡の矢印と思ってください) 複数の反応が逐次的に起こっていることになります。 多価酸・塩基の電離のときも似たような複数の平衡定数を考えたと思います。 そして、第一段階の平衡定数、第二段階の平衡定数は、生じた錯イオンの安定性を示すことから、逐次安定度定数と呼ばれます。 ここで言う「安定」とは、出発物質に比べてどれくらい錯イオンの方が安定か?ということです。安定でないなら出発物質に戻る(平衡は左に動く)はずですし、安定なら錯イオンの方に動きます。 さて、我々が実際に興味があるのは、銀(I)イオンから[Ag(NH3)2]+イオンがどれくらい生じやすいか(あるいはしょうじにくいか)ということです。それを考えるには、逐次反応をまとめた Ag+ + 2NH3 <> [Ag(NH3)]2]+ の平衡定数を考えれば良いです。この平衡定数は、右辺の錯イオンがどれくらい安定かを示すものなので、全安定度定数と呼ばれます。
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