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ミクロ経済学の完全市場競争に関する事

ミクロ経済学の完全市場競争に関する事について質問させてください。 完全市場競争下では、需要曲線と供給曲線が交差するところで価格が決定されるということについてのメカニズム自体は理解できていると思うのですが、具体的な例を知りたいです。 供給者はプライステーカーであるため、価格の決定はしないということですが、では、「00は00円」とだれが、いつ、どこで、どのように決めているのでしょうか? 勘違いしている点もあれば、併せてご説明いただければ幸いです。 よろしくお願いします。

noname#139146
noname#139146
  • 経済
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回答No.3

もし経済学を勉強し始めたばかりで、こういう本質的な質問ができたとするなら、経済学にたいして非常にいいセンスをもっているいえるでしょう。 完全競争市場とは、市場に参加するすべての主体(買い手、売り手)がプライステイカーとして行動する市場をいいます。しかし、すべての市場参加者が価格を所与として行動するとすれば、その価格はいったい誰が設定しているのかという疑問が残る。実は、この問題は一般均衡の創始者であるレオン・ワルラス以来経済学者を悩ましてきた問題なのです。ワルラス(およびそれを彫琢した現代の経済学者)はこの問題を解決するために、つぎのようなフィクションを考えました。すなわち、市場には売り手(生産者)と買い手(消費者)以外に、競売人(auctioneer)が存在して、競売人が価格を設定し、市場参加者に提示するとした。競売人が任意の値に価格を設定し、市場参加者はこの提示された価格のもとで自分の売買しようとする量を競売人に報告する。競売人は需要量と供給量を集計し、両者が等しければ、市場を閉じ、各主体は自分の売買を実行することになる。しかし、需要が供給を超過しているなら、売買(取引)は実行されず、競売人は価格を引き上げ(供給が需要を超過しているなら、価格を引き下げ)、その新しい価格を市場参加者に再提示し、前のプロセスを繰り返す。提示された価格のもとで需要と供給が等しくなるまでこのプロセスが繰り返される。このプロセスをワルラスの模索過程(tatonnenment)といいます。この模索過程のもとでは、需要と供給の等しくなる均衡が成立するまでは、実際の取引(したがって生産、消費)は行われない、したがって誤った価格(需要と供給が均衡しない価格)のもとで取引が行われることはない、ということです。 このように完全競争市場というのは現実の経済を抽象化したフィクションですから、厳密な意味でこれが成立する市場は存在しないといってよいのですが、ある種のオークションタイプの市場--原油等のコモディティマーケット、株式・国債と金融資産の取引される市場はこれに近い市場だといっていいかもしれません。 この問題の参考文献(インターネット)を2つほどあげておきます。 Perfect Competition Walrasian auction というタイトルのWikipedia(いずれも英語)がありますので、googleで検索してみてください。

noname#139146
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 「ワルラスの模索過程」非常に参考になる理論です。 大変参考になるご説明、参考文献のご紹介ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • tosiro
  • ベストアンサー率30% (57/189)
回答No.2

株なら株式市場、農産物なら農産物市場があります。 そこで売り買いがされるのは分かると思います。 だから、質問の回答としては、市場で働いている人が、せりのような方法で 決めていると考えればいいんじゃないんでしょうか。 「供給者はプライステーカー」というのは、 例えば、にんじんが100円と市場で決まったら、 農家の人はその金額で売るしかないという事が一つ。 もう一つの意味は、一人の供給者が大量に売っても、少量でも、 全体から見ると供給量の増減がわずかなので、 価格が変わらないって事です。

noname#139146
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 大変参考になりました。

  • aokisika
  • ベストアンサー率57% (1042/1811)
回答No.1

>具体的な例を知りたいです。 仮想的な「モデル」ですから、具体的な例というようなものはありませんが、株式市場はこれに近いようです。 「オレはA社の株式を1万円でなけりゃ売らないぞ。」 では1万円の値札をつけておいてください。でも誰も買いませんよ。 「誰でもいいから、1万円で買ってくれ!」 高いからやだよ。 「じゃあ9千円ならどうだ?」 「しかたがない、8千8百円だ。・・・やっと売れた。」 自分で価格を決めても売れなければしょうがありません。結局買ってもらえる価格にせざるを得ないわけです。つまりプライステーカーなのです。 「あたしゃねえ、A社の株を買うんなら8千円と決めているんですよ。誰か売ってくださいな。」 「えっ?誰も売ってくれないの?安すぎるって?」 「しかたがない、8千5百円にしましょう。」 「えっ?まだ高いって?う~む、しかたがない8千8百円だ。」 「やっと買えた。」 買い手も、売ってもらえる価格で買うしかないわけです。ですから買い手もやはりプライステーカーです。 というようにして、いわばなりゆきで価格が決まります。誰かが「決める」のではなく、需要と供給の関係で「決まる」のです。

noname#139146
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 供給者だけではなく、需要者もプライステーカーということが完全市場競争の原則ですよね。 大変参考になりました。

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