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ラプラスの悪魔について

KENZOUの回答

  • KENZOU
  • ベストアンサー率54% (241/444)
回答No.4

悪魔で有名なのはこの他に「Maxwellの悪魔」というものがありますね。これは熱を冷たい方から熱い方に流す悪魔です。熱の正体は分子の運動エネルギーといわれていますが、運動エネルギーが高ければ熱は高いとなるわけです。エネルギーは高いほうから低いほうに流れますね。例えば山頂から転がしたボールは下のほうに自然に転がっていきます。麓からボールが自然に山頂目指して昇っていくということは決してない。しかし、Mawxellの悪魔というものが存在すれば。。。熱い部屋と寒い部屋を仕切りを介してひっつけ、その仕切りに小さな扉をつけてそこにMaxwellの悪魔を棲みつかせます。Maxwellの悪魔は大変目がよく、ミクロな世界の動きをよく見ることができます。熱い部屋の分子の活発な動きを眺めていると同時に寒い部屋の不活発な分子の動きもしっかり見ている。不活発な分子の動きといってもそこには分布があるわけで、Maxwellの悪魔は不活発な分子の中でももっとも活発な分子を捕まえては扉を開け、熱い部屋のほうに放り込むという作業を続けている。するとどうでしょう、寒い部屋はますます寒くなり、熱い部屋はますます熱くなってくる。。。これは完全にわれわれの経験則に反する現象ですね。熱力学第2法則あるいはエントロピー増大の法則によりMaxwellの悪魔の存在は否定されました。 ラプラスの悪魔は目よりも頭脳が素晴らしく発達した悪魔で、スーパーコンピューターの能力を遥かに超える量子コンピュータをも大きく凌駕する人知を超越した計算能力を持っている悪魔です。彼は、この宇宙に存在するすべての基本粒子の「位置」と「速度」を掴んでおり、すべての現象は初期値が分かればあとは計算によってその後の動きを完全に知ることができると公言しています。つまり、宇宙の始まりから宇宙の終焉に至るまでのありとあらゆる出来事が計算で割り出すことができると言っているのですね。東京タワーの頂上から落としたティッシュの落下軌跡もズバリ計算ででるとしています。しかし、考えて見ましょう、いきなり吹く風でティッシュがどう動くがあらかじめそんなことが予想できるでしょうか。悪魔氏はその予想をピシャリと当てることができると言っているのでね。ここまでくれば、そんな馬鹿なことはない、となるのではないでしょうか。悪魔氏は、初期値が分かればすべてが決定するという決定論的な世界の中に棲んでいるのですね。現実の世界は不確定性の世界です。もっともそれは人知に限界があるためで、その限界を飛び越えれば。。。という議論がないこともないですが、何の根拠もないタラレバ論となるため、実りのない議論となるのではないでしょうか。

kuontp
質問者

お礼

 確かに、ラプラスの悪魔が危険性を含んでいることは自覚しているつもりです。人間には絶対に扱えるものではないから思想の遊びでしかないし、もし未来が確定されたものだとすれば、生きる張り合いや、頑張る意欲をなくす人も出るように思います。どんな悪事をしても「私がこうすることは宇宙誕生の時から決まっていたのだ」などと言われては、個人の責任というものは全くありません。この考え方が事実はどうかはともかく、ラプラスの悪魔を自分の行動の言い訳に使うような人が増えては、社会的に好ましいとは思えません。  とりあえずここでは、いくつものサイトに見たように、不確定性原理にはラプラスの悪魔を否定する根拠があるのかについて疑問を持ったので質問させてもらいました。ラプラスの悪魔を知ってしまったからには、自分の中にあった疑問を納得させたかったもので。  それから「Maxwellの悪魔」というのは初耳でした。教えていただいてありがとうございます。

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