降圧チョッパー型レギュレータのインダクタについて

このQ&Aのポイント
  • 降圧チョッパー型レギュレータの設計とシミュレーションでのインダクタ値についての疑問と解釈について説明します。
  • ディスクリート回路を使用した降圧チョッパー型レギュレータのシミュレーション結果から、インダクタに流れる電流の大きさとその制限について考察します。
  • 降圧チョッパー型レギュレータの電流制限機能とその役割について、様々な回路構成を取り上げながら説明します。
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降圧チョッパー型レギュレータのインダクタについて

お世話になります。 降圧チョッパー型レギュレータの設計とシミュレーションで分からないところが出てきました。 【1点目】 いくつかレギュレータICのアプリケーションノートを見ていたのですが、 インダクタ値の決定について、L ≧ ( Vi - Vo - Vsat) / ΔIL * tという式は共通しています。 しかし、リプル電流ΔILを出力電流の10%としていたり、30%としていたりバラツキがありました。 また、tの値を、80%Dutyの時間にしていたり、Vo / Vi * Tpwmにしているといった違いもありました。 この数値の取り方により、インダクタの最低値が1桁ほど変わってしまうのですが、 どのように解釈すればよいのでしょうか? 【2点目】 ディスクリートで組んだ回路をSpiceでシミュレートしてみました(添付画像) Dutyのフィードバックはせずに、固定です。 結果のように、インダクタに流れる電流が、5.4Aとかなり大きくなるときがありました(青のプロット) これは出力コンデンサの充電のために、初期は電流が流れるのだと思います。 その点について、アプリケーションノートに記載は見受けられません。 この電流値は、入手したインダクタの定格を超えてしまっているのですが、 実際にこのような電流が流れるのでしょうか? シミュレーションでは分からない、別の要素で電流が制限されるのでしょうか? 【3点目】 2点目のことで、電流制限を行っているのではないかと考えました。 たいていのDC-DCレギュレータには電流制限機能がついているのも承知しています。 しかし、下記のような回路もありました。 http://www.picfun.com/equipj65.html この場合、ローサイドで電流検出を行っているので、 負荷に流れる電流は検出できると思いますが、インダクタに流れるものは検出できないと思います。 また、レギュレータICの電流制限も、かなり大きな値のものがあり、 短絡防止などはできても、2点目のような初期電流は防げないように感じました。 電流制限機能については、初期電流を押さえるためのフィードバックにも利用されているのでしょうか? 以上3点、よろしければご教授ねがいます。

質問者が選んだベストアンサー

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  • bogen555
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回答No.2

A#1に補足すると, 【1点目】 定格入力電圧,定格出力電圧,定格出力電流の時に,ΔILを出力電流の30%にするとバランスの良い設計になると言われています. ΔIL/ILの設定値によりインダクタンスLの値が変わり,インダクタの大きさも変わります. 実際の設計の時には形状の大きさは非常に重要なファクタですから,小型化が最優先ならΔIL/ILの設定値を大きくします. 要するに,何台か設計してみて経験的に覚えてゆく事柄です. もう一つ大きな問題は,電流変化率がVout/Lで制約されることから,無負荷→定格負荷と急変した時に出力電圧変動を小さくするには,Lを小さくする必要があることです. 電流変化率は負帰還ループの応答速度で決定されますが,物理的限界はVout/Lで制約されるとゆうことは認識しておく必要があります. 負帰還ループの応答速度については,電圧モード,電流モード,ヒステリシス制御等制御形式によって異なるから,必要な制御形式を選択します. 【2点目】 A#1の通りです. 【3点目】 降圧チョッパーでは直流負荷電流とインダクタ電流の平均値は等しいんで,例示の回路のように低速OPアンプで増幅しても無問題でしょう. 過電流の瞬時値に応答させようとすれば,例示の回路では難しいんですが,実用的にはバイポーラトランジスタのhFEで制約されこれも無問題でしょう. MOSFETを使うときには,瞬時過電流保護回路が必要です.

