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トンネル効果:人間が壁をすり抜ける?

量子力学のトンネル効果に付いて質問です。 「人間が壁をすり抜けることができる確率は、実質ゼロだが、厳密にはゼロではない(ゼロ極限?)」 という説明を、とある博物館でうけました。 この説明は正しいでしょうか?

みんなの回答

  • drmuraberg
  • ベストアンサー率71% (847/1183)
回答No.5

説明は正しくないように思います。 微視的粒子の運動に付いては確かにトンネル効果は観察されます。 しかし、個々の粒子が(ポテンシャルの)壁を抜ける確率がX(Xはゼロでは無い数) であるから、N個の粒子が透過する確率はXのN乗で、これはNがいくら大きくても ゼロではない。 「したがって、Nが人間を構成する全粒子数の様な膨大な数でもXのN乗はゼロで無く、 人間も壁をすり抜けることが有るかも知れない」という論理はおかしいと思います。 人体を構成する粒子は、互いに相互作用をし、分子を形成し、分子がまた集合し DNA等の高次の構造を作っています。個々の粒子がトンネル効果を示すのと、 粒子が相互作用により巨視的な構造体を形成した時の挙動は全く違います。 例えとして、サッカーのゴールネットにその網目より少し小さいボールを多数個、 同時にシュートすることを考えてみます。ボールの幾つかは網糸にぶつかったりします が、ボールは透過しその透過確率はY(Yは1か1より小さく、0か0より大きい)となります。 ここでボール間にゴム紐を渡し(弱い相互作用を与える)ボールを一斉に打出します。 この場合、ボールの数を十分大きくしゴムひもを複雑にからめれば網目を通り抜ける ボールが一個も無いことは明らかです(網が壊れる、紐が切れる等のトラブルが無いとして)。 言い換えると、対象とする系が大きくなるに従い小数粒子の量子力学的な状態から、 何処かで巨視的な古典力学的な状態に移行するわけです。 移行後にも壁を通り抜けられる人間は存在しない、つまり確率ゼロとなります。 館員の説明を、揶揄して次の様な例えもできるかもしれません。 人の身長は、平均身長の周囲に正規分布することが知られている。 この分布は、身長10cmでも10mでも確率はゼロでは無いので、 いつかある日このような人が現れる可能性は否定できない。 人の身長には生物学的な制約(相互作用に相当)が有るので、こうは成りません。

white-tiger
質問者

お礼

皆さん、ありがとうございます。 ちょっと混乱してきたのでもう一度いただいたこめんとをじっくり読み直させていただきます。

  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)
回答No.4

 No.3です。()内は専門用語を使って書いていますので、とりあえず読み飛ばしていただいても結構です。  まず大前提として、人間は最初壁のこちら側にいるわけですよね?つまり、人間の位置はこちら側で確定している。(最初は、こちら側にいる状態ベクトル群だけの重ね合わせになっていて、向こう側の状態ベクトルは含まれていない。)    この状態から、トンネル効果を起こすには、壁の向こう側の状態が含まれる状態に一旦ならないといけないわけです。これを重ね合わせ状態(こちら側の状態ベクトル群と向こう側の状態ベクトル群の重ね合わせ状態)といいます。でも、この重ね合わせ状態は、壁のどちら側にいるかを調べる(観測する)と壊れてしまって、どちらかだけの状態になってしまいます。トンネルするには、重ね合わせを作って、かつ観測により向こう側だけの状態になる必要がある訳ですね。  今の場合は、最初はこちら側だけの状態にいたわけで、ここから観測をし続ければ、重ね合わせ状態を作る暇が無くなって、トンネルができないと考えられるわけです。  たとえば、イオンなど、ほんとうに量子力学的なトンネル効果を起こすものでも、頻繁な観測によりトンネル効果を抑制できることが知られています。これを量子ゼノ効果、ないしは番犬効果(watchdog effect)と呼びます。先の回答のwatch dogというのは、この効果を念頭においた物です。 http://www-lab15.kuee.kyoto-u.ac.jp/index.php?id=10

  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)
回答No.3

 これは専門家でも見解が別れる問題だと思いますが、私は0だろうという立場です。  トンネル効果により人間が壁をすり抜けるには、一時的にでも壁のこちら側にいる状態と、壁の向こう側にいる状態が重ね合わせになっている必要がある。つまりシュレーディンガーのネコの様に、巨視的な状態の重ね合わせが実現している必要がある。しかし、このような重ね合わせ状態は『観測』により壊れる可能性が高い。量子力学的な意味の観測が何によって成立するか?というのは未だに未解決の問題。私は観測に『自我』が必要だとは思わないが、人間のような巨視的系の場合、自分自身が量子力学的観測を成立させるのではないかと思います。つまり、自分自身が"watch dog"になって、壁のこちら側に状態を収縮させ続けるからトンネルは起こらないのではという意見です。

white-tiger
質問者

補足

ありがとうございます。面白そうです。 すみません。ちょっと難しくてまだ理解できていないのですが、 次の文をもう少しかみ砕いて教えていただけないでしょうか? > 自分自身が"watch dog"になって、壁のこちら側に状態を収縮させ続ける あちらがわに収束させ続ける、というかのうせいはないのでしょうか?

  • TT414
  • ベストアンサー率18% (72/384)
回答No.2
  • nerimaok
  • ベストアンサー率34% (1125/3220)
回答No.1

0.00000と、0が幾つ並ぶか判らないレベルでの「0では無い」ですね。

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