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エントロピーについて書いてある本

現在、大学4年生で、生態学を中心に勉強していますが、いろいろな考え方を身に付けたいと思いエントロピーについて学んでみようと思いました。 そこで、エントロピーの考え方や知識を、自然環境学、生態学、生物学、地球科学、地球システム科学などの分野について書いてある本でお薦めの書籍を教えていただけないででょうか。

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回答No.1

開放系エントロピー論で著名な槌田敦による『資源物理学入門』(1982年)という著書は、エントロピー論を軸にして、大気循環や生物循環、経済、社会、文明論などについても述べられています。少し古い本ですが、値段もそう高くはなく、入門書として参考になると思います。そこでは、エントロピーという言葉が余りにも比喩的に用いられたり、誤用している著書が多いことも指摘されています。一部引用します。 『ところで、エントロピーに関する言葉の「乱れ」は、他にもある。……たとえば、多くの物理学者は「整頓した部屋はいつの間にか乱雑になる。これはエントロピーの増大である」と。だが、これは明らかに間違いである。エントロピー則は、何度も述べているように、巨大数の法則であって、少数の構成要素の系には適用できない。』 http://www.amazon.co.jp/dp/4140014237 私が一番驚いたのは都筑卓司の『マクスウェルの悪魔』などに対しても、比喩的エントロピーとみなし、批判がなされていたことです。私は、むかしは都築氏の本を割と読んでいましたので、感慨深いものがありました。確かに振り返って見ると、都築氏の著書は読み物としては大変面白いのですが、その道の専門家からすると御幣や間違いが目に付くのも、それはそれでもっともなことだと思いました。 そのときに、やはりブルーバックスなどの入門書を読むにしても、その道の専門家の書いたものをできれば踏まえておくことも大事だなと思いました。槌田氏のその他の著書では、『熱学外論』や『新石油文明論』なども参考になると思います。私はジェレミー・リフキン(竹内均訳)の『エントロピーの法則』という本も読んだことがあるのですが、槌田氏の『熱学外論』では訳者の竹内均がリフキンの著書の中で展開する「心のエントロピー」論などに対しても苦言を呈しています。 『エントロピーということばは、「熱と物」の範囲で使うかぎり、エントロピーの原理に支えられて、自然現象はもちろん社会現象に対しても的確な判断を与えてくれる。しかし、「事や心」の問題にまでエントロピーを拡大解釈すれば、そこにはエントロピーの原理は存在せず、有効な議論は一切できなくなってしまう。』 http://www.amazon.co.jp/dp/4254130619 他にも、ジェレミー・リフキンの『エントロピーの法則』の下巻は、グールドの『嵐の中のハリネズミ』などによって批判もなされています。下記サイトでは、『リフキンが科学知識についていいかげんな知識しかもっていないことはグールドによって指摘されています』とあります。 http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/chicago.html リフキンは文明批評家でもあり、欧州委員会のプロディ委員長の顧問を務めていたようです。最近では「水素の伝道師」として『水素エコノミー』などの著書も記しているようですが、藤井耕一郎の『幻の水素社会』という本では、リフキンの提唱する「水素社会計画」には、石油を牛耳るイスラムに対抗する意図もあるのではないかと分析をしています。 http://www.amazon.co.jp/dp/4334933548

hunterf1
質問者

お礼

遅くなりましたが、回答ありがとうございました。参考にさせていただきます。

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