• ベストアンサー

メタ物質は負のエネルギーを持つ?

メタ物質は負のエネルギーを持つ? メタマテリアル初心者です。電磁界は少し解ります。 メタマテリアルで負の誘電率や負の透磁率が設定されていますが これは負の電気エネルギーや負の磁気エネルギーを物質内部は もつということなのでしょうか。W=1/2(eE^2+uH^2)が電磁場 のエネルギー密度と思っていましたので不思議です。 原点のとり方が違うのでしょうか。 それとも定義が全く異なるのでしょうか。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.3

yyz1974様、お詳しいですね。どこかの先生でしょうか。 現在のメタマテリアルはほぼご想像のとおりと見てよいかと思います。 理想的には、負の誘電率や負の透磁率を持つ自然界の材料を見つけてくるか 合成などで作り出せれば良いのでしょうが、それが今は出来ていないので 共振器などを用いて、動作を模擬しているような状態です。 それでとりあえず良しとしているのは、負の誘電率、透磁率を作り出すのが 最終目的ではなく、負の屈折率や負の位相速度を実現して、 何か面白い用途を考えようというのを目的としているからです。 現在のSRRなどは強い分散を持ちますので、いろいろと問題はありますが 狭い帯域ながらも、変わった現象はいくつか実現できています。 今後、透明マントや完全レンズなどを実現するには、SRRなどとは違う 広帯域で動作するメタマテリアルの新しい原理が必要になると思います。 今は、回路屋や物理屋が、手持ちの技術で何とか、負に近い状況を作り出して 変わった現象を実現しようとがんばってますが、材料屋が絡んで、企業が量産性 を与えてくれれば、何十年後かには、ちゃんとした負の材料が出てくるかもしれません。 その時には、今、各研究室で、SRRなどを用いて研究して積み上げている事が、 活きてくるかと思います。 温かい目で見てやってください。 また、いろいろな方面からメタマテリアルの研究を進めていただけると 良いと思いますので、ご興味がありましたら、研究をしてみてください。

yyz1974
質問者

お礼

gr_metamaterial 様ご回答ありがとうございました。私はメタマテをやっている人たちはマイナスの エネルギーをどう考えておられるのだろうという気持ちで質問を投げかけました。 質問をするのは良いことですね。ご回答をいただいたりとんまな質問を繰り返したり するうちに自分の頭の中が整理されてきました。勿論私はこの研究が大成功を収める ことを応援しています。それだけに基礎になる考え方は理解しておきたいと思った 次第です。ご活躍をお祈りします。

その他の回答 (2)

回答No.2

負というのは電磁界のベクトルの向きの問題ですから 右向きであろうと、左向きであろうとエネルギーは変わりません。 ご質問の式は誘電率、透磁率が正の値をとる前提でのものと 考えてよいかと思います。

yyz1974
質問者

補足

gr_metamaterial様 ご回答ありがとうございました。 メタマテリアルというのは実は誘電率も透明磁率も負ではないという事ですね。 両方負の値の媒質でマクスウェル方程式を解いてそれと全く同じ電磁界 のふるまいをするように普通の正の値のLやCで人工的な仕掛けを作った 人工物質のことををメタマテリアルというのですね。そこに使うのがSRRという 共振素子なのですね。これは多分Sprit Ring Resonator の略ですね。 このお話が正しいとすればgr_metamaterial様が言われる媒質の符号が 正であるという前提は理解できます。これだとマイナスのエネルギーは 確かに存在しませんね。-LをCに置き換え、-CをLに置き換えるの ですから。 しかしこの見事な置き換えで負のエネルギーの存在を回避したつけはどこ かに回ってきていませんか。例えば強い周波数分散を持つというのは置き 換えのときに共振素子を使わざるを得ないからでしょうか。 さらに置き換えの代償として負の磁気エネルギーを正の電気エネルギー に負の電気エネルギーを正の磁気エネルギーにしていませんか。もし これなら回路動作は真似出来ても出発点である電磁界と全く違う電磁界 が出来上がる事になるのではないでしょうか。 尤も回路動作に電磁界を論じる必要はないとも言えますね。この時電圧波 や電流波の位相速度と電力伝送の向きとの関係のみをを問題にすれば強い 周波数分散を除いて全く問題なく負の誘電率、透磁率の位相速度とポイン ティングベクトルとの関係を模擬できる事になるのではと想像します。 もう一度ご意見を賜りお礼を述べて質問をクローズします。 ありがとうございました。

