- ベストアンサー
蛇行している河川について
理想的にきれいに蛇行している河川を考えます。ちょうどサインカーブのようなきれいな曲線で曲がっている場合ですが、流れは内側が速いか、外側が速いかという問題があります。流れは時間的に変化しておらず、一定状態が継続している場合です。 30人31脚の徒競走で曲がることをイメージして外側が速いと答えがちですが、本当はその逆じゃないかと思っています。連続蛇行している場合などもありケースバイケースかと思いますが、第一次近似的にはどのような風に考えるのでしょうか。また、中学校などではどう教えられているでしょうか。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
河川を単純化する場合、カーブは1つだけで、半径一定と考えます。 (長い直線-円弧-長い直線 と考える。) また、断面ですが、これは2とおりあって場合によります。 1つは、移動床といって、流速が速い場所で河床が掘れてしまう場合。 もう1つは、固定床といって、流速によって河床か掘れない場合。(下流のほうで勾配がゆるく流速が遅い場合、 および、河床もコンクリートなどで固めてある場合。) 以下は、より単純化するため、固定床について書きます。 参考文献:河川の設計時の計算資料。(国土交通省のもの。) http://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/bousai/saigai/measures-saigai/pdf/sanko-1.pdf 全部読むのは混乱するでしょうから要点だけ書くと、 (厳密なことを書いても意味無いので、厳密性は犠牲にしています。) 1.直線部の流速 (P11の図I-1-6の上)以下、ページはPDFで示される通しページ 水深の0.66667乗に比例し、勾配の0.5乗に比例する。 (勾配は、たとえば水平に100mに対し1mの高さが変わった場合、勾配1/100(=0.01)と計算します。 2.カーブの流速 (P16) カーブを円とみなし、半径と水面幅を求める。 半径R、水面幅bとすると、直線の場合に比べ、1+b/2R 倍となる。 3.流速分布 (P18) カーブの始まり(上流側)では、内側のほうが流速が速く、 カーブの途中、カーブの出口、カーブが終わってしばらくの区間 では外側が速い。 ですので、湾曲の入口部についてのskmsk19410さんの考察は、まさにそのとおりです。 でも、それは入口だけで、カーブの主要部分およびカーブ出口では成立しないため、 カーブ全体としては例外状態となります。 >中学校などではどう教えられているでしょうか。 理科でどう教えているか定かではありませんが、 入り口付近は例外的に内側のほうが速いということまで教えることはありえないでしょう。 そんな細かい例外的なことまで教えるには時間が足りません。 大学用の土木工学の教科書にすら書いてありません。外側が速い(カーブ入口以外はこうなるため。)となっています。 実務で堤防の設計をするのでない限り、それで充分です。
その他の回答 (3)
- debukuro
- ベストアンサー率19% (3634/18947)
蛇行の外側の水位が高くなるか内側の水位が高くなるかは観察してみれば分かります 瀬戸の水位は流速の速いところと遅いところのどちらが高いかこれも観察すれば分かります あなたが言われるように内側の流速が速いとすれば蛇行した川は存在しないはずですが実際には人工以外に直線の川は存在しません 内側の方が速いと思う根拠を示されてはどうでしょうか 私のは考えではなく観察事実です
お礼
回答有難うございました。 内側が速い可能性があるというのは水位勾配の議論から考えました。前の回答に対するお礼に書いております。 ”内側の流速が速いと河川の蛇行が説明できない”とのことですが、厳密には河川の蛇行の振幅が増大する理由が説明できないということでしょうか。蛇行が増大する理由としては水位分布、流れの曲率半径の横断方向の違いなど、流速の大小が逆でも蛇行を説明する材料が全くないとは言えないと思うのですが。
- Yosha
- ベストアンサー率59% (172/287)
>中学校などではどう教えられているでしょうか。 中学校レベルでは、「川の断面方向・上下流方向に水深が一定の曲がった水路」というような不自然な状態の川の流速についての思考は必要ないし、教えてもいないと思います。 中学校などではどう教えているかという問いに対して回答したつもりですが、あなたの質問の意図は何ですか? >川がつくる自然の造形などをみるとそれを想起させるものがあります。 そのようには思えません。 自然界では、流速の速い場所の川底は深くなっています。 その場所に岩盤などがあるような場所でも長い年月がたてば必ず深くなります。 >そうすると、水位上昇は圧力上昇ですから、外側では流れに対する圧力抵抗(下流の方が上流よりも圧力が大という状況)となり、速度が減じられる方向に作用すると思います。 もし、あなたの考え通りだとすると、カーブの内側の流速が早くなる、つまり川の水の通り道は内側から内側へとなりますね。 しかも内側の水位の最も低い所の流速が一番早くなると。 そうなるとカーブの外側では水が淀んでしまうことになりますが? 川の横断面について考えると、水位の高い外側の水は水位の低い内側へと流れますよね。 その点はどうなんですか。 水は直進しようとします。 そのためカーブの内側の水位は下がります。 そこに水位の高い下流から水が流入します。 それゆえ、カーブの内側には下流から上流へ向けての流れが生じようとします。 その流れと上流からの流れとの境に渦が発生します。 この下流から上流への流れはカーブの内側の流速を遅くします。 また、カーブの内側に土砂が堆積するのはこのためです。 ・・・などとは考えられませんか? どう考えても私には内側の流速が速くなるととは思えません。 逆質問ですが、そのあたりを解るように教えてください。
