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新型インフルエンザの免疫を獲得するには・・
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獣医師でウイルスに専門知識を有しています。 「免疫」には自然免疫と獲得免疫があり、自然免疫は病原体の種類を問わず体外から侵入した異物を排除するシステムのことです。 「笑うと免疫力が増強される」等という"説"は、ほとんどがこの自然免疫システムの活性が向上することを意味しています。 ですが、この「自然免疫」は、病原体の感染を防御することはできません。せいぜい感染しても治癒率が高くなったり治癒期間が短くなったりする程度の効果しかありません。 まあそれも当然で、ヒト(や他の動物)の自然免疫に感染阻止されるような病原体は、とうの昔に絶滅してしまい、自然免疫システムをかいくぐって感染を成立させることができるように進化した病原体しか生き残ってないわけです。哺乳類と微生物では、進化の速度は圧倒的に微生物の方が速いですから、この自然免疫による「防御vs感染」の争いでは、ヒト側には永遠に勝ち目はないでしょう。 ですから病原体の感染防御という意味での「免疫」は、獲得免疫が主役になります。 この獲得免疫は、「一度感染した病原体を免疫システムが記憶する」ことによって成立しているので、"感染しなくても人類は新型インフルエンザの免疫を獲得する"ことはありません。 一度感染するか、ワクチンを接種することによってしかヒトは新型インフルエンザの免疫を獲得することはできないわけです。 新型インフルエンザに関しては、数年の内に人類の大半が感染するかワクチン接種を受けることによって免疫を獲得するでしょう。 その後は、おそらく通常の「季節性インフルエンザ」として人類の間で毎年流行することになるのだと考えられます。 現在、ヒトの間で季節性インフルエンザとして流行しているソ連型や香港型のインフルエンザも、元々は「新型インフルエンザ」として大流行し、世界中で多数の死者を出したウイルスです。 この「新型インフルエンザによる世界的大流行」を「インフルエンザ・パンデミック」と呼びますが、人類は前世紀に３回、パンデミックを経験しています。 スペイン風邪、アジア風邪、香港風邪がそのパンデミックですが、興味深いことに、新型インフルエンザが出現してパンデミックが起きると、それ以前に人類の間で流行していたインフルエンザは消失する、という現象が毎回見られています。 1918年に発生したスペイン風邪はＨ１Ｎ１で今回の新型と同じ亜型なのですが、それ以前の19世紀にはＨ３亜型のインフルエンザが流行していたらしいことが、血清の遡り調査で判明しています。その前はＨ２亜型だったようです。 そしてスペイン風邪が出現するとそれ以前のＨ３亜型は消失し、人類の間ではＨ１Ｎ１だけが毎年流行するようになりました。 その後、アジア風邪(Ｈ２Ｎ２)が出現するとＨ１Ｎ１は消失し、香港風邪(Ｈ３Ｎ２)が出現するとアジア風邪は消えてしまいました。 その後、1977年に何故かＨ１Ｎ１が再出現して以来、人類の間ではＨ１Ｎ１(ソ連型)とＨ３Ｎ２(香港型)の２亜型のウイルスが流行するようになり、現在に至っています。 というわけで、この150年ほどの期間で、Ａ型インフルエンザはＨ２→Ｈ３→Ｈ１(スペイン風邪)→Ｈ２(アジア風邪)→Ｈ３(香港風邪)というように、H1→H2→H3の３亜型が循環するように出現していたわけで、今回の新型がＨ１Ｎ１というのは話ができすぎなくらい順番通り、というわけです。 今回の新型出現によって、ソ連型か香港型のどちらか、あるいは両方が消える可能性はあると思います。 いずれにしろ、今後は新型は人類に定着し、「季節性インフルエンザ」として、少なくとも次の新型出現までは人類社会で毎年流行することになるのでしょう。
- debukuro
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６０歳以上の感染者がほとんどいないことから過去に免疫を獲得していた可能性があるのかもしれない：ＷＨＯ 単にメキシコには６０歳以上の人が極端に少ないだけじゃないのか：私の見解
- Hamida
- ベストアンサー率23% (267/1151)
日本に上陸した新型インフルエンザは、感染力が強く、なお、日本人は抗体を持っていないという最悪な状況にあります。発熱した段階でタミフルの服用をすれば軽度で済みます。いちど罹れば免疫は出来ますし、年末までには予防注射も出来るようになります。何年かすれば、国民の多くが抗体を持つようになり、新型も季節型インフルエンザの一つとして継続していくものと考えられています。
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