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DACとサンプリング定理

caudchyの回答

  • caudchy
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回答No.16

No.13です。 しつこいようですが, 再度説明します。 まず, 数学の定理というのはどんな簡単なものであっても厳密に仮定を必要とし, その仮定に合わせて証明がなされます。同じ名称の定理でも仮定によって結論 (というか定理自体) が異なる場合がありますので適用には注意が必要です。 そして, 仮定が満たされる限り必ず定理の結果が従います。 サンプリング定理 (ここでは Wikipedia で示されているものを考えます。) については, 命題自体の, フーリエ変換後のスペクトルという部分はおそらく外せない仮定です。 これにより, 定理は x = 0 におけるスペクトルの族に関するものでありこれが時間とともに変化するというのは意味を持たない, ということが導かれると思います。 (更に, フーリエ級数を用いて証明できる定理は当然フーリエ級数に要求される仮定を満たす必要があります。) ひょっとしたらフーリエ級数と関わらない表現のもあるのかもしれませんが, その場合でも, 音楽信号をフーリエ変換しスペクトルに分解できるという前提が無ければAD・DA変換と結び付かないので, この場合も音は変わらないと仮定して良いことになります。 次に, 「 t = T のときと t = T + α (上記では t ではなく x ) のときに…… 」と いう部分は数学以外の方にはわかりにくいのかもしれません。 要するに, あるファイルが時刻 T のときに定理を適用でき元のスペクトルを再現しているとしても, 時刻 T の次の点で元のスペクトルを再現しているとは限らない, ということです。 直感的な説明: 時刻 T でのスペクトルを再現するのに n + 1 個のデーター ( t = T , T + 1 , … , T + n における値) が必要だったとすると, 時刻 T の次の点では n 個のデーター ( t = T + 1 , … , T + n における値) は既に定まっているので, これによりスペクトルの一部が制限されてしまいます。 定理からの説明: 証明では時刻 0 におけるスペクトル再現のために, 点 n について -∞ から ∞ までの総和 (Σ) をとっています。ということは, ±∞ + T = ±∞ + T + α = ±∞ なので, 同じデーター (ファイル) を使う限り 時刻 T でも 時刻 T + α でも同じスペクトルしか得られません。(要するに音が途中で変ると定理が成り立たないわけです。) 尚, 冒頭に述べたとおり, サンプリング定理の仮定が成り立っているのに現実に再現しないということはあり得ません。現実に再現しないのであれば仮定が満たされていないということです。 最後のアップサンプリングについてですが, サンプリング定理とは基本的には関係ありません。フィルターさえ理想的であれば, (サンプリング定理の仮定を満たしている限り) アップサンプリングなしでも元信号が再現されます。 一方, τ秒先読みして元信号を計算により求めたとすると, τ秒先の音の変化に影響されてしまうこととなりますし, そもそも, 有限個のデーターで一部にせよスペクトルが再現できる保証はありません ( Wikipedia で示されている定理を見る限り)。 尚, 2倍アップサンプリングだからといって2点の中間点の値とは限りません。推定にせよ元信号計算にせよ, 参照する点が4つ以上であれば, 2点の上下にはみ出すことは充分にあり得ます。(たとえば / \の真中。) 学部生だったのは昭和末期で, 以来数学とは離れてしまっているのでうまく説明できませんが, 工学部や物理学科ではなく数学科の出身者にお聞きになることをおすすめします。

pimewo
質問者

お礼

お返事ありがとうございます。 仮定というのは、例えば数学の背理法で証明したい命題に反することを”仮定”しておき、これから矛盾を導くことにより仮定を否定し命題を証明するのに使うものです。おそらく仮定ではなく前提や条件といった言葉がふさわしい意味で使用されているのだと思いますが、言葉の使い方が非常にあいまいで数学を語るにふさわしいか判断に迷います。 サンプリング定理はフーリエ変換なしに成り立ちます。フーリエ変換もサンプリング定理なしに成り立ちます。この2つは関連しません。数学の証明に「おそらく」などありません。 t = T + α の話は正直不明ですが、結論の「要するに音が途中で変ると定理が成り立たないわけです。」をみるに、サンプリング定理が定常波でしか成り立たないものであるとの誤解に基づいた話をされているようにしか見えませんが、違いますでしょうか。 最後にアップサンプリングの話ですが、「フィルターさえ理想的であれば元信号が再現されます」というのは私が前の書き込みで指摘した通りオーディオ業界のエセ科学理論です。これはサンプリング定理とは似て非なる話です。サンプリング定理ではアップサンプリングなどなくても元信号は再現されます。しかしフィルター(という帯域制限)をかければ元信号が再現されるという魔法のような話は、何度も書きますがオーディオ業界が吹き込んだでたらめです。 あと「2点の中間点の値とは限りません。」というのはFIRフィルタによるアップサンプリングを少し理解してから書き込んでください。データ値をその2つの中間値とすると言っているのではありません。時間軸上の中間点に値を入れるという話で、その値を決めるのに前後100なり500なりのデータからの寄与を算出して決定しているのです。その寄与の計算はサンプリング定理の元信号を再現する計算と同じロジックです。ただし完全な再現には前後無限大の数のデータの寄与を計算する必要があるのを100とか500とかで済ましているので、当然その分の誤差がでるという話です。 数学の理論を工学の実物で再現するにはそこに様々なギャップが生じます。私が最初から言っている、DACがサンプリング定理に従っていないのではないかという疑問はここに行き着きますが、数学者は実際のDACがどのような動作をしているかなど興味がないものです。

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