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ラプラスの悪魔について

grothendieckの回答

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回答No.8

kuontpさん、こんにちは。ベルの不等式が破られていることによりラプラスの悪魔が存在し得ないことが示されたというのはやや不正確あるいは単純化し過ぎでした。ベルの不等式は次の二つの仮定だけに基づくスピンの相関に関する不等式です。 (1)物理量の局所性(相対性理論の要請) (2)決定論によって観測量が決まっていること この二つの仮定から量子論の予言とは一致しない不等式が導かれます。アスペを始め、いくつかの実験が行われ、全て量子論の予言と一致していたのです。したがって上の二つの仮定の少なくとも一つは放棄しなければならないことになります。局所性を破れば古典的因果律を満たす理論ができる可能性は残されており、実際ボームはそのような理論を作っています。しかしボームの理論は複雑で奇妙な性質を持っており、賛同者は多くないようです。相対論が正しいことは多くの実験により示されています。したがって多くの物理学者は相対論の要請を破るよりは古典的因果律を破る方が良いと考えているのでしょう。すなわち世界で起っていることのうちある部分は原因なしにおこっているのです。疑似乱数ではなく、種も計算式もない真の乱数によって決められているのです。

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