naznaz1111
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 そういえば、インダクタの大小によるトレードオフ関係がどこかの書籍に書かれていたのを思い出しました。 やはり、このあたりは経験値の問題なのですね。 電源設計ならデジタル的かなと思って、足を踏み入れたのですが、 アナログ設計の難しさをヒシヒシと感じています。 MOSFETとバイポーラTrの違いも、頭の中で分かっているつもりでも、 いざ回路図の中でみると、それが抜け落ちている。 もっと、回路くんで勉強していこうと思います。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • bogen555
  • ベストアンサー率64% (111/173)
回答No.3

A#2に間違いがありました. 電流変化率は,(Vin-Vout)/Lです. Lを大きくしすぎると電流変化率が小さくなりすぎて,過渡的な負荷急変に対応できないばかりでなく,起動時ソフトスタート時間内に定常状態にならずインダクタが飽和して起動失敗することもあります. 負荷が大幅に変動する用途では,負荷電流により電流連続(CCM),臨界動作(CRM),電流断続(DCM)の3つの動作モードをとります. Lを小さくしてDCMで設計してもかまいませんが,入力電源にかかる負担が大きくなります. とゆうようなわけで,Lはバランスを考えながら設定する必要があり,設計経験がものを言います. 参考書としてはこれが良いんじゃないでしょうか? http://www.amazon.co.jp/dp/4789842053 式の立て方から載っているから,自分で式を立てて設計できるでしょう.

naznaz1111
質問者

お礼

ご丁寧に訂正ありがとうございます。 訂正された式で読んでましたのでOKです。 Voutのみなら、インダクタ電流には関係ありませんしね。 ソフトスタートでの失敗の件、了解しました。 いままでシリーズレギュレータしか使ったことがなかったので、 経験ゼロではいけないと言うことが、よく分かりました。 実際に組んで、失敗を繰り返して、経験値を上げていこうと思います。 参考書も、何冊か買ってきました。 残念ながら、ご紹介いただいたものではなかったのですが、 手元にあるものでNGだったら、ご紹介のものを購入してみようと思います。 ありがとうございました。

  • xpopo
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回答No.1

こんばんわ。 【1点目】  ですが、下記URLにとてもわかりやすい説明が載ってます。電流が不連続モード にならない条件が明確になってます。   http://abcdefg.jpn.org/elememo/dcdc3/cc.html 【2点目】  これは実際にDDコンバータを起動するときにLに大電流が流れて問題になります。 どこのICでもちゃんとその対策が盛り込まれてます。「ソフトスタート」という 機能です。電源が入って起動する時に初めはICでPWMのパルスのデューティーを 0%からゆっくりと大きくしてゆきます。そして、フィードバック制御がリニア になる範囲まで出力が立ち上がってきたら、通常のフィードバック制御に切り替え るというような機能です。 【3点目】 2点目でで説明した機能により立ち上がり時は対策されてます。 また、電流モードで駆動するタイプのDDコンバータICがありますが、この形式 の場合はLの電流を直接検出して駆動しますので、その電流検出機構を利用して 過電流の検出と保護機能が組み込まれてます。米国系の半導体メーカの製品に この形式を使っているものが多いです。たとえばLT社のICなどで。

naznaz1111
質問者

お礼

さっそくのご回答ありがとうございます。 サイトを見ましたが、理論はとりあえず置いておいて、 インダクタ決定にもう一つ式があることを知ることができました。 この式も念頭に置いて、設計してみようと思います。 ソフトスタートについても、よくわかりました。 LT社にその記事があったのでみましたが、コンデンサの時定数を使って、 Dutyをあげる手法が紹介されていました。 なるほど!といった感じです。 実は、マイコンでシステムを作っているのですが、 ピンが余っているので、それを活用しようとしてDDコンバータ機能を入れようと考えてました。 マイコンならばソフトスタートも、プログラミングでできそうとは思ってます。 ただ、電流検出を行うピンはないので、やはり専用ICを使った方が安全に感じてます。 どうもありがとうございました。

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