回答No.1

負というのは電磁界のベクトルが通常と逆という事です。 透磁率でいえば、電流方向にたいして 右ねじの方向に磁界ができるところが、 左ねじの方向になっているという状態です。 その状態を、SRRと呼ばれる共振器で作り出すことができます。 なおメタマテリアルでは透磁率、誘電率を負にすることはできますが LとCは正のままです。

yyz1974
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。メタマテリアは人工的な仮想の材料と理解しています。 したがって今はまずLCのことは伏せておいて考えています。このときの誘電率や透磁率が 負であるとはどういうことか知りたいのです。 >透磁率でいえば、電流方向にたいして 右ねじの方向に磁界ができるところが、 左ねじの方向になっているという状態です。 この部分は大変良く理解できました。その時磁性体に蓄えられたエネルギーは従来の定義 では1/2(uH^2)*体積なので負になりませんかというのが私の質問です。 どうかもう一度よろしくお願いします。

関連するQ&A

  • 電磁波エネルギーと電磁場エネルギー密度の違いは?

    電磁波が持つエネルギーを調べていましたら、以下の2つが見つかりました。 式が異なりますので、物理的な意味の違いと、2つの関連性について教えていただけないでしょうか。 (1)電磁波エネルギー: E=hν  h=プランク定数、ν=周波数 (2)電磁場のエネルギー密度: u=1/2 (εE^2 + μH^2)  ε:誘電率、μ:透磁率、E:電場の強度、H:磁場の強度 宜しくお願い致します。

  • メタ物質内のエネルギー流と運動量は逆方向?

    メタ物質内のエネルギー流と運動量は逆方向? メタマテリアル初心者です。左手系メタ物質内ではエネルギー流(ポインティングベクトル) と運動量(kベクトル)は逆向きだということです。位相速度と言った方が正確かも 知れませんが、相対論的にはエネルギーの流れを(c^2)で割った値は運動量と同じであると 思っています。電磁波についても同様だと思います。 運動量密度=[E*H]/c^2 は普通の電磁気学の教科書に書かれています。 二つの量が逆向きに進むとというのはどういう意味なのでしょうか。 例えば媒質に常にエネルギー流の方向に力を与えているために運動量のバランス が成り立つのでしょうか。 ご回答をよろしくお願いします。

  • 負の屈折率

    http://www.riken.jp/lab/dri/discovery/jpn/press/press060119.html ここのページに、誘電率、透磁率ともに負の値になると屈折率は負の値になる、ということが書かれてあるのですが、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%88%E6%8A%98%E7%8E%87 ここにあるような式の誘電率と透磁率に負の値を代入してもかけ算なので、普通に屈折率は実数になってしまうと思うのですが、どういうことなのでしょうか? そもそも平方根をとっている時点で誘電率と透磁率が虚数だろうが、負の値だろうが屈折率が負の値になることはないように思うのですが、どういうことなのでしょうか?

  • 物質中の光速度

    物質中の比誘電率、比透磁率をε*,μ*とすると、その物質中での光速度はc/√(ε*μ*)となりますよね。 ここで、ε*は常に1より大きいですが、μ*に関しては、反磁性体ならば1より小さくなります。 そこで、物質の種類によっては、物質中の光速度がcを越えるケースもあるのではないか、と疑問に思いました。 私が調べた典型的な反磁性体に関しては、μ*がきわめて1に近いためにそのようなケースは起きていませんでしたが、もし起きれば相対性理論に反することになります。 cを越えることがないことを、原理的に証明することはできるのでしょうか? 私がちょっと考えた所、時間変化する電磁場に対して磁束密度Bと磁場Hとの線形関係が成り立つという近似が成立しなくなってくるのでしょうか?(電磁場が時間変化しなければ情報は伝わらないので相対論に反しない)

