• ベストアンサー

炭素棒の抵抗

金属の抵抗は温度があがるほど大きくなると習いました。 たしか、金属の場合は原子の熱運動が自由電子の移動をじゃまするから 抵抗が大きくなると習ったような気がします。 炭素棒(鉛筆の芯)では逆の結果の温度が高くなるほど抵抗が小さくなります。 どうしてですか? 回答よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • Umada
  • ベストアンサー率83% (1169/1405)
回答No.1

物質の電気抵抗(抵抗率)はおっしゃるように温度とともに変化します。 温度を上げた場合、物質の電気伝導に関しどのような変化が起きるかですが (1)原子(結晶格子)の熱的な振動が激しくなり、自由電子を散乱させる (↓) (2)励起されて生じる自由電子の数が増える (↑) (3)自由電子のエネルギー分布が全体に高エネルギー側にシフトし、不純物散乱を受けにくくなる (↑) などがあります。それぞれの項目の最後に付けた(↓)(↑)は、それぞれ伝導率を下げる要因・上げる要因であることを示します。(抵抗率で考えれば当然その逆です) 実際の物質では(1)~(3)の兼ね合いがあるため、抵抗率の温度変化の現れ方はさまざまです。 金属はbuchurinさんのおっしゃるように温度とともに抵抗率は上がります。金属の場合初めから励起は十分になされていて、温度を上げても自由電子はそれ以上ほとんど増えません。すなわち(2)の効果はほとんどなく、それに対し(1)の熱的な振動による散乱だけが大きくなるために、トータルとして抵抗率が上がるわけです。 一方、これもご承知かと思いますが半導体は温度を上げると抵抗率が下がります。これは(2)の効果が(1)より大きいことによります。 では炭素(グラファイト)の場合どうなのか? グラファイトは(2)の要素があるために、ある温度範囲においては温度を上げるほど抵抗が下がると考えられます。参考ページ[1]をご覧ください。 【補足】参考ページ[1]では「100[K]を超えた付近から抵抗率ρの増加が抑えられる」とだけ記されています(ρそのものが下がるとの記述がない)。一方、黒鉛メーカーの製品紹介ページ(例えば[2])を見ると確かにρは減少にまで転じています。これらは本質的に同じ要因(上記の(2))によると思われますが、完全に同一であるか確認するまでには至りませんでした。そのような理由で回答を「自信なし」にしました。すみません。 [1] http://www.appi.keio.ac.jp/ohashi/graphite1.htm [2] http://www.tokaicarbon.co.jp/products/yakin01.shtml

参考URL:
http://www.appi.keio.ac.jp/ohashi/graphite1.htm, http://www.tokaicarbon.co.jp/products/yakin01.shtml
buchurin
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 十分理解できたとはいかないまでも、 自分で満足できる程度に理解できました。 おかげさまで、すっきりできました。 ありがとうございます。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (1)

