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フェルミ準位について

inaraの回答

  • inara
  • ベストアンサー率72% (293/404)
回答No.4

>inaraさんのご回答は、とても参考になりました Mr_Holland さんにお褒め頂けるとは光栄です。 半導体物理を学んだのは20数年前ですが、たぶん当時は deepday さんのような疑問は持たず、鵜呑みにしていたと思います。 >今はT=0について考えていますので、この式からはフェルミ準位とエネルギ・ギャップとの間の関係(式(A))を導くことができません。 そうですね。 T = 0 ではないけれど、T が小さいとき、k*T が小さいので、ボルツマン近似が室温より成り立ちやすい状況になっています。したがってボルツマン近似の下で導いたフェルミ準位の位置    Ef = ( Ec + Ev )/2 - 3/4*k*T*ln( mp/mn ) は低温でも成り立つはずです(室温より良い精度で)。しかしこの式が示すのは絶対零度に近づくほど、フェルミ準位はギャップ中央に漸近するというものです。 自分なりに低温でのフェルミ準位の位置について調べてみましたが、統計力学の問題 [1] に近似式が出ていたものの、「T = 0 での位置をμ0 とせよ」となっていて面食らいました。手元にある参考書 [2] には、温度を横軸、Ef - Ei を縦軸としたグラフがあって、いろいろなドーピング濃度でのFermi準位位置の温度依存が出ていますが、ギャップ中央にある Ef - Ei =0 の線には「 intrinsic level 」という名前が書かれています。その図では、n型半導体のFermi準位は、低温ほどEcに漸近しています(高温ではギャップ中央付近にある)。p型半導体では Ev に漸近しています。真性半導体はこの間なので、Fermi準位はやはりギャップ中央ということになるのでしょうか。低温物理も統計物理も詳しくないので分かりませんが。 [1] 問題4.6-(2) (pdf ファイル 3ページ) http://jody.sci.hokudai.ac.jp/~okuda/enshuu/2003/stat04.pdf [2] S.M.Sze ' Physics of Semiconductor Devices (2nd Ed.)', John Wiley & Sons. Inc.(1981).p. 26 (Fig. 17)

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