触媒を使うと反応速度が上がる理由とは?
- 化学反応の速度を上げる方法には、温度を上げる、濃度を上げる、触媒を使うという3つの方法があります。温度と濃度の場合は原子や分子のぶつかり合いが激しくなるため、反応が進みます。一方、触媒を使う場合は異なる経路で反応が進むため、活性化エネルギーが下がり、反応速度が上がると言われています。
- 触媒を使う方法としては、ハーバー法とオストワルト法が知られています。ハーバー法では、N2とH2が反応してNH3が生成されます。この反応では、触媒としてFeが使われます。一方、オストワルト法では、NH3とO2が反応してNOとH2Oが生成されます。この反応では、触媒としてPtが使われます。
- 触媒を使った場合の異なる反応経路とは、触媒が反応に参加して新たな中間体を形成し、その中間体を経由することで反応が進むことを意味します。具体的には、触媒が反応物と反応して新たな化学種を生成し、その化学種が反応を促進する役割を果たします。触媒を使うことで、反応経路が多様化し、より効率的に反応が進むため、反応速度が上がるのです。
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触媒で反応速度をあげるときの異なる経路とは何?
化学反応の速度を上げる方法に 1、温度をあげる 2、濃度をあげる 3.触媒を使う があります。1と2は原子や分子のぶつかりあいが激しくなるのでわかりやすいのですが、3が理解できません。なんだか、触媒を含んだ経路で反応すると活性化エネルギーが下がるから反応速度が上がるらしいのです。 触媒を使う方法は、高校の化学ではハーバー法とオストワルト法が出てきました。 ハーバー法 N2+3H2→2NH3 触媒はFe オストワルト法 4NH3+5O2→4NO+6H2O 触媒はPt 別な反応経路なんて書いてません・・・。触媒を使ったときの異なる反応経路とは、たとえば、この場合、どうなっているのでしょうか。教えてください。
- rabitwo
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- 化学
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#3です。 理解が進んだようで何よりです。 #3について訂正いたします。 × 2Fe + nH2 → 2FeHn ○ 2Fe + nN2 → 2FeNn Tacosanさんの説明をうけての回答だったのですが、水素と窒素を逆にしてしまいました。 http://ttf.pc.uec.ac.jp/www.page/ishidaH21/kouza.pdf こちらの「7触媒の役割」の項に説明があります。
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- km1939
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No.3さんの言うように「触媒は途中反応に参加しているが元に戻る」との考えが 正しいと思います。アンモニアの例で触媒の働きを見ますと(1)~(5)の反応 と考えられます。 N2 + 3H2 ⇔ 2NH3 鉄触媒 N2 ⇔ 2N (触媒表面への吸着) (1) おそい H2 ⇔ 2H (触媒表面への吸着) (2) 速い N + H ⇔ NH (触媒表面での反応) (3) 速い NH + H ⇔ NH2 (触媒表面での反応) (4) 速い NH2 + H ⇔ NH3 アンモニアが生成すると (5) 同時に触媒表面か ら飛び出す ⇔ ;可逆反応
お礼
ありがとうございます。 N2 + 3H2 ⇔ 2NH3 (鉄触媒) は詳しく過程を見ると、(1)→(5)のことが起こっているのですね。NH3ができるまでの過程のすべてが触媒である鉄の表面で起こっているのですか。もし鉄が無ければNH3を作るのは大変そうです。 化学反応の速さの観点で見ると、(1)の N2 ⇔ 2N (触媒表面への吸着) おそい ということから、ここでほとんどの時間を使っていそうですね。窒素分子をばらばらにするのにエネルギーがたくさん必要だとNo.2さんに教えていただきましたから、それが関係しているのかなと思いました。 それにしても、触媒というものは不思議だなぁと思います。いや、不思議といか、誰かが発見して、ってハーバーさんでしょうね。いろいろな触媒がきっとあって、現代の科学技術はそれを発見して利用して、なんらかの化学物質を作る際に省エネルギー、時間短縮をして、生産コストを下げて経済活動をしているんだろうなって思いました。
- Ichitsubo
- ベストアンサー率35% (479/1351)
触媒自体は「反応しない」のではなく、「最終的に元に戻る」と考えた方がよいでしょう。 ハーバー法についてはほかの回答者さんもおっしゃっていますが、おおざっぱに言えば nH2 + 2Fe → 2FeHn 6FeHn + nN2 → 2nNH3 + 6Fe の反応が起こっているのです(ものすごく簡略化しています)。
お礼
ありがとうございます。 触媒も反応をして、最終的に元に戻っているのですね!! ハーバー法の式ができました。 3H2 + 6Fe → 6FeH 6FeH + N2 → 2NH3 + 6Fe これを見ると、Feは水素化鉄?になって反応していますが、最初に6Feだったものが最後に6Feに戻っています。 簡略化していただいたおかげでわかったのだと思います!!
- Tacosan
- ベストアンサー率23% (3656/15482)
窒素と水素から直接アンモニアを合成するときにどのような反応が起きてるのかしらんけど, ハーバー法は詳しく知られていて 1. 鉄の表面に窒素分子が吸着する 2. 窒素分子が 2個の窒素原子に分解する (窒素原子が鉄原子と相互作用する) 3. 窒素原子に逐次水素原子が結合して N → NH → NH2 → NH3 と変化する (この反応も鉄の表面で起きる) 4. できたアンモニア分子が鉄から離れる と進行する. 鉄との相互作用のおかげで, 2 のエネルギーを減らすことができる (ただ分解するだけだと 900 kJ/mol 以上必要).
お礼
ありがとうございます。 ハーバー法 N2+3H2→2NH3 触媒はFe は、窒素分子をまず単体の窒素に分解しないと水素にくっつけないわけですね。そのために必要なエネルギーが900kJ/mol以上。 でも、Feがあれば、窒素分子が鉄の表面に吸着して単体の窒素2個に分解する。これもエネルギーが必要だが、それはさきほどの900kJ/molよりも少ないエネルギーですることができる。 ここの差が大きいのですね!! そのあと、バラバラになった窒素に水素原子がくっつき、そして鉄から離れる。 N2+3H2+たくさんのkJ→2NH3 Fe無し が N2+3H2→2NH3 触媒はFe になると理解しました。
- nananotanu
- ベストアンサー率31% (714/2263)
→の間に起きることを細かくみると違っているんです。 一番極端なのは、中間生成物が違う、とかね。 東京から大阪に行くのに、在来線で行ったり新幹線で行ったり、中央線に回って行ったり、飛行機で飛んだりいろいろあるようなもの。 この旅行も、質問文中の化学反応式の書き方で表せば、どの行き方でも 東京→大阪 になるようなものです。大学で化学を習えば、それぞれの経路の違いまで考察します。
お礼
ありがとうございます。 中間生成物が違うとかで、具体的には大学でそれぞれの経路の違いまでを学ぶのですね。 まだ大学生レベルには至っていないのですが、どうしても気になることがあるのです。 触媒って触媒自身は変化しないからFeはFeのままいる。ハーバー法ならNとHとFeのみが存在する空間?だけで化学反応を考えるのだと思うのです。 N2+3H2→2NH3 しかありえない気がするのですが。 あっ、→の過程に他の化学反応を経由しているってことを回答者さまはおっしゃっていました。この式は材料と結果しか書いてないだけで本当は A+B→C さらに C+A→D 最後に D+B→2NH3 みたいになるのかもしれませんね。 でも、そのときに使われている元素はNとHとFeのみ、なはずだと考えているのでいったいどうなっているのか不思議です。
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