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量子力学のエネルギー固有値の求め方と束縛状態の条件について
alchoolの回答
解説にある通りにやればいいのでは? 1.kとκを求めれば固有値εは自然と求まる。 2.cot(ka)=-κ/k (a)には未知数が2つなのでこのままでは解けない。 3.kとκの関係式が必要である。 4.kとκの定義を見直す 内側では -d^2Φ/dx^2=2m(ε+Vo)/(hbar)^2*Φ (1) 外側では d^2Φ/dx^2=2m(-ε)/(hbar)^2*Φ (2) が成り立つ。 ここで右辺の係数が正となるように符号を選んでいることに注意 (ε+Vo)は必ず正。(*1) (-ε)が必ず正である。 また、この時左辺の符号が正と負となることに注意 よって実数k,κを用いて -d^2Φ/dx^2=k^2*Φ (1) d^2Φ/dx^2=κ^2*Φ (2) とおける それぞれの一般解は(1)は三角関数(2)は指数関数であることに注意(*2) 5.kとκの関係式 k^2+κ^2=2mVo/(hbar)^2 (b) 6.連立方程式を解く (a)のグラフ、(b)のグラフを書き (*3) 両者の条件を満たすkとκの値を求めてやればいい すなわちグラフの交点の値を読み取る。 解説の3-4図に相当。 注意 cot(ka)=-κ/k の様な、多項式、三角関数、指数,logなどが 入り交じっている方程式を超越方程式と呼び、 これは解析的には「解けない」ので頑張っても無駄。 図に書いて、紙の上で測定するしか無い。 (もしくはPCに数値計算させるか) 応用 このようなグラフを使った解法は回路などではよくやる方法。 I:電流 V:電圧 I=f(V) 素子の特性 この場合fは数学的でない関数であることがほとんどなので Vについて解くことができない。(連立方程式が解けない) よってグラフを書いて「交点が真ん中に来るように」=「誤差でぶれた時に限界値を超えないように」 などと各種パラメータを設定してやることが多い。 なのでたいていの場合、素子の取説もそれができるように考えてグラフを掲載している。 上記の波動関数の場合だと、「交点が少なくとも一つ存在するように」と各種パラメータを条件付けている。 (*1) εがマイナスなのに(ε+Vo)は必ず正であると何故言い切れるのか? 解説の「ε+Vo>0で無くてはならない」の記述を参照。 すなわちκ^2が正であること=κが実数であることを最初に宣言している。 (*2) (2)は http://okwave.jp/qa/q8008220.html での質問に相当するが この微分方程式の一般解 φ(x)=Aexp{(√k)x}+Bexp{(-√k)x} において 係数Aが0出ない時、x→∞で波動関数が無限大に発散する。 よってこの係数は「波動関数が有界であるべし」という要請により排除される。 よってx→∞で波動関数が0になる解しか残らない それが正しい(その本が答えてほしい)答え。 「深く入れば入るほど存在確率が減少して行く事が要請されます。」 これが「何故そう要請されるのか」というのを説明して欲しいという問題なのだから。 (*3) 因みにcotxのグラフは本当は http://www.calculatorsoup.com/images/trig_plots/graph_cot_pi.gif この様な周期関数なので注意してほしい
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