• 締切済み

原爆の「市街地」投下は戦争犯罪であり追及すべきでは

DieMeuteの回答

  • DieMeute
  • ベストアンサー率70% (571/807)
回答No.22

>広島・長崎の原爆投下について、アメリカでは「戦争を終わらせ兵士の命を救った」という考えがかなり強いようで驚いています。 ●驚いている事に驚いています。 アメリカ人と日本人で考えが違うのは当たり前だと思います。 当時のアメリカ人にしてみれば日本軍との戦闘で自分の夫、息子、孫が死ぬかもしれない可能性があったわけですから、原爆使用で犠牲が減るなら支持するのも当然だと思います。今のアメリカ人だって自分のご先祖様が戦死する可能性があったわけです。 当時、海軍のリーヒー提督は日本本土への進攻でアメリカ軍の犠牲者は26万人以上になると判断しました。 スチムソン陸軍長官は100万人以上の犠牲者が出ると判断しました。 今となってはどちらが真実に近かったのかはわかりませんが、自分の家族がその中には入って欲しくないと思うのは当然至極だと思います。 家族や同胞を犠牲にせずにすむ方法があるなら、それを肯定するのも当然の心情だと思います。 逆に日本人からすれば、あのような非人道的な大量虐殺兵器を使うなんてとんでもないという心情も当然です。 要は立場が違えば考え方が違うのも当たり前なだけな話だと思います。 >非戦闘員を標的にした無差別大量殺傷攻撃であり、戦争犯罪ではないでしょうか。終戦に向けて威嚇の必要があるのなら近海や少なくとも山間部で十分です。そして2発も必要ありません。東京大空襲等の無差別爆撃も同様です。 >もう70年も前のことではありますが、広島・長崎の原爆、無差別空爆の過ちを認めさせなければ、今後も一定の条件がそろえば核兵器で市街地を攻撃することや、市民を標的にした無差別大量攻撃が許されるということを意味します。そうした攻撃はしないということであれば、原爆を肯定する冒頭の考えと矛盾します。 ●いいえ。矛盾しません。 太平洋戦争当時の国際法では広島、長崎への無差別爆撃を違法とする法律はありません。 しかし、後の時代に無差別爆撃を違法とする国際法が出来ています。 この当時の国際法としては 1910年の「陸戦ノ法規慣例ニ関スル条約(ハーグ条約)」があり、その第25条において「防衛されていない都市」へは如何なる手段においても攻撃してはいけないとあります。 しかし、広島も長崎にも東京にも日本軍の基地はあり防衛されていると判断できるので、残念ながらこのハーグ条約の第25条には該当しません。 この当時の国際法では他に広島、長崎への「無差別爆撃」について違法性を問う事のできる条約はありません。 しかし第二次世界大戦の惨禍やそれ以後の戦争での惨禍により無差別攻撃の非人道性が大きく問題視されます。 そのため、無差別攻撃を禁止する条約が作られます。 それが1979年の「ジュネーブ諸条約追加第一議定書」の第51条(一般住民の保護)です。 その第51条の第4項において明確に「無差別攻撃は禁止する」とあります。 我々の現在の常識から言えば広島、長崎への原爆投下は非人道的ですし、現在の国際法から言えば原爆使用も国際法違反でしょう。 それは、そうした倫理が根付き教育がなされ国際法も作られたからです。 しかし、太平洋戦争時の国際法では広島、長崎への「無差別爆撃」という点に絞ってみれば違法性は残念ながら問えません。 当時はそこまで人道的な国際法が整備されていなかったのです。 残念ながら「時代が違う」としか言えません。 しかし、「無差別爆撃」という点では無く、「ハーグ条約」違反という観点から見れば、広島、長崎への原爆使用の違法性は問えます。 「ハーグ条約」の第23条「禁止事項」には「不必要な苦痛を与える兵器、投射物、その他の物質を使用する事」とあります。 原爆によって発生する放射能を浴びた人がなる放射能障害や白血病や癌等の後遺症は明らかに「余分の危害を生ぜしめる性質」ですし、これは兵士、民間人を問わず適用されます。 また放射性降下物が周辺に降り注ぎ、それによる環境汚染の発生とそれらよる人的被害も、まさしく「余分の危害」です。 つまり当時の国際法で広島、長崎への「無差別爆撃」の違法性を問うのは無理でも、ハーグ条約第23条には明確に違反していると判断できますから、国際法違反の観点から批判するなら、そこを責めるべきだと考えます。 >さらに言えば原爆を使用せずとも日本が降伏したのは種々の状況(日本が旧ソ連に仲裁依頼をしていたことをトルーマン大統領は知っていた等)から明らかです。 ●明らかではありません。 だから原爆を使用しながらもアメリカ軍は「オリンピック作戦(九州上陸作戦)」の準備を進めていました。 既にこの作戦のために第6軍が編成され13個師団が準備に入り作戦決行日も決まっていました。 日本の敗北は決定的でしたが、どこまで日本が戦うかは確定的ではありませんでした。 そこで生じる犠牲を恐れていたのです。 そもそも日本にしても広島、長崎に原爆を落とされながらも軍には本土決戦を戦おうという勢力があり、最終的に政府内の話では決まらず陛下の「聖断」でようやく日本の降伏が決まったぐらいです。 正直、日本本土決戦が行われていても不思議ではない状況でした。

eigo105
質問者

お礼

コメント誠にありがとうございます。 原爆投下行為の違法性については、東京地方裁判所が原爆投下は国際法違反である旨を国家賠償訴訟の傍論で述べているようですね。これはもう国際法の学術的論点であるようですね。これを合法とするきちんとした学説があればご紹介いただけますればなお幸いです。

関連するQ&A

  • ☆長崎への原爆投下について

    アメリカは何故、長崎に原爆を投下したのですか? 原爆は広島への投下だけで十分だったはずです・・・ そのたった3日後何故、長崎にまで、投下したのですか? 明らかに過剰攻撃ではありませんか? アメリカは8月8日までに日本が降伏すると予想していたのですか? 日本は何故このアメリカへの許されざる恨みを忘れてしまったのですか?・・・・・・・・・・・・・

  • なぜ日本に原爆が投下されたのか?

