エキストラバンドがでる理由

このQ&Aのポイント
  • PCRをした後に電気泳動をした結果、エキストラバンドが確認されました。アニーリング温度が低いとエキストラバンドが出る理由について調査しました。
  • エキストラバンドの原因として、プライマー同士がアニーリングすることが考えられます。これにより、分子量の小さいバンドが出ることが多いとされています。
  • しかし、実験の結果では、分子量が大きいバンドも確認されました。分子量が大きいバンドの原因は何なのかについても調査しました。また、正しい位置にもバンドが出たことから、アニーリング温度が低くても目的のDNAは多少は増幅される可能性があります。
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エキストラバンドがでる理由

PCRをした後に電気泳動をした結果、いくつかのエキストラバンドがでました。これは、わざとアニーリング温度を低く設定したために起こったと思うのですが、アニーリング温度が低いとどうしてエキストラバンドが出るのでしょうか? 調べたら、プライマー同士がアニーリングするためだという意見が多かったのですが、その場合、分子量の小さいバンドが出ますよね? しかし、私が行った実験の結果、正しい位置にバンドが出て、他にエキストラバンドでそれよりも分子量が大きい領域に3本くらいバンドが確認されました。分子量が大きいバンドは何によるものですか? また、正しい位置にもバンドが出たということは、アニーリング温度が低くても、目的のDNAは多少は増幅されたと考えてよいのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • otx
  • ベストアンサー率44% (256/576)
回答No.2

いくつかの質問が入り組んでいるので、ほどいてお答えします。 >アニーリング温度が低いとどうしてエキストラバンドが出るのでしょうか? PCR反応でDNAが増幅されるには、プライマーが鋳型となるDNAに結合しなければなりません。 その鋳型には、多種類のDNAがミックスされている溶液、もしくは1種類のDNAしか含まれない場合 色々あると思います。 その鋳型DNAには、確率的にプライマーと似たような配列を持つDNAがあるはずです。 多種類の場合もちろんですが、1種類の場合でもそのDNA内に同じような配列はあるかもです。 簡単に言いますが、DNAの二重鎖の結合は、 温度が高い時、結合が外れやすく、 温度が低い時、結合が安定しやすい。 ので、 温度が低い場合、その似たような配列に結合したままの状態が維持されやすいため、 目的とするDNA以外も増幅されてしまいます。 例えば、GGGGGGというプライマーを作り、CCCCCCの配列を持つDNAを増やしたいときには 理想的には、 GGGGGG プライマー CCCCCC 鋳型 となってDNAが増幅されます。しかし、 GGGGGG プライマー TTTCCC 鋳型 これでも、増幅されてしまう可能性があります。 (ただ、3'末端は絶対に結合するような配列でないと増幅されません) このような、違う場所に結合したものから増えるDNAのサイズは、 目的のものより大きい物もあれば、小さいものもあり得ます。 >また、正しい位置にもバンドが出たということは、アニーリング温度が低くても、目的のDNAは多少は増幅されたと考えてよいのでしょうか? わかりません。すべてエキストラバンドで、たまたま分子量が同じである可能性もあります。 この回答は、あくまで参考にのみにして きちんとPCRについて勉強されることをお勧めします。

starmagic
質問者

お礼

丁寧な回答ありがとうございます。 DNA同士でも似た配列のところで結合してしまうのですね! それは思いつきませんでした。 たまたま分子量が同じであることはなかなかなさそうですが、そんな可能性もあるんですね。 とてもよくわかりました。ありがとうございました。

その他の回答 (2)

noname#160718
noname#160718
回答No.3

 No.2さんの回答がまったく正しいのですが、判りやすく一言でざっくり言うと、 >アニーリング温度が低いとどうしてエキストラバンドが出るのでしょうか?  温度が低いと非特異的なアニールが起きやすいから、です。  多少配列が違ってもアニールしてしまう、というのが非特異的なアニールですが、温度が低い方がそれが起きやすいのです。だから目的以外のバンド(エキストラバンドなんて格好いい呼び方はあまりしたことがありませんが)が出やすい、というわけです。  ですから、 >正しい位置にもバンドが出たということは、アニーリング温度が低くても、目的のDNAは多少は増幅されたと考えてよいのでしょうか?  これもまあ保証はできないですね。No.2さんの言うとおりで、たまたまサイズが同じ非特異バンドかもしれませんから。  まあたいていの場合は、サイズが正しければ目的のDNAを増幅したバンドである、と考えても良いのですが、それはどの遺伝子のどの配列をターゲットにしているかでも違うので、保証はできません。  わざとアニール温度を下げる、ということはそこに意図があったはずですが、それは何なのでしょう?  その意図をきちんと理解していれば、アニール温度が低いときに非特異バンドが出やすい理由も自ずから理解しているはずです。たいていの場合、アニール温度を下げる「意図」は非特異バンドが出てしまうリスクと表裏一体ですから。  ですから、ここでこういう質問をするということは、「意図」を理解しないままアニール温度を下げたのではないか?という疑いを回答者に持たせることになります。  きちんとPCRについて勉強した方が良い、という回答もそういう意味合いでしょう。私も同感です。

starmagic
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 少し補足していただいてより理解が深まりました。 わざとアニーリング温度を下げたのは、何しろ学生実験だったので・・・ 適切な温度でも同時に実験して、そちらは1本のバンドが得られました。 ありがとうございました。

  • dsdna
  • ベストアンサー率24% (308/1281)
回答No.1

 >  分かりません。  コンタミ起こしたか、分断がうまくいかなかったとか、違うところが分断されちゃったとか、いろいろ理由は考えられるけど。  アニーリングの温度設定を元に戻してやってみたら?それでもエキストラバンドがでるのであれば、温度以外の要因を探ったほうがいいかも。

starmagic
質問者

お礼

同じ試料で、他は同じ条件で、アニーリング温度だけ適切にして同時に実験しました。そちらでは1つのバンドだけが現れたので、エキストラバンドが出たのは温度が原因だと思います。

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