水の潜熱エネルギーについて疑問が生じました
- 水の冷却実験において、過冷却状態が解除されるまで潜熱エネルギーが続く現象についての疑問を持ちました。
- 水の潜熱エネルギー密度と比熱(顕熱エネルギー密度)について説明し、過冷却時の温度傾斜によって水温が下がっていくメカニズムを考察しました。
- 凝固潜熱状態が終了する時点での水温と過冷却状態の関係について疑問を持ち、グラフを用いて説明しました。特別なエネルギーの発生については理解できないため、なぜ潜熱と顕熱で差が生じるのか不明です。
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水の潜熱エネルギーについて
はじめまして。 水の冷却実験を行っていて、潜熱エネルギーについて疑問が出てきました。 水が入った容器を冷却すると、-5℃まで過冷却になりました。 その後継続して冷蔵庫に入れていると過冷却は解除され、しばらく潜熱状態がつづきました。 その後、完全に凝固し氷の温度が下がり始めました。 潜熱エネルギー密度は336kJ/kg、水の比熱(顕熱エネルギー密度)は4.2kJ/(kg K)なので、 水の量が1kgとすれば、潜熱エネルギーは336kJになり、これは顕熱エネルギーで80℃の温度変化になると思います。 冷蔵庫自体はほぼ同じ仕事なので、過冷却状態が続いたと仮定すると、実際の過冷却時の温度傾斜勾配で水の温度が下がっていくと思います。 ところが、実際には潜熱が終わった時の温度勾配との交点は約-50℃でした。 グラフ上で無理やり-80℃との交点になる線を引いてみましたが、あまりにも過冷却時の勾配とかけ離れており、単に延長線の引き間違いではないと思っています。 上の説明ではちょっと分かりにくいかと思いましたので、添付図にグラフを示させていただきます。 皆様へのご質問ですが、凝固潜熱状態が終了する時点では、同じ量の水が過冷却を維持していたと仮定すると、-80℃になっているという考えは間違っているのでしょうか? 添付図のように直前の過冷却発生時の温度の傾斜線を延長して-50℃としていますが、この線の引き方は大丈夫でしょうか? 何か特別なエネルギーが発生したとは思えないのに、なぜ潜熱と顕熱で違いが出るのか分かりません。。どうぞよろしくお願いいたします。 (実際には水の過冷却限界は-48℃だそうですが、まさか関係ないですよね・・・)
- yamato2525
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> 凝固潜熱状態が終了する時点では、同じ量の水が過冷却を維持していたと仮定すると、-80℃になっているという考えは間違っているのでしょうか? いいえ。間違っていません。実験結果と食い違いがあるということは、他の仮定が間違っているということです。たとえば、 (1)冷却速度が一定であるという仮定、あるいは (2)水が完全に凝固したという仮定、は間違っているかもしれません。 (1) 冷却速度は本当に一定なのか? 冷たいものを使って物質を冷やすときには、おおざっぱに言って、その物質の温度と冷たいものの温度との差が大きいほど、物質から熱が奪われる速度が大きくなります。ですので今の場合、もし庫内温度が-15℃で一定であるならば、水を0℃から-5℃まで過冷却するのにかかる時間は、水を+5℃から0℃まで冷やすのにかかる時間よりも大きくなるはずです。冷蔵庫の熱容量が十分に大きくて、なおかつ庫内温度がもっと低ければ、その差は無視できて同じ傾斜になるでしょう。ですけど、(実験装置の詳細が分からないので断言はできませんが)もし庫内温度が-15℃で一定であったなら、観測できるくらいに傾斜が変わってくるように思います。 これを実験で確かめるには、エタノールや塩化カルシウム水溶液(食塩水でも可)などの-15℃まで凍らない液体を冷やしてみて時間とともに傾斜がどのように変化するのかを測定したり、水の始めの温度を0℃、20℃、40℃と変えて測定したり、凍らせる水の量を変えて測定したり、水を入れている容器の温度の時間変化を同時に測定したり、、などを試してみるといいかもしれません。 (2) 水は完全に凝固しているのか? 氷の比熱は液体の水のほぼ1/2なので、もし冷却速度が一定で、かつ水が完全に凝固していたならば、傾斜はほぼ2倍になるはずです[注1]。傾斜が同程度であったということは、もし水が完全に凝固していたならば、冷却速度が一定ではなかったことになります。逆に、もし冷却速度が一定であったならば、水が完全に凝固していなかったことになります。水が完全に凝固していないのに温度が下がりはじめるなんておかしいじゃないか、と思われるかもしれませんが、まだ水が残っているうちに温度計の周りが先に凍り付いてしまうと、そういうことも起こりえます。 これを実験で確かめるには、凍ったなと判断した時点で氷を取り出して木槌で砕いて確認するとか、もっと氷の温度が低くなるまで測定を続けるとか、温度計の位置を変えてみるとか、凍らせる水の量を変えてみるとか、、などを試してみるといいかもしれません。 注1:比熱だけで考えたときの話。熱伝導率とか氷に含まれる気泡とかを考え出すと、とてつもなく面倒な話になる。
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- 101325
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冷蔵庫の庫内温度は何度ですか? 0℃~-5℃ではなく、+5℃~0℃や+2.5℃~-2.5℃の温度の傾斜線を使うとどうなりますか? 0℃~-5℃の氷の温度の傾斜線の傾きは、0℃~-5℃の過冷却水の温度の傾斜線の傾きと何パーセントくらい違いますか?
お礼
ご回答ありがとうございます。 傾斜は、プラス温度帯も同じで直線でした。 凝固後は、-3℃程度で実験を止めたので正確ではありませんが、 ほぼ同程度の傾斜と考えています。 今手元にデータがないのですが、傾斜は同じくらいで、顕熱エネルギーは固体でも液体でも同じなんだー、と納得しながら見てました。 今はっきり何%と言えませんが、多くても数%程度の差だと思います。 庫内温度ですが、-15℃に設定しています。
- KURUMITO
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ごめんなさい。URLの記載が抜けていました。 http://homepage2.nifty.com/eman/thermo/superheat.html
お礼
ご回答ありがとうございます。 表面エネルギーですか。恥ずかしながら初めて知りました。 どんなものか、どれくらいのエネルギーを持っているか少し勉強してみます。 ところで、今回の実験では、相変化がなかった顕熱の場合に比べ、 相変化が生じて潜熱となった場合の方が、エネルギーの蓄熱が良いという、 (顕熱の場合:4.2*50=210kJ、潜熱の場合:336kJ 潜熱の方がエネルギー(効率?)が良い??) 少し辻褄が合わない結果となっています。 表面エネルギーが、液体の状態だと消費され、固体になると消費されないものなら、合ってきますね。
- KURUMITO
- ベストアンサー率42% (1835/4283)
下記のURLを参考にしてください。 表面エネルギーという問題がありますのでお示しのグラフに描かれたように単純ではありません。 水の過冷却限界が-48℃だとのことでむしろそちらが正しいのではないでしょうか。
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