  • eiectron
  • ベストアンサー率59% (58/98)
回答No.2

難しい事を言っても、分らないと思いますので、理解の仕方を話したいと思います。  炭素は、金属の良導体には入りません。金属の特徴は、自由電子が充満していて、叩くと伸びる性質の物につけていますから。  炭素は、-電気を持った4つの独身電子が1番外側の軌道を回っていて、自転する事によって、ミクロの磁石になっていて(化学では手などと呼んでいます)、この磁石の手で互いに結合し、ダイヤモンドになったリ、すすになったり、ナノチューブ(管)になったり、木炭(手のつなぎ方で、様々な構造の炭素の塊(木炭、備長炭、油煙、・・)になります。炭素原子の4つの手に水素がくっつくと、メタンに、酸素2個とくっつき2酸化炭素、3個のひも状炭素の周りに水素がくっつくと、プロパンガスに、8個、9個、10個、・・・の炭素の紐の周りに水素がくっついて混じったものが石油です。  金属の様に、自由電子がありません。鉄に混ぜて鉄の性質も変えます。  このように、炭素は、様々な結合の仕方をし、色々な他の原子(不純物)と結びつき、半導体的性質を持ちます。  半導体は、4個の手の中に、手ぶらの独身電子が、あちこちに、点在し、温度が高くなると、そのエネルギーを吸収して元気になり、原子核の束縛を振り切って飛び出し、ふらつき、自由電子になるものが温度が高くなるほど増加します。電圧が加えられていると、電流になって流れます。電流が多くなると言う事は、電気抵抗が小さくなろことです。これが、半導体の性質です。不純物が多いと、てぶらの電子が増え、熱によって原子から飛び出し、電流になる自由電子が増えます。  炭素の塊を作る焼き方で、様々な結晶構造になります。 ダイヤモンドのような結晶(手の組み方)をすると、すすグラファイトと全然違った美しい宝石になり、絶縁物になります。ひも状炭素の全ての手に水素がくっついた、ポリエチレンになっても、手ぶらの炭素の手がないから、温度が上がっても抜け出す独身電子が居ないから、絶縁物になります。  鉛筆の芯は不純物が混じっているのだと思う事と、焼き方による、手の結合の仕方が不規則と考えられ、半導体的性質になっていると考えられます。  温度が高くなると、抵抗が小さくなるのが半導体だから、これと同じ現象を示す鉛筆の芯は、半導体の性質の構造をしていると考えるとよい。  こんがらかってきたので、これで終わりにします。

buchurin
質問者

お礼

ありがとうございます。 理解の助けになりました。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A

  • 炭素棒に100Vを流すと…

    鉛筆の芯の炭素棒をAC100Vを流して、ジュール熱を利用しようて作品を作りたいと考えています。 使うコンセントは学校の物なので、A数は十分に足ります。 ですが、インターネット上の動画を見ていると、鉛筆の芯程度の太さの炭素棒では、すぐに燃え尽きてしまうようです。 ここで質問なのですが、炭素棒でできるだけ光を放たずに、熱を上手に取り出す方法はあるのでしょうか? 完全に空気と遮断してやるとか、直列につないでV数を抑えてやるとか。 他にありましたら、回答お願いします。

  • 金属棒への電圧印加について

    金属棒への電圧印加について こんにちは、 1.ここに長さ1cmの金属棒があるとします。その金属棒に1Vの電圧を印加したとします。すなわち電場強度は1cm/Vとします。この金属棒の原子1個当たりの大きさは約10^(-8)cmとしますと、1cm当たり原子は10^8個あります。するとこの金属棒の原子1個あたりに1個の自由電子があるとすると自由電子1個当たりに作用する電圧は、10^(-8)Vとなります。自由電子はこんな微小な電圧で印加した方向に運動するのでしょうか?この計算は正しいのでしょうか? 2.金の第一イオン化エネルギーは、8.3eVらしいです。すると、1cm当たり、10^8個の金が並んでいるので、8.3×10^8V/cmの電圧を印加すれば、その金は第一イオン化された金になるのでしょうか?(現実に8.3×10^8V/cmを印加する技術的問題は抜きにしてください)

  • 炭素棒を電極に使って電流が流れるのはなぜですか?

    ○炭素棒・銅 ○炭素棒・アルミニウム をそれぞれ電極にして、電解質として ○希塩酸 ○グレープフルーツ を使って(都合、4種類の電池ができます)起電力があるかどうか実験をしたとします。  この場合、電流が流れるのはどれでしょうか。  また、どうして、イオン化傾向と関係のない、炭素棒が電極になりうるのでしょうか。炭素棒に電流が流れる(自由電子的な電子が存在する)ことは調べてわかりました。  よろしくお願い致します。

  • お恥ずかしいのですが、抵抗について教えてください。

    お恥ずかしいのですが、抵抗について教えてください。 導体の物質の温度が上がると、抵抗は  UP OR DWN ? 半導体の物質の温度が上がると、抵抗は  UP OR DWN ? 抵抗は、温度が上がった時のほうが下がる?とうる覚えしていたのですが? 下記の文を読んだら自信がなくなりました。 簡単にで結構なので教えて頂けないでしょうか? ”鉄は電気を通します。 この鉄の温度が上がると鉄原子の電子の運動が活発になり、 鉄の中を通る電子(電気)を邪魔して電子が通り難くなり、 電気抵抗値が上がってしまいます。 ところが、半導体は逆で、温度が上がると抵抗値が下がるのです。”

  • 物体の温度があがるのは、それを構成する粒子の熱運動

    物体の温度があがるのは、それを構成する粒子の熱運動によるものと習いました。 そして、分子からできた物体なら熱運動は分子によって起こると思うのですが、 金属の場合は、原子か、自由電子か、どちらが熱運動をするのですか?

