共鳴構造についての疑問

このQ&Aのポイント
  • 1,3-ブタジエンは共鳴でCH3=CH-CH=CH3、CH2-CH=CH-CH2、-CH2-CH=CH-CH2+、+CH2-CH=CH-CH2-といった構造を取るとされています。
  • ベンゼンが共鳴で二つの状態を高速で行き来しているように、4つの状態を行き来(または混成体)して安定化していると考えられます。
  • (2)、(3)、(4)(特に(2))はπ結合の広がりが小さく、エネルギーが高く不安定なので、(1)の状態が断然安定で他の状態に行き来するとは考えにくいです。非局在化による安定化の可能性もあります。
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共鳴構造について

1,3-ブタジエンは共鳴で (1)  CH3=CH-CH=CH3 (2) ・CH2-CH=CH-CH2・ (3) -CH2-CH=CH-CH2+ (4) +CH2-CH=CH-CH2- などの構造をとるとされているみたいなのですが、 ベンゼンが共鳴で二つの状態を高速で行き来(現実 は混成体で存在?)しているように4つの状態を行 き来(または混成体)して安定化しているのでしょ うか?(2)、(3)、(4)(特に(2))はπ結合の広がりが小 さく、また「・」などエネルギーが高く不安定なので (1)の状態が断然安定で他の状態に行き来するように は思えないのですが。これも非局在化なのでしょう か? よろしくお願いします。

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noname#62864
noname#62864
回答No.1

それぞれの構造を行き来しているという認識は少々まずいように思いますが、共鳴混成体という認識はお持ちのようですので深くは追求しないことにします。(1)のHが多いのも単純ミスということで。 本論ですが、ベンゼンの場合には2種の構造が等価ですが、ブタジエンでは等価ではありません。すなわち、(1)の比重が圧倒的に大きく、その主たる性質は(1)で決まると言えるでしょう。したがって、(2)から(4)による安定化は小さくなりますし、C2-C3結合はC1-C2結合よりも長くなり、現実には通常の単結合よりもわずかに短いと言ったレベルです。もちろんこれも非局在化とは言えますが、ベンゼンの場合ほどの大きな効果をもたらすものではありません。 ベンゼンの場合には、2個の共鳴形が等価であるために、共鳴による安定化は大きく、6本のC-C結合は等価で長さも同じになっています。 ただし、上記の説明は古典的な共鳴理論による説明であり、これが完全に妥当であるかということに関しては疑問の余地があります。つまり、そうした質問は古典的な原子価理論に基づいて考案されたものであり、本質的に、電子に非局在化を完全に説明できるようなものではありません。

leeeen
質問者

お礼

共鳴と平衡の区別をしっかりしなくてはならないということですね。 質問ミスもすみませんでした。 ありがとうございます。やはり等価ではないのですね。 丁寧で迅速な回答ありがとうございました。

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