解決済みの質問

心理学と情報工学

私、情報工学を専攻している大学院1年の者です。

学部時代に情報工学を学び大学院に進学しましたが、
大学院では単なる数値解析やシミュレーションではなく、「何か」人間の内面(心理)に迫るようなことを研究していきたいと考えています。

私は計算機によって人間の動作や表情、また脳神経の結合をモデル化することにより人間を
理解できるのではないかと思い情報工学を学びましたが、数年前よりそれだけでは真に人間というものを
理解することはできないと感じはじめました。
よって、情報工学だけではなく心理学の要素も含む複合領域のような
学問体系を探しています。


長くなりましたが、以下が今回質問させて頂く内容です。

・情報工学をベースとした人の心理に迫る学問体系に関する情報
・哲学と情報工学に関する情報

この2つについて何かご存知でしたら、ご意見や該当する論文のアドレスだけでも結構ですので何か情報の御提供をお願いいたします。

投稿日時 - 2008-04-24 22:44:39

QNo.3973740

困ってます

質問者が選んだベストアンサー

#2です。

先の回答では文献探しの一助にと思い
研究者の名前のアルファベット表記を入れましたが,
少しアルコールが入っていたせいか
綴りのまちがいが多くなってしまいました。
訂正させてください。

 トールマン(Tolman,E.C.)
 バートレット(Bartlett,F.C.)
 ノーマン(Norman,D.)

もうひとつ。
哲学と情報工学に関する情報をとのことですが,
もう少し広く,哲学とAIだとか,哲学と認知科学まで含めるなら
次のような研究者の名前が思い当たります。
個別の論文や著作は御自身で探してみてください。

 西垣通
 黒崎政男
 信原幸弘
 柴田正良
 土屋俊
 ジョン・R・サール(Searle,John R.)
 ダニエル・C・デネット(Dennett,Daniel C.)

ここまで書いてきてふと思ったのですが,
質問者さんがおっしゃる内面というのは
ひょっとして意識現象の感覚質=クオリアのようなものを指しているのかしら?
だとしたら,茂木健一郎も悪くないですが,
比較的新しい次のような著作が参考になるかもしれません。

■赤を見る―感覚の進化と意識の存在理由
 ニコラス・ハンフリー(著),柴田裕之(訳)
 紀伊國屋書店

■脳は空より広いか―「私」という現象を考える
 ジェラルド・M・エーデルマン(著),冬樹純子,豊嶋良一,小山毅,高畑圭輔(著)
 草思社

研究に直接役立つものではないかもしれませんが,
視点を変える,視野を広げるきっかけとして読んで損はないと思います。

投稿日時 - 2008-04-27 02:48:15

お礼

まず最初に、お礼が遅くなってしまったことに対してお詫び申し上げます。
そして私の漠然とした質問に対して詳細に答えていただき、ありがとうございます。
Diogenesisさんのように心理学に精通してらっしゃる方からの意見は
非常に貴重なものであり、これからの文献探索が非常にスムーズになりそうです。
挙げていただいた心理学の文献や、単語、人名はこれより1つづつ検索し目を通していきたいと思います。

また挙げていただいた人名の中に、情報工学で習った分野の人物をちらほらと見かけ驚きました。私が想像していたよりも情報工学と心理学は近しい間柄なのですね。

>クオリア
私は哲学や心理学を理解しておりませんが、非常に興味深い研究対象と思います。しかしながら(哲学と情報工学に関する情報と書いていながら)、ここまで本質的な問題となると情報工学が入る余地があるのかとも感じてしまいます。これは私の浅学が原因なのでしょうが・・・

今回お答え頂まして、認知認知心理学に興味を持ちました。
まもなく連休に入り時間ができますので、さっそく図書館に文献を探しにいきたいと思います。

お会いしたこともないのにも関わらず、専門家であるDiogenesisさんからアドバイスを頂ける、wwwは素晴らしいですね。
ますます心理学の情報工学的アプローチに興味が湧いてきました。
今回は本当にありがとうございました。

投稿日時 - 2008-04-29 15:19:40

ANo.3

7人が「このQ&Aが役に立った」と投票しています

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ベストアンサー以外の回答(2件中 1~2件目)

ANo.2

>単なる数値解析やシミュレーションではなく、「何か」人間の内面(心理)に迫るようなこと

うーん。
質問者さんが期待なさっているものと
心理学の実態には少しズレがあるような気がします。

少し歴史的なお話をしますと,
20世紀初頭,心理学はワトソン(Watson,J.B.)による
「内面」なるものの方法論的否定=行動主義の洗礼を受けます。
単純な反射への還元主義と極端な経験主義を特徴とする行動主義はほどなく見直しを受け,
個体の環境への適応として行動を巨視的に捉えなおし,刺激と行動を媒介する過程を想定する
ハル(Hull,C.L.)やトールマン(Toleman,E.C.)に代表されるアメリカ流の新行動主義が
20世紀中葉の心理学の支配的パラダイムとなりました。
そこにゲシュタルト心理学やバートレット(Bartlette,F.C.),ピアジェ(Piaget,J.)など
ヨーロッパで育まれた認知研究の流れが合流して,1960年代に認知心理学が誕生します。
(新行動主義の心理学は否定されたわけではなく,その知見や方法論は認知心理学に受け継がれています。)

