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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:新型インフルエンザについて教えてください)

新型インフルエンザの致死率と今後の行く末について

noname#160718の回答

noname#160718
noname#160718
回答No.3

 No.2のJagar39です。 >もしそのとおりなら分子の死亡者はほぼそのままで、分母の罹患者はもっと多い可能性があり致死率は更に >低くなるのではないでしょうか?  むろん典型的なインフルエンザ様の症状を呈していればどこかでインフルエンザと診断される可能性は高いですが、必ず高熱を発するわけでもないですし、診断し損ねた症例はたくさんあるでしょう。ましてインフルエンザ単独で死亡に至ることは元より少なく、基礎疾患の影響や合併症等で重篤化あるいは死に至ったような場合は、未診断のままインフルエンザによる死者としてカウントされていない事例もあると思われます。  季節性インフルエンザによる致死率は0.1%程度、という知識はみなさんお持ちのようですが、これは「超過死亡数」の数字です。  超過死亡数というのは、一言で言うと「インフルエンザが流行したことによって総死亡がどの程度増加したかを示す推定値」です。もう少し判りやすく言うと、「もしインフルエンザワクチンの有効率が100%であるならば、 予防接種をしていれば回避することができたであろう死亡者数」のことです。 http://idsc.nih.go.jp/iasr/24/285/dj2852.html  例年、"直接的な"インフルエンザによる死者数は500-1000人くらいです。これは「死因」がインフルエンザ、と分類された数字です。  ですが超過死亡数を入れると10,000人前後という数字になるわけです。この10,000人前後という死者数で「季節性インフルエンザの致死率は0.1%程度」という数字が導かれているわけです。 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1955.html  私も獣医領域ではありますが、伝染病の診断の仕事に携わっているので判るのですが、伝染病の診断を確実に行うのは難しいです。  採材&検査のタイミングが早すぎるとウイルスや抗体という"証拠"が検出されずに診断が下せなかったりしますし、遅すぎると既に二次感染が起きていてやはりウイルスは検出できず、ということも多々あります。それでも病理解剖すれば"ウイルスが暴れた痕跡"は見ることができるのですが、人間では病理解剖まで実施される死者は非常に少ないでしょうから、実は新型インフルエンザが関与しているのに未診断である死亡例は(そんなに多くはないかもしれませんが)ある、と思っています。  現在の推定感染者数は既に「推計値」です。つまり、未受診の感染者や検査で偽陰性が出たために診断されなかった感染者がいることも見込んでの数字です。  それに対し、死者数は今のところ「直接的な新型インフルエンザが死因の死者数」です。つまり超過死亡数は含まれていません。まあ、報道を見ていると、これは最終的に超過死亡の方に入る症例なのでは?と思うような事例もありますが。  なので私は質問者さんとは逆に、「分母(罹患者数)は大きく変わらないが分子(死者数)がもっと多い可能性がある」と思っています。  いずれにしろ、現時点で致死率が0.5%近くにまでなる、とは私も思っていませんが。  ただ、こういう話は高度な統計学を背景にしているので、ちょっと理解しづらいかと思います(実は私もよく判っていない部分が多い)。  なのでここはひとまず、「インフルエンザのような感染症による致死率は、"実数"で計算しても正確なことは判らない」くらいに認識して頂ければ良いのではと思います。  いずれにしろ、もっと病原性が高い激烈な伝染病は、リアルタイムで被害の実態が判るのですが、インフルエンザのような病原性が低い伝染病の場合は、なかなか被害の実態が掴みにくいのです。  見方を変えます。  仮に、現在の日本での致死率を質問者さんの試算どおり0.00001%としましょう。私は本当は現時点でももっと高いと思っているのですが、どちらにしても0.5%には遠い数字でしょうから、ここでは質問者さんの数字を採用してみます。  この低い致死率は、現在の日本が莫大な社会的コストをかけて防疫対策を実施しているからこそ、この数字に留まっているのです。私達は医療機関の整備、タミフルの備蓄、発生時の学校や職場の休業など、既に多大なコストをかけて新型インフルエンザに挑んでいるのですが、その「成果」が現在の致死率0.00001%であるわけです。  実際はこれより高いにしても、いずれにしろこのウイルスの本来の病原性である0.5%より遙かに低い数値です。  この「成果」を見て、「致死率が0.00001%に過ぎない感染症にここまでの社会的コストをかけるのはおかしい」というのは間違っていると思いませんか?  例えば猛獣を傷だらけになって必死に押さえ込んでなんとか大人しくさせている人に、「その猛獣はそんなに大人しいのだから、そんなに必死に押さえ込むのはムダだ」と言っているようなものです。  何もしなかったら、日本中で4,000万人が感染して致死率が0.5%、すなわち20万人が亡くなる、という事態になる"可能性"がないわけではないのです。  今朝、基礎疾患のない20代の女性が亡くなったという報道がありましたが、世界的に見ると重症患者の4割が持病がない(つまり有意な基礎疾患がない)人なのだそうです。  秋くらいから、この感染症の実体がだんだん見えてくるのだろうと思いますけどね。

