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政策割当(ポリシー・ミックス)の国際均衡線について

 IS-LM-BPの図において、BP曲線の傾きがLM曲線より緩やかな場合、国際均衡線(縦軸に政府支出、横軸に貨幣供給をとる)は右上がりになるように思えるのですが…。  よく基本書には右下がりになることが当たり前のように書いてますが、これは、BP曲線がLM曲線よりも急な傾きの場合だけだと思うのですが…。  この説明を書いて、あるテスト(院生が採点)に提出したら定義が間違っている一蹴され、赤点(10点)でした…。  テストに書いた内容の概略を以下に示しておきます…。    当初、国際収支が均衡していたとする ↓  政府支出(G)の拡大 ↓  (1)経常収支赤字  (2)資本収支黒字(∵取引需要増加によって、貨幣市場にて          利子率上昇) ↓  (2)>(1) ∴国際収支黒字 ↓ 国際収支黒字を解消するために…  貨幣供給の増加(M) ↓  ア 資本収支赤字の方向(∵利子率低下)  イ 経常収支赤字の方向(∵利子率低下による投資の増               加) ↓  よって、GとMは右上がりの関係になると感じるのですが…。  どうぞ、よろしくお願いいたします。  

みんなの回答

  • marjoram
  • ベストアンサー率65% (13/20)
回答No.1

IS-LM-BP分析では、通常、横軸に実質国民所得Y、 縦軸に国内名目利子率rをとり、図(diagram)を描いて 説明します。(以下、Y-r平面と呼ぶことにします。) この図のYやrのように、分析に使う理論モデルの内部で (例えば連立方程式を解くなどして)決定される変数を 内生変数と言います。 一方、この分析で、実質政府支出Gや名目貨幣供給Mが、 モデルの外から与えられるとき、それらは外生変数で あると言います。 M-G平面(横軸に貨幣供給、縦軸に政府支出)の上で、 国内均衡線、国際均衡線を描くときには、Yは完全雇用 国民所得の水準として外生的に与えられます。そして、 MもGも外生変数(二つの政策変数)として自由に動かし ながら、二つの均衡線が描かれます。 この図の目的は、あるMとGの組み合わせ(M,G)が、完全 雇用と国際収支の均衡を同時に達成できるのか、出来ない 場合は、経済はどのような状態に一時的に置かれるのかを 明らかにすることです。 図に完全雇用国際均衡線を描くことを考えると、Gを増加 させたときには、Mを減らしてrを上昇させ、資本収支を 改善すると供に、民間投資を抑えて輸入を減らす必要が あります。つまり、Yを一定の水準(完全雇用国民所得)に 維持したままGを増やすときは、Mを減らさなければ、国際 収支を均衡させることはできません。 ご質問の中で「GとMは右上がりの関係になると感じる」 とありますが、IS-LM-BP分析のY-r平面を使った説明で、 固定為替相場制の下では、Gは外生変数ですが、Mは (一時的な効果を別にすれば)内生変数であることに 注意して下さい。GもMも増えれば、Yも増加してしまいます から、新しいYの水準で国際均衡が達成されていても、 M-G平面上で、その点と以前の均衡点を結ぶ線は完全雇用 国際均衡線とはなりません。

bonnywalsh
質問者

補足

 解答ありがとうございます。  ご解答いただきました、完全雇用国際均衡線というのがよくわかりません。国内均衡線と国際均衡線とは「別に」、完全雇用国際均衡線というのを引いてみるとというものでしょうか?  それから、問題文も書いたほうがよかったですね。問題文は、「政府が経済構造についての知識を不完全にしか得られない場合を想定する。このとき固定相場制下において国内均衡と国際均衡を同時に達成するための政策割当について考える。国内均衡と国際均衡を同時に達成するために行われる財政政策と金融政策の組み合わせを論ぜよ」というものでした。  私は、問題文の「政府が経済構造についての知識を不完全にしか得られない場合を想定」というところが、どうしても引っかかり、自分で作ってみた解答には   ↓  政府は経済構造について不完全な知識を得ていないとしても、少なくともLM曲線より、BP曲線の方が傾きが急な場合でないと、政策割当はできないと論証したものです。(∵LM曲線の傾きよりBP曲線の方が緩やかであると、国内均衡線の|傾き|と国際均衡線の傾きの大小関係で、GとMのそれぞれに、割り当てるべき均衡線が異なってくるから、どちらかに固定的に政策を割り当てることによって、必ず対内・対外均衡を達成できるとはいえない→結局、ここまで政府は知識を得ていないと割り当てはできない…。)  ↓  よって、少なくとも政府は、LM曲線より、BP曲線の方が傾きが急であることを知っていることを前提にする。とした上で、通常基本書に書いてあるような、対内均衡線・対外均衡線、双方が右下がりの図を導出・作図し、対内均衡にはGを対外均衡にはMを割り当てると、同時均衡点に収束することを論じました。    何が間違っているのかよくわかりません。どうぞ、ご指摘の方、お願いいたします。        

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