• 締切済み

水蒸気の吸着試験において、水分子の断面積とは?

ある物体(細孔がある)に水蒸気をある期間吸着させ、その吸着量から吸着面積を測定しています。 そこで、あるHPで見たのですが、その算定にあたり水分子の断面積を掛けるという話がありました。 その水分子の断面積というのは、そのように算定するのでしょうか?簡単で良いのでよろしければ教えてください。 よろしくおねがいします。

  • 化学
  • 回答数2
  • ありがとう数4

みんなの回答

  • jamf0421
  • ベストアンサー率63% (448/702)
回答No.2

>10.5Å^2を乗じると思うのですが、そのÅというのはどのような >値なのでしょうか? Å(オングストローム)で、10^(-8) cm =10^(-10)mです。確かにSI単位系にはありませんね。1 nm(ナノメーター)=10 オングストロームです。 Å^2 = 10^(-20) m^2のことです。 因みにnm^2=10^(-18) m^2です。 10.5Å^2=10.5x10^(-20) m^2 =0.105x10^(-18) m~2 =0.105 nm^2となります。 >単分子層吸着量に水分子断面積を乗じることで、実際の面積を算定する >という意味の理解がまだすっきりとしません。 ここで単分子層吸着量とは、単分子層に並んだ分子の個数です。この時分子は隙間なく表面上に並んでいます。分子の個数に分子の断面積(これも球の投影である六角形を使っていますね。)をかければ表面の面積です。 即ち、平面の上に六角形の板を隙間なく並べて蓋って、その六角形の個数を数え、六角形の面積をかければ全面積になる理屈です。 もし、表面に細かい凹凸があって、使う六角形(吸着なら分子)がその凹凸よりも大きいと、細かい凹凸を無視したことになりますね。六角形を小さくしていけば、細かい凹凸に追随して表面を蓋えるので、小さい分子で測ったほうが表面積が大きくでると思われるかも知れません。これは表面のフラクタル性の研究になり過去にそうした研究はあります。 しかし普通は窒素程度の大きさで十分に凹凸はフォローできて、表面積はきちんと評価できます。(BET法による表面積決定)

  • jamf0421
  • ベストアンサー率63% (448/702)
回答No.1

細孔があるにせよ、毛細管凝縮の部分でなく、多分子層吸着の範囲でBET法を適用するとします。 水については25℃で飽和蒸気圧24 mmHgの時10.8 Å^2とされています。(「吸着」慶伊富長) 計算の仕方は以下の通りです。分子を球形と考えると断面積が円となります。この円の半径をrとすると、これに外接する正六角形の面積は簡単に計算できて s=(2√3)r^2...(1) となります。正六角形は面に隙間無く並べられるわけです。(初めから完全な平面を想定しています。) 吸着分子の密度、分子量、それからアボガドロ数をρ, M, Nとすると、分子1個あたりの容積は M/Nρ...(2) になります。(分子量をNでわれば1個あたりの重さ、それを密度でわれば容積ですね。) 分子が積み重なっている場面を考えます。吸着分子が面心立法格子で最密充填を考えれば、単一格子には4個の分子がいることになります。(頂点の分子が8個ですが、其々が8個の格子にまたがっているので1個分、面が6個ありますが、面の中心の分子はそれぞれ2個の格子にまたがっているので、3個分で、合計4個)そして格子の容積は v=4M/Nρ...(3) になります。 その格子の辺の長さをaとします。格子の一つの面を考えると4隅と中心に分子があります。4隅の分子は面心の分子に接しています。aとrの関係は a=(2√2)r...(4) となることがわかります。よって格子の体積はこれの3乗ですから v={(2√2)r}^3...(5) です。(3)と(5)を等しいとおけば、 r=[M/ {(4√2)Nρ}]^(1/3)...(6) となります。これを(1)に代入してやれば、 s=(2√3)[M/ {(4√2)Nρ}]^(2/3)...(7) になります。 水の場合Mに18、密度に1(水)を入れて計算すると10.5Å^2となり、密度に0.917(氷)を入れると11.1Å^2となります。先に書いた通り慶伊先生の表では10.8Å^2となっています。もともとかなりRoughな近似ですので11Å^2くらいに考えてよいのではないでしょうか? 因みに窒素のBETで普通に使われる窒素分子の断面積16.2Å^2は液体窒素の比重を使って計算されています。 なお、もし小さい径の細孔があり、測定温度で毛細管凝縮が起こるなら、吸着分子数に断面積を掛けたのでは過剰な値となります。

moto121953
質問者

お礼

返信ありがとうございます。 すいませんが、貴殿の回答のなかでさらにお聞きしたいことがあるのですが、最終的に単分子層吸着量に水分子断面積を乗じるとして、10.5Å^2を乗じると思うのですが、そのÅというのはどのような値なのでしょうか? 定数であれば単純に10.5を乗じた数値として単位に用いるのでしょうか? 最後に、自分で言っておいてなんですが、単分子層吸着量に水分子断面積を乗じることで、実際の面積を算定するという意味の理解がまだすっきりとしません。よろしければその意味も合わせてご教授願えればと思います。お願いいたします。

