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表面抵抗

マイクロ波(阿部英太郎著 東海大学出版)の本の内容について質問です。金属内部に電磁波が侵入した場合、そのエネルギーは伝播するにつれて減衰し、その分のエネルギーが熱エネルギーに変わると言うところまでは解かりました。さらにそのエネルギーはポインティングベクトルを積分して求められる、というのも理解できるのですが、なぜ”表面抵抗”というのを定義する必要があるのでしょうか? また、金属内に電磁波が侵入する問題についてわかりやすい本があったら教えてください。

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  • guiter
  • ベストアンサー率51% (86/168)
回答No.2

tnt さんが仰っておられるように 金属内部では電流が流れているので 抵抗を定義するのは自然だと思います。 また、表面という言葉ですが この電流は金属表面にしか流れていないところからきています。 金属表面付近の自由電子が電磁場の影響を受けて振動するわけですから、 表面から遠ざかるにつれてその効果が薄れていくのはイメージできますね。 金属表面での振幅の 1/e に減衰する距離を skin depth (日本語は忘れました)といい、良導体の場合  δ≒√(2/gμω) となります。ただし、gは伝導率、μは透磁率、ωは電磁波の角振動数です。 手元の電磁気の本にある数値では、銀の場合 g=3*10^7(1/Ωm)で 振動数ν=3*10^9(Hz)のマイクロ波のとき  δ≒5*10^(-6) (cm) 程度となっています。 この程度の銀の膜を導波管の内壁にコーティングすればジュール熱による損失を 押さえることが出来るということですね。 また、潜水艦などに低周波が用いられるのも同じような理由から 海水の伝導率を考えるとラジオ波(10^6Hz)などでは深くまで電磁波が届かないという理由からです。 skin depth などの話であれば一般的な電磁気の教科書には 載っていると思いますよ。

yasu1110
質問者

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ありがとうございました。またよろしくお願いします。

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  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.3

特に表面抵抗と呼ぶのは,普通の抵抗と振る舞いが違うからでしょう. 普通の抵抗なら,断面積を2倍にすれば抵抗は 1/2 になります. ところが,今の話は電流が表面しか流れないのですから, 導体の厚さが skin depth より厚くなってしまえば, 断面積でなくて周囲の長さに比例する抵抗になります. つまり,実効的抵抗はずいぶん大きくなります. 強磁性体ではμが大きいのでδが小さくなりますので, 強磁性体の導線は特に実効抵抗が大きくなります. skin depth は「表皮深さ」「表皮厚さ」「侵入深さ」などと呼んでいます. なお,純度の高い金属を低温にすると,電子の平均自由行程がδより大きくなり, 電磁波の侵入が通常の場合よりずっと深くなります. こちらは異常表皮効果と呼ばれています.

yasu1110
質問者

お礼

ありがとうございました。またよろしくお願いします。

  • tnt
  • ベストアンサー率40% (1358/3355)
回答No.1

導体内には一般的な意味での電磁波は存在できません。 存在するのは、高周波電流ですね。 電磁波はエネルギー場ですが、導体内では単なる電流になります。 で、この換算には抵抗が定義されていなくてはいけません。 金属内に電磁波が侵入する..... というのは、 ちょっと答えようがないです。 侵入はしないし(エネルギー伝達はされますが)、 シールドの話なら金属内 ではないし、 というわけです。 金属内では、電磁波そのものは定義されませんので、 (表面の電磁波分布は定義されます) ごく普通に高周波電流の専門書を読めばわかると思います。 または、sonnetのような、解析ソフトが付いた本が いろいろ売られています。Sonnet自体も、フリーソフトの バージョンがあります。

yasu1110
質問者

お礼

ありがとうございました。またよろしくお願いします。

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