    先の戦争のことを考えていて、ふと、「なぜ日本に原爆が投下されたのか?」という疑問と強い憤りを感じてしまいました。 私の読んだ本によりますと、原爆は、開発・実験段階から、すでに、イタリアでもドイツでもなく「日本に対して使う」と決められていたと書かれています。 「戦争を早く終わらせるため、やむを得なかった」ということを聞きますが、ポツダムで、会談が行われる頃(直前に原爆が完成したそうです。)には、すでに「日本の敗戦」は決定的であり、「戦争の勝敗・終結」と「原爆の使用」は何ら関係しないと考えています。そんなことは、アメリカだって「百も承知」の上での原爆の使用ですよね。 それに、広島に次いで、長崎にも投下されています。 疑問点は次の2つです。 (1) 広島と長崎に原爆が投下された。これは「戦争による犠牲」というよりは「人種差別による犠牲」ではないでしょうか?米国人のすべてが人種差別主義者だとは思いませんが、現代の状況を見ても、「人種差別」としか思えないのです。 (2) 何故2発も、投下されなければならなかったのでしょうか?「型が違う」ということだけで、あんな非道なことが出来るのでしょうか?長崎への投下はどのように説明されているのですか? なお、この質問は、現在の日米関係を否定しょうという趣旨ではありません。

  • 原爆投下の責任は?

     旧日本軍は、アジアの人々に悪い事をしたのだと教えられましたが、それよりも日本に原爆を落としたアメリカ軍のほうが酷いと思うのですが・・・。(どっちもどっちですが)  非戦闘員を無差別に殺した原爆投下、これは罰せられないのでしょうか?東京裁判で日本人が裁かれたのなら、原爆を投下したアメリカ人も裁かれるべきと思うのですが、どうなんでしょう?  今でも苦しんでいる人にはアメリカの賠償ってないのでしょうか?もしかして慰安婦問題のように、日本人もアメリカで裁判を起して勝てば補償してもらえるのでしょうか?難しいな・・・?ヨロシクお願いします。

  • もし原爆投下がなければ

    大臣の原爆投下はしかたない発言が問題になっていますが もし長崎、広島に原爆が投下されなかったら戦争はそのまま続き ソ連参戦や沖縄から本土地上戦などに至った可能性はあるでしょうか? いずれにせよ原爆投下は戦争を終わらせたと言っていいでしょうか?

  • 広島への原爆投下 長崎

    広島と長崎に原爆が投下されましたが、広島と長崎に日本軍の主要基地があったのでしょうか。米軍がそこを選ぶ理由があったのでしょうか。

  • 戦時下の原爆投下

    広島・長崎で被爆した人たちはお気の毒に思います。 米国が広島・長崎に原爆を投下したのですが、これは戦争中のことで、戦争とは、敵国の人間を一人でも多く殺し、敵国により多くの被害を与えたほうが勝つわけです。 戦闘員ではない民間人を殺した、女や子どもや老人を殺したとの非難を聞きますが、人道的な戦争などないと個人的には考えます。 原爆被害者の人たち、戦争で家族を亡くした人たちが非難する相手は、戦争をはじめた日本国ではないかと思います。 原爆投下で米国を非難する理由は何なのでしょうか?

  • 広島長崎の原爆投下について

    広島長崎の原爆投下によって日本の降伏の時期を早めることが出来た、とアメリカの在郷軍人の方々がその正当性を主張されているようです。 実は私もそう思っているのですが、違うのでしょうか。 たしかに原爆は非人道的だとは思いますが、逆に人道的な戦争などありえないと思うのですが。

  • 原爆投下について

    アメリカの、長崎、広島への原爆使用についての表現に関し、 「原爆落下」と「原爆投下」の表現のニュアンスの違い、使い分けの意図等が もし、あるとしたら教えてください。

  • 原爆投下は捏造だった!?

    インターネットで、「原爆投下は捏造だった」「左翼の歴史歪曲だった」などの書き込みを見つけました。 広島、長崎に原爆が投下され(映像もある)、数十万人の方々が亡くなり、今もなお後遺症に苦しむ人がいることは紛れも無い事実で、アメリカでさえ原爆を投下したことを認めているのに、なぜ同じ日本人がそのようなことを堂々と言えるのでしょうか?

  • 原爆投下の理由

    第二次世界大戦の終結直前にアメリカは長崎と広島に原爆を落としましたが、 皆さんはその原爆投下の理由は何であったと認識していますか? 今ここで質問文や回答を見てからではなく、見る前までの認識でお願いします。 実はこの前、大学の授業でディスカッションをしていた時に、ある子が 『アメリカが原爆落としたから戦争が終わった』と言っていました。 ですが、私はアメリカが原爆を落とさなくても日本は降伏していただろうと思っています。 アメリカが原爆を落とした理由も、戦争を終わらせるためではなく、 ソ連に対する力の誇示や原爆のテスト、そして人種差別であったと認識しています。 本土決戦になるとアメリカ側の死傷者が莫大な数になるから、 という理由も、上記のものに比べると屁のようなものだと思っています。 私はこういう見方が一般的だと思っていたのですが、その友人の発言を 聞いて他の人はどう思ってるのか気になったため質問しました。