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フェルミ準位について

Mr_Hollandの回答

  • Mr_Holland
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回答No.3

 興味のある質問ですので、私も参加させてください。  #2のinaraさんのご回答は、とても参考になりました。常温でのフェルミ準位とエネルギ・ギャップについて、とても的を得たものだと思います。  そこで、私は絶対零度での状況について考えてみたいと思います。  フェルミ準位は、そもそも絶対零度で電子がもつ最高のエネルギ準位を示していますので、絶対零度ではフェルミ準位に電子が存在しているはずです。  ところが、真性半導体の場合では、#2にありますように、フェルミ準位は次のように表され、 >   Ef = ( Ec + Ev )/2   ・・・・・(A) フェルミ準位が電子の存在できない禁制帯にあることになり、フェルミ準位が、電子の最高のエネルギを表していないことになり、ここに矛盾を感じます。  そこで、#2さんの式(3)と(4)に立ち戻って考えて見ます。  この2つの式から、式(A)を求めるに当っては、 >真性半導体の場合、電子数と正孔数は等しい と条件をおかれていますが、絶対零度のときは、実はもう一つの条件があって、「電子数と正孔数は0である」ということを考えなければなりません。  そこで、式(3)と式(4)が0に等しいとしますと、   a*( mn*k*T )^(3/2)*exp{ ( Ef - Ec )/( k*T ) } =a*( mp*k*T )^(3/2)*exp{ ( Ev - Ef )/( k*T ) } =0  (T=0) となりますが、今はT=0について考えていますので、この式からはフェルミ準位とエネルギ・ギャップとの間の関係(式(A))を導くことができません。  つまり、式(A)は常温のときにだけ成り立つ関係であり、絶対零度の時には成立しなくてもよいことになります。  このことから、常温でフェルミ準位(絶対零度での電子の最高エネルギ準位)がエネルギ・ギャップの中間にあっても矛盾がないと言えると思います。  なお、このことから考えますと、絶対零度でのフェルミ準位が充満帯の最高エネルギ Ev と一致しければなりませんが、その点については十分に検討できないでいますので、どなたか詳しい方に教えていただければと思います。

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