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ルシフェラーゼとGFPについて。
sewingcoughの回答
- sewingcough
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ルシフェラーゼは写真などで見ると非常に明るいように見えますが、 実際のところそんなに明るくはありません。ですので、観察するためには 場合によっては1分とか比較的長い時間の露光を行わなければなりません。 例えば細胞内での局在を調べる場合、露光の間に拡散してしまいます。 そうでなくても少ない分子数で観察することはほぼ不可能なので、 集団としてぼんやりと「この辺」くらいにしかわかりません。 ですので細胞内局在の観察にルシフェラーゼは向きません。 これに対してGFPは比較的少ない量(場合によっては分子1個)でも 観察可能な明るさを持っていますので、細胞内局在を観察するのも容易です。 ただし、GFPは500nm以下の励起光で蛍光を出すのに対して、 ルシフェラーゼはルシフェリンとATPが存在すれば発光します。 これはつまり、GFPは可視光を通さない様な不透明な対象では 観察が極めて困難であることを示します。 これを解消するために二光子励起なども考案されましたが、 今度は二光子励起によって励起光が対象まで届いたとしても GFPの緑色蛍光は不透明な組織をほとんど透過してきません。 そういうわけで、不透明組織でGFPを使って定量的観察する、 例えばマウスの臓器での転写活性を調べるためには、 臓器を摘出してきて、場合によってはすり潰して 蛍光光度計に入れて測定する必要があります。 イネの場合でも基本的には同じことでしょう。 これに対してルシフェラーゼを使う場合には ルシフェリンとATPを与えることで、比較的透過性の高い 赤色で発光するため、長時間露光で観察することで ある程度の深度まで観察することが可能になります。 ですので、組織を摘出したり、すり潰したりする必要もなく そのままの状態で転写活性を観察することができるわけです。 > GFPは細胞を生かしたまま光らせることができる、 > ルシフェラーゼは感度が高く生体への毒性が低い これは一概には言えません。 感度の点ではルシフェラーゼよりもGFPの方が高いですし、 毒性は観測に影響を与えるほどは変わらないんじゃないでしょうか。
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