“飛鳥”と“明日香”について

質問

“飛鳥”は“明日香”とも書き、とちらも“あすか”とも読むそうです。
　1.　 “飛鳥”は音では“ひちょう”、訓では“とぶとり”でしょう。どうして“あすか”に“飛鳥”があてられているのでしょう。或いは“飛鳥”を“あすか”と訓読みするのでしょう？
　2.　“明日香”はどうも当て字のようです。“あすか”に“明日香”をあてがったいきさつは何かあるのでしょうか？
　　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E9%B3%A5
　　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%99%E3%81%8B

回答No.2

noname#204885 · ベストアンサー

「明日香」は何となく現代風の表記なので当て字のように思われがちですが、実際には万葉集からこの漢字が使われています。一方で、古事記・日本書紀には「飛鳥」の表記が使われていることが多いそうです。
子供向けのページですが、下記のサイトがわかりやすいです。

http://www.asukamura.jp/kids/yomoyama/asuka.html

「飛ぶ鳥」を「あすか」と読むようになった経緯は、下の方も書かれているように、枕詞説が有力なようですが、枕詞になった理由はこじつけに近く、想像の域を出ていないようです。

以下は余談ですが・・・・
不思議なことに、飛鳥とほぼ同緯度の大阪平野側では、東西に沿って、「鳥」にちなむ地名が連なっています。大阪湾側から、鳳、百舌鳥、白鳥、羽曳野です。このうち百舌鳥は仁徳天皇に由来する地名、残りは日本武尊に由来する地名です。この地域に鳥の地名が多いことも何らかの関係があるのかもしれません。

更に余談ですが、仁徳天皇の和名オオサザギノミコトのオオサザギはミソサザイのことでここにも鳥の名前が使われています。なぜ天皇の名前にミソサザイのような小鳥が使われたのかも不思議です。

その仁徳天皇は、応神天皇の娘の女鳥の王（めどりのみこ）を妻にめとろうとしますが、女鳥の王は、あっさり仁徳天皇を振ってしまい、こともあろうに仁徳天皇の弟の速総別の命（はやぶさわけのみこと）と夫婦になります。その時に女鳥の王が詠んだ歌が「雲雀（ひばり）は　天に翔ける　高行くや　速総別（はやぶさわけ）の雀（さざき）取らねば」。　「ひばりさえ天高く飛んでいるのに、はやぶさが雀を取らないでどうするのです！！」と言うその意はあまりにも明らか。もちろん仁徳天皇は弟夫婦を攻め滅ぼす結果となりました。

と言うことで、この時代はいろいろと鳥に託すことの多かったようです。白鳥が飛び、ミソサザイが飛び、ハヤブサが飛び、百舌鳥が飛んだ古代の飛鳥。飛ぶ鳥は権力の流転を象徴する言葉だったのかもしれません。

お礼

有り難う御座います。

　どれも一面のこじ付け的な感じが払拭できませんが、やはり地形説なども大変参考になりますね。
　有り難う御座いました。

補足

古代から人の心性の世界では、鳥というものが大きな関わりがあるのですね。
　ここ江戸びとの呼称した大川（隅田川）を渡った、小菅の刑務所（今は東京拘置所）から松戸あたりまでは、広大な将軍家の御狩り場。
　そういう長期の軍事演習・示威演習で白鳥を獲り、禁中へ届けるのが将軍のお勤めでの一つであったそうです。
　元は“白馬蘆花に入る”の偈が下村湖人の直観から白鳥になりました。
　“白鳥は悲しからずや”は、牧水でしたね。
　私達のグル、パラマハンサ・ヨガナンダのハンサは魂を運ぶ白鳥とか。
　呼吸法の呪文も白鳥の意味とかです。
　鶴という異類との結婚もありますね。
　鳥って昔の人の心には大きな位置を占めていたのですね。

　有り難う御座いました。

回答No.1

noname#122444

まず「あすか」という言葉があり、それに「明日香」を当てはめた。
「明日香」の枕詞が「飛ぶ鳥の」明日香だったため、枕詞が本来の地名に置き換わった

http://www.asuka-tobira.com/asukakyo/asukakyo2.htm

背景として「和銅官命」で

＞中国にならい郡郷名を好字（よきじ、縁起の良い字）で著せ

という布告が出て、地名を2字にすることが多く、「明日香」という3文字地名も「飛鳥」という2字知名に変わったと考えられる。

「明日香」を「あすか」と読むのは諸説あるが、本題とは外れるのでこれはここまで、朝鮮語の「安宿（アンスク）」から来たとか、「交喙（イスカ）」という鳥の名前から来たとか、アショカ王が語源という説もある。

お礼

有り難う御座います。
　「明日香」は現代の発明かと思っていましたが、こちらが古かったのですね。
　枕詞からの“飛鳥＝あすか”だったのですか。
　有り難う御座いました。