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メディア連動型が主立ってきたのはいつごろですか?

今大学の卒論で映画産業の変化について研究しています。 最近の邦画は漫画⇒映画化やドラマ⇒映画化の形式が増えているように感じるんですが、それは以前から行われていたことなんでしょうか? また、上に書いたような形式に変わったのならどうして変わったのか出来れば教えてください。

みんなの回答

  • lemo
  • ベストアンサー率76% (33/43)
回答No.3

マンガやドラマの映画化の企画自体は、戦後間もない頃から始まっています。 小説と同じように、大衆に馴染みがある原作ものだったからです。 マンガも当初は新聞マンガが中心で、「サザエさん」の最初の実写化作品「サザエさん 七転八起の巻」などは1948年に作られています。その後「サザエさん」は、江利チエミが主役となり映画版10本が作られた後、実写版テレビドラマにもなりました。 さらに、「ますらを派出夫会」(1957)「おトラさん」(1957)「アワモリ君」(1961)など、人気マンガの実写化はプログラムピクチャーの添え物の定番となって行き、やがて子供向けのヒーローマンガ「まぼろし探偵」(1960)「月光仮面」(1959)なども、テレビドラマやマンガと連動する形で実写映画としても作られるようになりました。 この当時は、まだテレビの普及率が低かった事から、当時はまだ娯楽の王者だった映画館で、マンガやテレビ発信の人気ヒーローに出会う子供も多かったのです。 ドラマも、最初のうちはラジオドラマが多く、NHKラジオの人気ドラマだった「君の名は」(1953)や「新諸国物語 笛吹童子」(1954)の映画版などは、空前のヒットになりました。 映画マニアは、この時代の「七人の侍」などの名作の事ばかり話したがりますが、実は、興行面では、今と同じように、ラジオドラマの映画化が世の中を席巻していたのです。 その後も、テレビの人気番組「てなもんや三度笠」「赤いダイヤ」「おはなはん」「三匹の侍」「木枯らし紋次郎」など多くが映画化されていますが、中には小説が原作のものも多く、今で云う「メディアミックス型」になっていますが、当時としては、最初から戦略的に展開と云うよりは、テレビ版の人気を知った映画会社が、その人気に便乗して映画化と云うような単純な発想だったのではないかと思います。 テレビアニメの映画化が大ヒットし始めたのは、「宇宙戦艦ヤマト」(1977)の頃から。 テレビアニメをただ編集しただけの作品が空前のヒットをした事から、この種のテレビアニメを熱心に観ている層がいる事が判明、80年代を中心に数多くのテレビアニメが映画化されました。 同じ頃、低迷する邦画大手とは別な出版界から、角川春樹氏と云う人物が登場し、出版、テレビ、映画を連動させ一大キャンペーンを行う独自のメディアミックス方式による「角川映画」が流行しました。 一方、邦画大手の東宝などは、もう60年代後半くらいから徐々に製作から手を引き始め、配給、興行に特化し始めた事もあり、公開される作品は、外部の会社が作るものが増えて行きました。 テレビ局が映画を作り始めたのも、そうした時期の1969年「御用金」(フジテレビ)などが嚆矢なのですが、80年代以降、本格的に映画作りに乗り出すようになったきっかけは、「ハリウッド映画放映権の高騰」が原因と云われています。 当時、テレビ各局は洋画劇場枠を持っており、それなりの視聴率を稼いでいたのですが、年々、ハリウッドの話題作の放映料が高くなり、駄作数十本との抱き合わせで、人気映画一本数十億円ともなると、そんなに払うのだったら、自分で映画を作った方が安いのではないかと考えるようになった訳です。 フジテレビの「南極物語」(1983)「子猫物語」(1986)「踊る大捜査線」(1998)のメガヒットなどを受け、テレビ局映画は大化けすると云う実績が定着し始めた事もあり、近年では、減少するスポンサー収入を補う意味も加わり、テレビ各局とも、ますます映画作りに熱心になって来たようです。 映画のオリジナル企画がなかなかヒットし難くなり、人気ゲームやマンガ、小説、テレビドラマなど、すでに知名度のあるものを原作にした企画が増えて来た原因は、日本人の日本映画への接し方が、他の娯楽メディアに比べ少なすぎる事、興味の中心ではなくなった事が一つあると思います。 日本人は平均すると、1年に1回程度しか映画館に行かないと云うアンケート結果もありますから、それでは、日本映画の新作は1年に1本も観られない可能性もある訳で、そんな状況から映画発信のオリジナルブームを作ろうとしても、なかなか難しいでしょう。