関連するQ&A

  • 単分子層吸着(比表面積)について

    比表面積の算定においてVm(単分子層吸着量)を求める式(一点法)があります。 Vm=V×(1ーX) V:RH30での平衡吸着量とする X:相対湿度 そして求められたVmを用いて比表面積を求めるのですが、ここで疑問が出てきました。 というのは、Vmを求めるのにRH30(程度)の平衡吸着量を用いる(重量法とする)ということは、つまりはRH30に対応する細孔が凝縮している仮定での(1-0.3)つまりは0.7掛けの値になります。 ここで単分子層吸着とは理論的には細孔側壁での単層の吸着質のことだと理解しているのですが、RH30に対応する細孔だけを考えるならば、平衡状態(≒凝縮状態)の0.7掛けであり、これは単層とはならないのでは?と思いました。 それとも、RH30対応細孔の平衡(≒凝縮状態)の0.7掛けでの値が、その試料の全ての細孔(セメントでいえばミクロ~メソ~マクロ)での単層吸着の値にほぼ相関しますよという意味なのでしょうか? どなたかご意見よろしくお願いします。 もう一点初歩的な確認としてですが、比表面積の算定にあたり「単分子層吸着量を水の分子量で除し、吸着分子のモル数を導き、その物質量に相当する原子総数(アボガドロ定数)を乗じ当該分子数とする」 この文章で、「単分子層吸着量を水の分子量で除し、吸着分子のモル数を導き」というところと、「その物質量に相当する原子総数(アボガドロ定数)を乗じ当該分子数とする」というところの解釈を言葉を換えてご説明いただけないでしょうか? 以上2点になりますが、よろしくお願い致します。

  • エチレンの断面積についておしえてください

    エチレンガスを使用して常温での吸着実験を行おうと考えており、測定に際して飽和蒸気圧と断面積を調べています、飽和蒸気圧に関しては常温だと6000kPaと大きな値になる事は調べられましたが、断面積を調べることが出来ません。 お手数をおかけしますがエチレンの断面積及び、断面積の調べ方をご教授いただけないでしょうか? よろしくお願いします。

  • BET比表面積は吸着or脱着?

    いつもお世話になります。 論文や資料を読んでいるのですが、改めて聞かせていただきたいのですが、一点法による比表面積いわゆる単分子層吸着を想定した比表面積を自動測定機(水蒸気吸着)にて測定する場合、吸着時のものか、若しくは脱着時のものを用いる方がよいのか、どなたか論理的に説明いただけないでしょうか? 試料はセメントで、RH10~100までの測定(2~30nmのメソ細孔)によるものです。 お願いいたします。

  • ハイドロソ-ブ試験機(水蒸気吸着)にて 御意見を!

    同試験機についてですが、設定項目の中に、Multi point BETとSingle point BETがあり、これらは水蒸気吸着における多点法と一点法だと思うのですが、例えば相対湿度を10~80%の8ポイントで計測した場合に、測定後それぞれの比表面積及び細孔容積を表示したいと思います。 その場合、RH30%は一点法による値だと思うのですが、その他の相対湿度における値(比表面積・細孔容積)は、多点法によるものになるのでしょうか? どなたか教えてください。よろしくおねがいします。

  • 分子占有断面積

    分子を球と仮定した場合の1分子あたりの分子占有断面積の計算方法が知りたいのですが。私が見た本には分子量と密度で求めたみたいなんですが、その肝心な計算方法が記されていませんでした。分かる方どうかよろしくお願いします。

  • 比表面積自動測定機での吸着量の値は?

    いつもお世話になってます。 比表面積及び細孔径分布の自動測定機において、試験後、比表面積や細孔容積等は分かるのですが、各RHでの吸着量(または総質量)を知りたく測定データをいろいろ見ているのですが、それらしい表示として、 isotherm Dateという欄で、各RHの隣にVolume@STPという項目があるのですが、そこにはRH30にて7.85cc/gとあります。 実験試料の初期質量0.9gに対して考えると、0.9g*(1+7.85cc/g)=7.965gとなり、これを総質量と見ると吸着率は785%となり明らかにおかしい値になります。 もちろん値からして細孔容積でもないので、このIsotherm Linear(等温吸着線)における縦軸の値は何を示しているのでしょうか?そして、吸着量はどこを見ればよいのか分かる方いましたら教えてください。

  • 高分子の蒸気圧降下について(オスモメーター)

    こんにちは。 質問は 「分子量500以上の高分子が溶解した溶液の蒸気圧は濃度によって、 どのように変化するのでしょうか。」 です。 最近オスモメーターというものを使い始めました。 蒸気圧降下により、高分子の分子量を測定するものです。 この装置の説明書に希薄溶液では蒸気圧降下はRaoultの法則に従い、 濃度と蒸気圧降下は比例するが、試料(溶質)の分子量が500以上の場合、直線にならないと書いています。 この説明書によると、測定値(∝蒸気圧降下)を 濃度で割ったものが、濃度と一次の関係にあり、 濃度を0としたとき(つまり切片)の測定値を採用する かたちになっています。 その理論の根拠がわからないので、私は濃度を3点とったなら、その測定値の平均を採用しようと思っていますが、 どちらが正しいのか、教えていただきたい次第です。 参考までに、私の調べる試料は分子量1000g/mol程度で、 この装置は切片を取る場合と平均を取る場合で、10% 程度の誤差があるようです。