しかしながら,ウィーナー(Wiener,N.)のサイバネティクスや
シャノン&ウィーヴァー(Shannon,C.E.& Weaver,W.)のコミュニケーション理論など情報科学の発展,
またチョムスキー(Chomsky,N.)の登場による言語学の革新,
そして何よりコンピュータの実用化という現実がなかったなら,
認知心理学があの時期にあのような形で成立することはなかったでしょう。

20世紀最後の四半世紀,
心理学のメインストリームが新行動主義から認知心理学へと移行していく中で
心理学は再び内面を語るようになりますが,その内面なるものは
つまるところ「情報処理」であり「計算」であるというのが基本的な立脚点です。
この立脚点の共有こそが言語学,人類学,神経科学,情報科学,そして哲学などを包摂する
学際領域としての認知科学が成立する基盤にもなっていたはずです。

たとえばコネクショニズムの流れに限ってみても,
ヘッブ則で知られるヘッブ(Hebb, D.O. ),
パーセプトロンのローゼンブラット(Rosenblatt,F.),
PDPモデルのルメルハート(Rumelhart,D.E.),マクレランド(McClelland,J.L.) など,
心理学者がその発展に少なからぬ貢献をしてきました。
彼らはそれこそが人間の内面(それがあるとすれば)に迫る道であると考えていたはずです。
(コネクショニズムという用語自体,歴史的に見れば,
行動主義の先駆者ソーンダイク(Thorndike,E.L.)の理論的立場を指して用いられたのが元になっています。)

コネクショニズムに積極的に関わっている日本の心理学者は残念ながら少数派ですが,
このような研究書が出ています。

■コネクショニストモデルと心理学
 守一雄,都築誉史,楠見孝(編著)
 北大路書房
 http://www.avis.ne.jp/~uriuri/kaz/profile/papers/pdp/cmap.html

下記の本はコネクショニズムの視点を認知発達研究に適用したもので,
この種のアプローチのひとつの到達点とされています。
一度手にとってみてください。

■認知発達と生得性―心はどこから来るのか
 J.L.Elman,M.H.Johnson,D.Parisi,E.A.Bates,A.Karmiloff‐Smith,K.Plunkett(著)
 乾敏郎,山下博志,今井むつみ(訳)
 共立出版

これとは少し路線が違いますが,
認知発達に関してはAI研究者パパート(Papert,S.)の著作も参考なるかもしれません。
ミンスキー(Minsky,M.)とともにパーセプトロンの限界を指摘したことでも知られるパパートは若き日に
20世紀心理学の巨星にして発生的認識論の提唱者であるピアジェのもとで共同研究をしていたことがあり,
その良き後継者のひとりと目されています。
翻訳があまり出ていないのが残念ですが。

もう少しハード寄り,ロボット工学の分野では,
ピアジェやヴィゴツキー(Vygotsky,L.S.)の発達理論,バンデューラ(Bandura,A.)の社会的学習理論などをベースに
人間と共生しながら成長するロボット作りを目指すこんなプロジェクトが進行中です。

■Infanoid Project
 http://univ.nict.go.jp/people/xkozima/infanoid/index.html

このほか
ニューウェル(Newell,A.)のSoar,アンダーソン(Anderson,J.R.)のACT-Rなどに代表される
認知アーキテクチャ(cognitive architecture)だとか,
ギブソン(Gibson,J.J.)が提唱し,ノーマン(Norman,)によって(誤解をはらみつつ)広められた
アフォーダンス(affordance)理論などにも
情報工学と心理学の接点を見つけることができると思います。

そういえば
インターネットの原型となったARPAネットの開発責任者で
そのヴィジョンを描いたリックライダー(Licklider,J.R.C.)は音響心理学の専門家でもありました。
第二次大戦中,戦闘機パイロットとの通信手段を研究していた経験がARPAネット構想の土台になったようです。
情報工学と心理学は,世間の人が思うよりもずっと深い絆で結ばれているようです。

投稿日時 - 2008-04-27 00:50:41

ANo.1

心理に迫る、のはちょっとちがいますけど、心理+情報工学の分野はありますね。
俗に言う、人間工学の部分です。
人が不快に思わない情報システム、なんてのもアリだとおもいます。
あとはAIとか。
これらの論文は山のようにあるので探してみるといいでしょう。

投稿日時 - 2008-04-24 22:55:16

補足

fifaileさん、ご意見ありがとうございます。
人間工学はヒューマンインターフェースと近い分野ですね。

しかしながら人間工学は興味深い分野ではありますが
計算機を用いる人の心理状態よりも人の心理そのものを情報工学という
ツールでアプローチしたいと考えています。

質問文が曖昧な表現で、すみませんでした。
AIには非常に興味があります。男のロマンですよね。

投稿日時 - 2008-04-24 23:27:17

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