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物理系のポスドクの人生

cyototuの回答

  • cyototu
  • ベストアンサー率28% (393/1368)
回答No.6

#5です。 非平衡熱力学や非平衡統計物理学などと呼ばれる分野です。私がまだ日本にいた時に私の先生がおっしゃっていた事ですが、 「人生の梯子を登る時には決して下から登って行っては行けない。いきなりヘリコプターで頂上に登りなさい。そして、もし居場所が高すぎると思ったら少しずつ降りてくれば良いのです。下から登って行こうとすると、途中で息切れがして、結局自分の実力よりずっと下の所までしか登れませんよ」 との事でした。 一流で在れば在るほど、型や形式にこだわらずに、元気な若者にチャンスを与えてくれるものだと言うことを目の当たりに見てきました。前にも述べましたが、もちろん一流と評価された方には、学問的にも金銭的にも余裕があり、所謂「衣食足って礼節を知る」です。まだ大成していない先生は、自分の事で精一杯で、余裕があればやってあげたい事も出来ないで、弟子を取る時にもいろいろ打算が入ってしまうのはやむ終えないことです。 もちろん一流の先生の方が、門戸が広くて簡単に受け入れてくれるはずですが、そんな先生のところには世界中から野心のあるどろどろした連中がいっぱい集まって来ますので、そこで頭角を現すには、学問に関して石に齧り付き血の涙を流しながら努力する必要があります。 また、この世の中にはアインシュタインのように例外的に優れた方もいない訳ではないですから、先生の指事に従わずに自分の考えだけでやって行った方のが良い方もいない訳ではないですが、私は学生に、「貴方がアインシュタインである事に賭けるより、今宝くじを買って一等が当たる確率の方が高いと思いますから、もし私が本気で貴方がアインシュタイン並みだと考えることが出来たら、今すぐに宝くじを買いに行きますよ。入り口を見付ける事は易しいので、誰にでも出来ることですが、出口を見付ける事が難しいのです。ですから、若いうちは『習うより慣れろ』で、先生や経験者の指事に従って、その方達の言っていることが分るようになる事に全精力を注いだ方が良いですよ」と指導しています。私もそんな指導を受けて、創造的な営みに恍惚と出来るようになりました。 貴方は南方熊楠をご存知ですか。この方は、明治から昭和に架けて生きた方で、あらゆる常識的な範疇から逸脱した、日本の産み出した世界に誇るべき偉人です。彼は生物の菌類の専門家でしたが、日本民俗学の生みの親の一人でもあります。自然科学の専門家雑誌で世界最高峰と言われてリウイギリスのネイチャーに掲載を許された論文の数は50以上にのぼり、未だにこの記録を破った日本人は居りません。彼は学位も持たず、日本の和歌山県の片隅で大変不遇な人生を送った方です。彼が20才後半ごろにロンドンの王立博物館の職員をしていた頃、その街で知り合った10才位年上の土宜法竜と言う、後に高野山の管長になったお坊さんに、仏教とは何かを教えています。南方は土宜法竜に向かって「お主は仏教の坊主だから、宗教とは何か判らんだらう」と途轍もないことを言っております。 私の知人で日本の公の研究所の中堅研究者の方に、南方熊楠の有名な『履歴書』を読ませたら、その方は南方のような人生を送るのが怖いと言っておりました。この履歴書は日本人が書いた最も長い履歴書としての記録を持っており、もとは8mの長さの巻物に細い筆でびっしり書いた物ですが、印刷にして80頁以上もあります。 南方を見ていると、何故私が研究者とは芸術家の一種であると言っているのか、そのほんの一部は判って下さると思います。本物の研究者に成るためには、せめて南方の足の爪の垢位に成る覚悟が要ります。事実、南方の足の爪の垢位には成れた一人前の世界中の研究者を私はゴロゴロ見てきました。

kazuxp32
質問者

お礼

詳しくありがとうございました。 南方熊楠について、いろいろと調べてみました。 また、「弟子になる」ということで収入は得られるのでしょうか? 実際、そうした大物の先生の弟子になった方々はどのようにして収入を得ているのでしょうか?

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