お礼
回答有難うございます。 この質問の本当の主旨は、外側よりも内側が早くなるかもしれないという可能性が理屈の上で示す(演繹する)ことができないだろうかということです。私もイメージ的には外側が早いような気はしています。その理由がわからないのです。移動床は考えません。水深は一様の場合です。外側が早いことを演繹的に示せてもよいのですが。 はっきりしていることはカーブの内側の水位が低く、外側の水位が高いということです。これは遠心力と横断方向水位勾配がバランスする方向に作用することで説明できます。 もう1つのポイントは速度が速くなる、遅くなるということを考える上で最も基本となる量は水位ではなく水位勾配でその次に大事なのは河床底面摩擦だと考えます。上流からカーブに差し掛かったところでは、水位の低い内側での水位勾配が大きくなり、加速される可能性があります。しかし同じ考察でカーブから出て行くところで逆水位勾配となり、減速されるでしょう。外側が早くなければならないという理屈にはならないと思います。ここで考えている水路では、摩擦の大小が速度の大小を決めるのではなく、速度の大小が摩擦の大小を決めると考えています。 >川の横断面について考えると、水位の高い外側の水は水位の低い内側へと流れますよね。 その点はどうなんですか。 これはありません。横断方向には水位勾配と遠心力がバランスする(キャンセルされる)からです。このバランスが崩れると微妙な2次流が出るとは思いますが、それは考えないということです。 >そのためカーブの内側の水位は下がります。そこに水位の高い下流から水が流入します。それゆえ、カーブの内側には下流から上流へ向けての流れが生じようとします。 この理屈と全く同じ意味でカーブの内側とそれよりも上流側で加速させる方向で水位勾配が発生しているはずなのですが。 この質問は曲線部での流れの大小を演繹的に議論しており、実河川とか実験によって示されているという意味での帰納法は別問題と考えています。実証は参考にはなりますが。
- Yosha
- ベストアンサー率59% (172/287)
水に限らず、ものは真っ直ぐに(直進性)行こうとします。 慣性の法則です。 川の水の速さについては、深いところでは川底の抵抗が少なく、浅いところより早くなります。 このことをまず頭に入れて考えてみましょう。 >30人31脚の徒競走で曲がることをイメージして外側が速いと答えがちですが、本当はその逆じゃないかと思っています。 違います。 外側は深く内側は浅いので、外側の流速の方が早くなります。 真っ直ぐに流れている自然の川(護岸工事をしていない)は、何らかのきっかけで、どちらかの川底が水でえぐられ深くなっていきます。 深くなると、流速は早くなり、ますます川底を掘っていくようになります。 掘られた砂などは流速の遅い方に流れていき川底が浅くなります。 流速が早くなった方の川底や川岸の土砂がえぐられると、川の流れが少し曲げられます。 しかしその先はまだ浅いので、流れは元の方に戻ろうとします。 真っ直ぐな川が曲がり始めるのです。 いったん曲がり始めると外側の川底、川岸の土砂がどんどんえぐられ、曲がりは更に大きくなってきます。 川岸が岩か何かで硬くなっているとか、大きくうねると川の勾配が少なくなり、流速が落ちて川底がえぐられなくなったりするなどの、何らかの理由で川の曲がりは止まります。 どこか一か所が曲がると、その曲がりの先の水流は元の流れの方向と斜めになりますので、逆の方の川岸が削られるようになります。 結果、川はくねくねと蛇行します。 特に土地の勾配がゆるい所で蛇行現象が多くなります。
お礼
回答有難うございました。 川の断面方向・上下流方向に水深が一定の曲がった水路を考えてみます。仮想的なものですが。この場合、遠心力(あるいは慣性により)外側の水深が上昇すると思います。(何となく日常のイメージと一致します。)そうすると、水位上昇は圧力上昇ですから、外側では流れに対する圧力抵抗(下流の方が上流よりも圧力が大という状況)となり、速度が減じられる方向に作用すると思います。内側は圧力抵抗が少ないのでスムーズに速く流れるのではないでしょうか。 川の河床が流れによって変動することを考慮するとカオスになるので難しいように思います。川がつくる自然の造形などをみるとそれを想起させるものがあります。私の疑問は全くの人口的なサインカーブで描かれたような固定した水路でのことです。 タイトルに蛇行している河川と書きましたが、蛇行と流れの相互作用ではなく、流れへの蛇行の影響という一方向の問題と捉えています。
お礼
回答有難うございました。 設計式においても外側が速いということになっているわけですね。しかし、カーブの入り口では内側が早いというところに私の考察が反映されているのかも知れません。カーブの中盤と終盤では外側が速くなるというのも水位勾配から説明ができるのかも知れません。 いろんな考察が可能で、例えば、仮に外側は速度が速くてもカーブでの距離は大ですから、カーブが終了した地点では水塊としては内外でどちらが先に進んでいるかわかりませんね。同時にカーブ終端に到着するとは思えませんが。 >大学用の土木工学の教科書にすら書いてありません。外側が速い(カーブ入口以外はこうなるため。)となっています。 >実務で堤防の設計をするのでない限り、それで充分です。 ”なぜか?”という問いはエンジニアリングには無用なのかも知れませんが、私は理屈を問うてみたくなるのです。私の考察に反して外側が速いということでも良いのですが、(実験結果以外で)納得できる説明(原因・根拠)は演繹的に示せないでしょうか。実際に河川の外側が深くなっているというのは流速が速い可能性があることの状況証拠であり、速い理由にはならないと私は思っているのです。 お付き合い有難うございます。