  • 中程度の抵抗値の棒

    電気工作で1m弱くらいの棒での可変抵抗を作りたいです。 両端は固定電極で、もう一つの電極を移動させてその間の抵抗値を変化させるイメージです。 抵抗値は両端の間で1k~1MΩの間にしたいです。 素材として棒であっても、棒に支持して使うものでも構いません。 二クロム線だと抵抗が低すぎ、鉛筆を縫った紙では強度が不安です。 入手しやすく安定したものはないでしょうか。

  • 金属、半導体の抵抗の温度変化について

    金属は温度が高くなると抵抗が大きくなり、半導体は温度が高くなると抵抗が小さくなるということで、理論的にどうしてそうなるのでしょうか。 金属については、温度が上がると粒子が熱振動し自由電子が流れにくくなるというようなことを聞いたことがありますがあっていますか? 半導体についてはまったく理由がわからないので詳しく教えて頂くとありがたいです。 あと自分で調べていたところ「バンド理論」というのを目にしました。 関係があるようでしたらこれも教えて頂くとありがたいです。

  • 磁場中を回転する導体棒・ローレンツ力について

    2003年入試 筑波大 大問2 問5の問題についての質問です。 問4で磁場中を回転する導体棒中の電子に働くローレンツ力(f=qvB)を求めさせます。 問5で 「前問で求めたように,磁場中を運動する金属棒中の自由電子には,金属棒の一方の端から他方の端に移動させるような力が働く。自由電子がこの力を受けるのは,磁場中を運動する金属棒の中に電場が生じているためであると考えることができる。」 という表現があるのですが、どういうことでしょうか? ローレンツ力が働くから、電荷が偏在し、電場が発生するという認識があるのですが・・・。 ちなみに前述の認識では問5は解けません。 物理に自信のある方、この問題を解いたことのある方はご教授下さい!

  • 金属棒の放熱計算

    非常に単純な放熱計算で困っています。 ・ある金属棒を左端から加熱します。左端の温度は150℃とします。 ・その金属棒は大気中に置かれます。 ・金属棒表面で大気への放熱が生じ、金属棒の右端に向かって温度が低下してゆきます。 ・なお、金属棒右端からの放熱はないものとします。 ・金属表面温度が100℃となる距離はどのくらいか? ・金属棒は炭素鋼で、径は50mm。温度による熱伝導度の変化は無視して良い。 という問題です。        大気放熱         ↑ 加熱 -> MMMM(金属棒)MMMMMM         ↓        大気放熱 大気放熱によっても、金属棒左端は常に150℃で維持されるよう、加熱されています。 この問題を解こうとフーリエの式を使おうとしたのですが、どうも適用できないような気がします。 非常に簡単な問題のはずなのですが、解くことができません。 どのような解法があるか、ご教示を御願いします!!

  • 「黒鉛は炭素の4個の価電子のうち3個が共有結合に使われて、残りの1個は

    「黒鉛は炭素の4個の価電子のうち3個が共有結合に使われて、残りの1個は正六角形の網目の層の中を移動することができる。」 と聞いて、疑問に思ったのですが、黒鉛は乾電池の炭素棒に使われています。1個の電子は層の 1)中だけしか移動できないのになぜ電流が流れるのでしょうか?(層と層の間で電流が流れるのでしょうか?) あと、「塩化ナトリウムなどのイオン結晶は電離すると陽イオンは-極へ陰イオンは+極へ移動する」と聞いたのですが、2)金属を+極と-極ではさむと金属の中の自由電子は+極へ移動するのに、なぜ金属イオン(陽イオン)はイオン結晶と同じように-極へ移動しないのでしょうか?