  • 物質中の光の速さ

    光(電磁波)の速度は、c=299792458[m/sec.]でmが定義されていると思います。 Q1.物質中では光の速さは変わるものでしょうか?その他、電磁場中とか、光の速さが変わる事象は在り得るのでしょうか? Q2.光の速さは、何の速さとして定義されているのでしょうか?Maxwell方程式から導かれる波動方程式から、誘電率×透磁率の1/2乗でしょうか? Q3.質量ゼロの粒子の速度が光速度c未満になることは在り得るでしょうか? よろしくお願いします。

  • 自然単位系と電磁気学

    マックスウェルの方程式に対して光速が1、真空の誘電率が1になるように 自然単位系をとると真空の透磁率が1になります。このとき磁場と磁束密度が同じ形になり(比例定数が1なので)、電磁場の単位体積あたりのエネルギー密度がu=E^2=H^2=B^2となります。しかしこれは磁束密度と磁場がそもそも次元が異なることを考えると矛盾している気がします。どなたかか教えてくれませんか?

  • 電磁波吸収に使用する磁性材料と、複素透磁率について

    ご覧いただきありがとうございます。 電磁波吸収の方法について調べていたのですが、おおまかに透磁率、誘電率、導電率を用いた方法があると学びました。 この中の透磁率についてなのですが、多くは軟磁性体を用いていると思います。 (1)硬磁性体が使われない理由とはなんでしょうか? →電磁波で磁界の波が着ても、硬磁性体では磁束密度があまり変わらないからでしょうか。 また、複素透磁率について (2)虚部のグラフを見ると、2つピークがあるようですが、これは磁壁共鳴ともうひとつは何の共鳴なのでしょうか? おひとつでも答えていただけますと助かります。 よろしくお願いします。

  • 光速の誘電率、透磁率依存性について

    物質中の光速vは物質の誘電率と透磁率で決まる(v=1/√(εμ))という事実に関してですが。誘電率と透磁率に依存することについてイメージがつかめません。 どなたかご教授願います。

  • 誘電体と誘電率について

    お世話になります。 いま、コンデンサの勉強をしているのですが、コンデンサの絶縁物として誘電体という呼び名がでてきます。 誘電体とは、どういうもの、どういう意味なのでしょうか。絶縁物すべてが誘電体とも言うことができるのでしょうか。それともコンデンサの絶縁物として利用されるものだけをさすのでしょうか。後者の場合、どういうものがコンデンサに利用されるのでしょうか。誘電体となるための条件などはありますでしょうか。 また、誘電率という言葉が出てきますが、これはどういうものとイメージすればよいでしょか。磁気においては透磁率に対応する言葉かと思いますが、透磁率は磁気、磁束の通りやすさというイメージ(とらえ方)ができると思いますが・・・。

  • 光線は磁力で曲がるか?

    光線は誘電率の異なる物質間の界面を透過すると、光子の運動速度をCよりも遅くさせ、運動方向を曲げ屈折します。では透磁率の異なる場合、磁界の加わった場合、光線は曲がるのでしょうか?現象があったら教えてください。  たとえば太陽では強い光線と強い磁力があり、静磁界、交番高周波磁界などもありそうですが、太陽自身の光線もその他の恒星が発した光線も曲げていないように思います。そこから発想すると物理の光の定義に問題があるように感じます。  たとえば屈折率の定義から透磁率と誘電率の働きは電波に対して等価であるとわかります。  屈折率n=c/v=sqrt(εμ/ε₀μ₀) となっているので、数式中の位置が同一な誘電率εと透磁率μの働き方は同一のはずですが、太陽の磁力で曲がらない光線の現象を比べれば光線の曲がり方に透磁率や磁界が無関係のようです。  光は磁界と電界を励起して空間を伝搬する電磁波の仲間とされて物理では考えられてきましたが、光の実際は磁界と無関係なのではないでしょうか。もし光が電磁波の仲間なら太陽の周辺の磁界や、地球上の磁界や透磁率の違いで光線の進行方向が曲がるべきでしょう。でも聞いたことがありません。  一方光の仲間と考えれれてきた高周波電波はフェライトの透磁率で曲がるようですので、光の現象と高周波電波の現象は異なるように見えます。