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米国債購入時の円はどこへいくの?

tiuhtiの回答

  • tiuhti
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回答No.3

「資金の流出」(というか、「資本の流出」と言う方が一般的or厳密なような気がするが・・・)、米国債を買う時の円がどこにいくか、というのは、別の問題だと思った方がいいです。結局のところ、円が使えるのは(原則としては)日本国内なので、仮に誰かが直接アメリカ人から、Cash on Deliveryで円を払って、米国債を買ったとしても、その円は結局はまず間違いなく日本に帰ってきてしまいますから…。 次に、米国債を買う事=「資本のアメリカへの流出」と考えてよいかどうか、ですが「考えていい」です。 まず、「資本の流出」の定義ですが、参考URLの財務省の発表をご覧下さい。 ここに『対外証券投資における「処分」「取得」は、それぞれ資本の流入、資本の流出を表している。』と書いてありますね。つまり、日本人が外国の証券に投資する場合、売った場合は、それを「資本の流入」といい、買った場合は「資本の流出」と呼ぶ、という事です。私は、外債投資は「業」として行ったことがありますが、国際金融の専門家でもないし、国際金融論の授業をとった事もありません。しかし、対外証券投資での取得を「資本の流出」と呼ぶのは、財務省の発表のみならず、基本的な常識です。「日本が米国債を購入すれば,資金が流出する」というのも、こういう定義に沿って言っているのであって、少しも「間違い」ではありません。 No.2の方が「資本取引は,経常収支の裏の取引に過ぎない」と書かれていますが、これを具体的かつ思い切り乱暴に説明すると、以下のようになります。(尚、話をわかりやすくする為に、経常収支=貿易収支と仮定します。また、日本とアメリカの二国だけが地球上に存在すると仮定します。) 1.経常収支=貿易収支が黒字、というのは、「日本がアメリカにモノを売った金額>アメリカが日本にモノを売った金額」という事です。またまた、話を簡単にする為に、Cash on Deliveryだったとすると、日本は持っている金が増えます。 2.日本は、その持っている金をただキャッシュとして持っていても仕方が無いので、誰かに貸そうとします。個々人としては日本人に貸す事もできますが、何せ日本全体として持っている金が増えているので、結局はアメリカ人に貸すしかありません。その一つの方法が、米国債を買う事です。 つまり、アメリカ人との貿易で増やした金を、またアメリカ人に貸している、って事ですね。ただし、ここで注意しなければならないのは、説明の便宜上、まず貿易取引での黒字があって、その結果として、増えた金をアメリカ人に金を貸す(=例えば米国債を日本人がアメリカ人から買う=資本が流出する)と書きましたが、実際には、アメリカ人に金を貸したから、アメリカ人は日本人から自分が売った金額以上のモノを買えた、という風にも考えられます。経常収支と資本収支が裏返しの関係にあるのは、事後的に成立する『恒等式』であって、どちらが原因でどちらが結果か、というのはこの式からは判断しようがありません。むしろ、どちらの側から説明するか、といった方が正解に近いです。 「米国債を購入すると・・・アメリカの景気にプラスになる」というのは、No.1の方の説明の通りです。 ところで、No.2の方の「資本が流出するのは,経常収支が赤字となる場合」というのは、「経常収支が黒字となる場合」の単なる書き間違いだと思いますが、「ここでは単純に,外国為替市場でドルを円を持っている日本人と交換しましょう」というのが、今ひとつよくわかりません。もしこれが、「米国債を買おうとしている人が、ドル預金を持っていた日本人から、ドルを買った」という意味ならば、勿論、資本の流出はありません。国全体としては、ドル預金が米国債に変わっただけですから。しかし、それは、そのように仮定すればそうなるに決まっているだけで、現実に今日本で起きている事は、「国全体としては経常収支が黒字で、その裏返しとして、資本収支は赤字(=資本の流出)」ですから、日本人同士のやりとりだけでは賄えない部分が存在している、という事です。

参考URL:
http://www.mof.go.jp/shoutou/montha0502.htm

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