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1次元量子スピン

s=1/2反強磁性Heisenberg鎖の比熱の厳密解を教えてください。 具体的には交換相互作用Jが大きくなると、比熱に見られるピークがどれくらい移動するとかが知りたいためです。 ベイズ仮説を使って求めるようなのですが、結局比熱のことはわからず困っております。DMRGを使って計算した比熱の数値データは持っていて単純な比較はできるのですが、それだけだと内部自由度や交換相互作用とか含めた考察ができなくて。。 何か良書や論文等ありましたらあわせてよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.1

> s=1/2反強磁性Heisenberg鎖 一番普通に最近接相互作用 J だけがあるやつですよね. そうじゃないと,ベーテ仮設で解けません. なお,ベイズじゃなくてベーテ(Bethe)です. また,仮説よりは仮設の方がベターだと思いますが,両方使われているようです. さて,ハミルトニアンが (1)  H = J Σ S(i)・S(i+1)  (S は太字で書くべきですが...) ですから(頭を 2J と書く場合もあるので注意!と), エネルギー関係の単位は J で,例えばある量の温度依存性は T/J だけで決まります. 比熱 C 自体も J に比例する量ですから, 横軸を T/J,縦軸を C/J でグラフを描けば, どんな J に対しても全く同一のグラフになります. このモデルがベーテ仮設で解けると言っても, 比熱の温度依存性が簡単な式で表されるというわけではありません (基底状態エネルギーなどは非常に簡単な式になります). 具体的に C(T) を求めるには数値計算が必要です. 今のモデルには内部自由度はありません. このモデルは相互作用のあるモデルの最も基本的なものと言ってもよく, それだけに膨大な研究の蓄積があります. 比熱や帯磁率のピークについては Bonner, Fisher : Phys. Rev. 135 (1964) A640 から始まりますが,最近の研究については Shiroishi, Takahashi : Phys. Rev. Lett. 89 (2002) 11720 や,そこにある参考文献,ならびに Shiroishi-Takahashi を参照している文献などを 調べてみてください. なお,比熱のピーク位置は T/J = 0.64085... です. 質問内容からしますと,有限温度 DMRG をやるにしては, 大変失礼ながら周辺の知識が十分でないようにお見受けします. 適当なテキストを指導教員などから紹介してもらったらいかがでしょうか.

satokari
質問者

お礼

ありがとうございます。大変勉強になりました。 教官からは比熱の温度依存性もどこかにあるんじゃないか?みたいなことを言っていたので探していたのですが 数値計算にしても自分の手には負えない代物ですし。 とりあえず、Bonner, Fisherの論文見て勉強します。

その他の回答 (1)

  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.2

siegmund です. ちょっと書き損ないました. > 比熱 C 自体も J に比例する量ですから, > 横軸を T/J,縦軸を C/J でグラフを描けば, は, 比熱はエネルギー(J に比例)を温度で割った次元の量ですから, 横軸を T/J,縦軸を C でグラフを描けば と訂正してください. それから,参考文献は Shiroishi, Takahashi : Phys. Rev. Lett. 89 (2002) 117201 と訂正してください. コピペで最後の "1" が抜けてしまいました.

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