sirouto012
質問者

お礼

Jagar39さま 重ねて非常に丁寧な回答を頂き本当にありがとうございます。 申し訳ないことに先の回答でも「超過死亡概念を含む数字」と記載頂いていたのに書き込みをしてから気づいて「超過死亡概念」についてご指摘のページを見させていただきました。 読んで「氷山の一角」と言う言葉がありますがまさにそれだと思いました。毎年1万人も死んでいて非常に大きな死因であるのに、インフルエンザと特定されるのはほんの一部。氷山と同じように誰も全体を見ることは不可能なので「超過死亡」という概念を用いる。用いざるを得ない。非常によくわかりました。 しかし、今回の新型インフルエンザについては「騒動」と言われてしまうほど全国民の関心事になっています。マスコミは大騒ぎするか全く無視するかどっちかしかありませんので(私も含めて)「毎年1万人も死んでいたの!」という状態です。 ですから例年のようにマスコミに無視されているときには「氷山の一角」化するのは当然だと思います。でも、今年の新型インフルエンザ「騒動」で氷山の一角化しているのか?疑問に思ってしまいます。むしろ今の状態は、「その辺中に潜水艦が潜って厳重監視しているような状態」ではないか?それなのに「超過死亡概念」を適用して3桁も過大評価(?)するのは正しいのだろうかという疑問が残るのです。 ワクチン等の対策をしなかったらこれだけ死んでいただろうという数字ということですが、WHOが自分たちの存在意義を証明するために算出している数字のような気もしてしまいます。

sirouto012
質問者

補足

Jagar39さま 重ねて非常に丁寧な回答を頂き本当にありがとうございます。 >この低い致死率は、現在の日本が莫大な社会的コストをかけて防疫対策を実施しているからこそ、この数字に留まっているのです。 これについては全くその通りだと思います。 しかし、対応すべきリスクは今回のH1N1だけではなく、もっともっと恐ろしいH5N1等いくらでもあるはずです。今回のH1N1が変異する可能性がよく言われますが、その可能性を考えるならもっと他の可能性も考える必要があるのではないでしょうか。 それらを全て考えて「莫大な社会的コスト」を何度も払うことは現実問題として無理なことです。 国や企業はもちろんそうですし、個人も例外ではありえません。H5N1が実際に強毒性なって国が外出禁止命令を出し、出勤不能になった際は企業はその間の給料を払う義務はありませんし、家族が罹患して会社が出勤を止め判断をした場合にも通常の6割の給料しか支払われない可能性があります。 それが長期化したり何回も起これば、企業は倒産し、国民も食べていけない。国も成り立たなくなる可能性があります。 弱毒のインフルで金もタミフルも使い果たして「無い袖は振れない」状態になったときにより深刻なH5N1が蔓延することも考えておく必要があるのではないでしょうか?

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