  • 一点法と多点法について 比表面積

    比表面積の算定にあたり(水蒸気吸着とする)相対湿度30%程度による一点法と、相対湿度10~30%の多点法を用いた場合、どちらがより真値に近いのかを知りたいのですが(おそらく多点法)、わかりやすくどなたが御説明いただけないでしょうか?若しくは一点法でも十分真値に近い値を得られるという御意見など。 というのは比表面積はいわゆる単分子層吸着によるものなので、相対湿度30%程度(というよりそれ以上だと多層になり得る)を用いるのは分かるのですが、これにはケルビン式で言う30%未満の細孔による吸着量も含まれる訳で、多点法でそれ以下の細孔径における吸着量との近似となると低く見積もると思うのですが、これはどう見ればよいのでしょうか? いつもご回答頂いてるお二人には大変感謝していることを最後に付け加えさせていただきます。

  • 細孔容積での続きの件お願いします。

    いつも早い回答をありがとうございます。 文字数オーバーのため再度投稿させていただきます。 だんだんと理解が進んできました。 今回は今までご教示頂いたものも踏まえ、手持ちの資料での式を元に再度相談させていただきたく思います。今まで貴殿に紹介頂いた式とは多少異なりますが、資料(HydroWinOperationManual;理論と検討)による式なのでご容赦ください。資料では細孔半径がrp1若しくはrp2との表記ですが、これは貴殿のご教示通りrpn_av等の平均値としてそのまま使わせていただきます。 まず仮定条件です。試験は水蒸気吸着試験です。 測定ポイントはRH60、80、99 算定ステップはRH60~80と80~99とします。(RH100だとケルビン半径が∞になるので99としました) ■RH60~80での細孔容積 算定式:Vp2={rpn/(rkn+Δtn/2)}^2(V2-VΔtn)・・・(1) V2は吸着量(RH60~80) VΔtn=Δtn・Ap・・・(2) ΔtnはRH60~80 ここで、Apは脱着の場合「以前に空になっている細孔の露出している面積」とあるので、今回の吸着では「まだ凝縮していない細孔の露出している面積」と訳します。つまりRH60~80においてのそれは、RH80~99での細孔範囲(初ステップ)とします。 Ap=2Vp/rpn_av・・・(3) Vp1=V1{rpn_av/(rkn_av+Δtn/2)}^2・・・(4) V1は吸着量(RH80~99) Δtn/2は、このステップでの厚さの平均的な変化(引用のまま)とする。 (4)式より、VP1を求め、(3)式に代入し、RH80~90の露出細孔側壁面積Apを導く。 求められたApを(2)式に代入し、VΔtnを導く。 さらに(1)式に代入し、RH60~80の細孔容積Vp2を求める。 ※RH80~99の計算の際は、今回吸着ということからも、当該ステップ以外の細孔は全て凝縮しているものとし、VΔtnは考慮しない。 これで、VΔtnにて凝縮相以外の孔の側壁への吸着を考慮し、更に{rpn_av/(rkn_av+Δtn/2)}^2式よりRH60~80間の平均細孔径における吸着量も考慮した算定となる。 いかがでしょうか? 本来脱着(吸着)に準じてΣApを累積させていくのですが、今回は求めるステップが2つということと、一方(RH80~99)は吸着で考えた場合、すべてが凝縮している仮定から、その範囲の細孔容積を初ステップでの式を用い、そこから側壁面積を算定し、その部分の吸着層を算定することで補正をかけました。 ご意見いただきたく思います。仮にこれで算定するとしても、問題はtの式です^^;水蒸気の場合の式が分かりません。窒素の定数を用いておき、傾向をつかむことはできるかもしれませんが。

  • 窒素ガス吸着による比表面積、細孔分布測定について

    現在大学にて活性炭を窒素ガス吸着より比表面積の測定を行っており疑問に思ったのですが、原子の大きさは数Åであるのに測定した細孔分布が0.01 nm単位まで表示されます。 そこでこの細孔分布の信頼性というものがどの程度のものなのか疑問に思い、質問させていただきました。 おそらく計算上として算出されているだけで、データの信頼性としては原子以下の範囲についてはほぼないものだと思うのですが・・。 またBET法による比表面積も同じサンプルを測定しても若干(10%程度)の差がみられることもあるのですが、一般的にその程度の誤差はあるものなんでしょうか? 最後に吸着等温線にヒステリシスが見られるのでメソ孔の確認はできるのですが、ヒステリシスの程度とメソ孔の存在関係もできれば教えていただきたいです。 何分理論に理論を積み重ねた理論となってるため、経験上の話を聞かせてもらえれば非常に助かります。 どれか1つだけでも結構ですので、実際に測定をされている方がいらっしゃれば経験上どのようなことが言えるか、よろしくお願いします。