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フェルミ準位について

PAM123の回答

  • PAM123
  • ベストアンサー率54% (12/22)
回答No.8

統計物理学ではFermi準位という概念は 絶対零度での化学ポテンシャルになります。 数学的には、粒子数一定の条件で決まるパラメータ ということになります。 上記は、純粋に統計力学的な話であり、電子でなくてもFermi粒子で あれば成立する話になります。 で、ここまではきっちりとした話でいいのですが、 話が半導体になり、バンドギャップがあったり、不純物注入が あったりした場合に、どうなるのか?と考えると、とたんに ややこしくなり、かつて非常に悩みなした。 みなさんお話のように、Fermi分布というのは、仮にそこにエネルギー準位 があったとしたら、そこに粒子が存在する確率を示しており、実際にそこに 準位があるかどうか?とは関係ありません。 しかし、上記のように粒子数一定の条件に状態密度が絡んでくるので、 Fermi準位は各エネルギーでの状態密度がどうなっているか? の影響をうけるようです。 バンドギャップがある系で温度が絶対0度から有限温度に変化した状況を 考えます。 荷電子帯から伝導帯に電子が励起しhても電子数は一定である以上、(Fermi分布はFermi準位の上下でほぼ対称ですので)Fermi準位は バンドの中央付近にならざるを得ません。  しかし、不純物注入により不純物準位が価電子帯/伝導帯の直上/直下にできると、Fermi準位は、バンド中央付近から、価電子帯/伝導帯と不純物準位の間に変化することになります。 N型P型でFermi準位の位置は一方は価電子帯直上他方は伝導帯直下になるので、両者を結合するとFermi準位、すなはち化学ポテンシャルの差に駆り立てられ、電子が移動し、クーロン力により両者のエネルギーがバンド構造が、エネルギーの高い/低い方にシフトする。結果、化学ポテンシャルの差を小さくする。最終的にクーロン力起因の移動とケミカルポテンシャルによる駆動(拡散?)がつりあう。というのが、PN接合の話と理解してます。 しかし、この辺の話はどうも概念として微妙な部分があるようで、 なにかしっくりしません。 ショックレーの半導体の教科書には擬Fermi準位という概念まで 出てきているほどです。

deepday
質問者

補足

>N型P型でFermi準位の位置は一方は価電子帯直上他方は伝導帯直下に N型の場合に価電子帯直上ですか?そうだとすると少し私のイメージと違うのですが・・・

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