  • isoiso0423
  • ベストアンサー率64% (1125/1741)
回答No.2

お礼の書き込みどうも。 フィールドワークというと”取材する”と捉えていいのでしょうか? また”映画産業の変化”というと20世紀初頭の創世記から現在まで、ということですか? 取りあえず下記の本を図書館などで探されてはどうでしょうか? 日本映画発達史:田中純一郎  全五巻からなる本で、単なる映画史ではなく、産業としての構造から、当時の社会風俗や世相、政治などまで言及している本です。 文庫版だったら古本で安価で入手可能かもしれません。 年表や作品検索、人名検索もあり、映画鑑賞のガイドブックにもなる本です。ただ出版から随分と立つので、近年のデータはまったくありませんけど。 http://home.att.ne.jp/apple/tamaco/gallery/030405NihonEiga/20030405NihonEiga.html 他に書籍だったら「講座日本映画」全8巻 これも上記のように作品や監督の紹介などに止まらず、産業としてや、軍部の介入に政治的な面から、などなど多角的に日本の映画産業の歴史を見渡した本です。 近年に関しては大きな図書館で、「映画年鑑」「興行通信」「文化通信」「日経エンタテイメント」「キネマ旬報の興行欄」などの専門誌や雑誌で調べるのがいいと思います。 私見ですが、1997年頃から今日までを調べるのもいいかもしれません。 97年は「踊る大捜査線」の放送された年で、これ以降、局と映画会社が組む作品が多くなったと思います。 日本で公開された映画はキネマ旬報の毎年の2月下旬号(だったかな??)にリストが出るので(ただし東京公開基準なので大阪や名古屋でだけで公開された作品は載らないこともあります)そこからメディアミックスされたものを調べられます。 一人だと大変なので、調査だけは数名でチームを組んだ方がいいかもしれません。

nebusikuta
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 キネマ旬報ですね!さっそく図書館で探してみます。 本当にありがとうございました。

  • isoiso0423
  • ベストアンサー率64% (1125/1741)
回答No.1

ドラマの映画化は60年代の後半からすでにあります。 マンガの映画化も60年代からすでにあります。 メディアミックスが増えたのは、TVが一般家庭に普及し、映画が斜陽になったことで、各映画会社はTV局と手を組むことを余儀なくされたこと。また局の大物ディレクターが制約の多いTVドラマを嫌い、より予算を掛け、より大胆な作品作りが可能な映画を撮ってみたいと思うようになった、という理由もあります。 昨今の方が増えたように思うのは、現在の方が宣伝展開に、”大ヒットしたマンガ(あるいはドラマ)の映画化!!”、とよりそれを目立つような文言を入れるので、すごく多くなったような感じがするのだと思います。ただ統計を取れば、確実に本数は増えているはずですけど。 ハリウッド映画界もそうですが、自社オリジナルの映画だけで収益を上げるのが年々難しくなっているため、ヒットしたマンガ(米だとアメコミ)やドラマだと、もともと知名度が高く、或る程度のヒットは作る前から見込めるので、今後もますます増えていくと思います。 簡単に言えばメディアミックスによるリスクの分散ということです。 また大手テレビ局の広告収入はどんどん減少しているので、それ以外に儲けを出そうと思うと、ソフトとしては映画やイベントということになります。これも拍車を掛けています。 ネットでいいので、大手映画会社(東宝・松竹・東映・日活・大映)や在京各局(とくにフジテレビ)の歴史や関連人物を調べると、或る程度把握できると思いますよ。 頑張ってください!

nebusikuta
質問者

お礼

大変参考になる回答ありがとうごさいました! 調査方法についても悩んでいたのでホントに助かりました。 続けて質問する形になり申し訳ないんですがこの調査でフィールドワークを生かすとしたらどういった方法が適していると思いますか?

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