• 締切済み

CTAB法におけるクロロホルム/イソアミルアルコールの意味とは何ですか?

初歩的な質問で申し訳ないのですが、CTAB法にてDNAを抽出するさいに用いられるクロロホルム/イソアミルアルコール液はどの様な目的で使われているのでしょうか?フェノールが入れば納得できるのですが、フェノールは使っていないので、なぜかわかりません、誰かご存知の方教えてください。

みんなの回答

回答No.3

補足します。 塩とCTABだけで、タンパク質は不溶化しているはずですが、おそらくそのまま遠心しても上清からきれいに分離しにくいのでしょう。クロロフォルムを加えることで界面にきれいにまとまってくれるからだとおもいます。 プラスミドをアルカリ/SDS法でとるとき、塩を加えてタンパク質・変性DNA・SDSの複合体を沈殿させますね。でも、そのまま遠心しても管壁にくっついたり、水層にかけらが混じったりして、きれいに水層を分離しにくいことがあります。これを防ぐためのTipsとして、少量のクロロフォルムを添加するというのがあります。こうすることで沈殿を底の方のクロロフォルムとの界面にきれいに集めることができます。これと同じことではないでしょうか。 CTAB法はタンパク質に加えて多糖類も効率よく除去できるので、多糖類の多い植物や菌類、細菌類からDNAを抽出するのに良く使われます。 フェノール/クロロフォルムはタンパク質を除くのに優れていますが、多糖類には効果が望めません。クロロフォルムを加えないフェノールだけだとある程度、多糖類を除去できます。ただ、フェノールだけだと、水層との分離が若干悪いこと、短いかったりA-richな核酸(特に一本鎖)がフェノール層に入りやすいことなどから、一般的な除タンパク質の目的ではクロロフォルムと混ぜて使うことが多いです。

mukashu122
質問者

お礼

非常に参考になるご回答ありがとうございました!!

回答No.2

クロロフォルム自体には除タンパク質の能力はほとんどありません。せいぜい脂質が除けるくらいです。ふつうクロロフォルム抽出の目的は、フェノール抽出で除タンパク質をした後、水層に溶けたフェノールを除くために使います。 CTAB法でDNAを抽出する原理は、高塩濃度でCTABを加えるとタンパク質と多糖類が不溶性の沈殿になることを利用しています。これら不溶化した夾雑物をクロロフォルム抽出で分離しやすくするのです。 クロロフォルム抽出に使うクロロフォルムには1/25容のイソアミルアルコールを添加するのがふつうです。添加しなくても効果自体は変わらないのですが、疎水性が高すぎて水層との界面に強いメニスカスを生じ、水層が球のように丸まってその周りをクロロフォルムが包み込むようなかんじになって、水層の吸い出しが困難になります。

mukashu122
質問者

補足

ご回答ありがとうございます、つまりCTAB法でのクロロホルムは、フェノールの様に使って蛋白除去のためではないということでしょうか?蛋白除去であれば、フェノールを使えばいいのに、と思っていましたが、それであれば納得できるきがします!

  • cilantro
  • ベストアンサー率65% (15/23)
回答No.1

クロロホルムはタンパク質を変性させ、沈殿させるために使用します。DNA源によってはその他の夾雑物の抽出効果も期待できると思います。 イソアミルアルコールは攪拌時の発泡を抑える効果があります。

mukashu122
質問者

お礼

クロロフォルムはフェノールが水層に溶けるのを防ぐという役割しかないと思っていました。クロロフォルムで調べると幾つかご回答していただいた内容の記述をみつけることができました、ありがとうございました!!

関連するQ&A

  • AGPC法の原理

    AGPC法でRNAを抽出する際に、RNAが水層に、DNAがフェノール層に移行する理由は一般的にリボースの-OH基に注目して述べられていますが、以下のような記述を見つけました。 「ただ、そのことは、RNA の方が DNA よりも親水性が強い ことを示してはいるものの、”酸性の条件下で” フェノール/クロロホルム抽出をしたときに DNA が有機溶媒層に行くことの説明としては不十分です。実際、中性でフェノール/クロロホルム抽出を行うと DNA は水溶液層に行きます。なぜ ”酸性” だと DNA が有機溶媒層に行って RNA が水溶液層に行くのか」 考えてみたのですが、他になにも思い当たりません。 教えてください。 またクロロホルムをなぜ添加するのかも教えていただければ助かります。

  • クロロホルムの性質

    DNA抽出の実験を行いました。 その際、クロロホルムで抽出しました。いろいろの文献を調べてみた結果、クロロホルムを加えることによってタンパク質の変性、脂質の除去だということがわかったのですが、クロロホルムの性質と絡めて、この原理が知りたいので誰かよろしくお願いいたします。

  • フェノール・クロロホルム沈殿

    フェノール/クロロホルム層黄色の下層(有機溶媒の層)と無色の上層(水層)に分離するので,上層をとって新しいエッペンに移す。 とありますが、上層を取っていれてしまいました。どうしたらDNAを抽出できるでしょうか?

  • 多糖類の多い植物からのDNA抽出法。

    多糖類が多い植物からのDNAの抽出は何かポイントがあるのでしょうか? フェノール・クロロホルム抽出の繰り返しなどではだめでした。 フェノール法やCTAB法も定法ではだめで、エタノール沈殿が 終わったときにはペレットになっていても、それをTEに溶かすと、 粘性がでてしまい、吸光度も260nm付近にピークが来ません。 (できれば超遠心は使いたくないのですが・・・。) バッファーを暖めておくといい、等、裏技的な手法でもかまいません。 単離したDNAはサザンブロットに用いるグレードでとれればいいです。 どなたかご存じの方いらっしゃいましたら、よろしくお願いします。

  • エタノール沈殿がうまくできません。

    PCR product をフェーノール/クロロホルム抽出とクロロホルム抽出の後にエタノール沈殿をして回収しようとしました。 PCR後に、アガロースゲルで目的DNAが増幅されているのは確認できていたのに、エタノール沈殿でDNAがでてきません。 実験の大まかな流れは、PCR→アガロースゲルでチェック→フェノール/クロロホルム抽出→クロロホルム抽出→エタノール沈殿といった感じです。 どうすればうまくエタノール沈殿ができるでしょうか。 だれか教えてください。

  • クロロホルム・メタノール混液改良抽出法

    いつも活用させていただいています。 今回は脂質の抽出方法についてのご質問です。 サプリメントの酸化・過酸化物価を測定したいのですが サプリメントからまず、脂質を抽出する必要があります。 そこで下記のような試験方法を見つけました。 脂質の抽出を行う場合の試験法で クロロホルム・メタノール混液改良抽出法というものです。 資料をクロロホルムとメタノール1:1の混液に蒸留水を加えて加温溶解し 脂質を混液中に溶出させる工程があります。 蒸留水のみで加温すればサプリメント自体の溶解は早いのですが、クロロホルム・メタノール混液では時間が非常にかかってしまいます。 一度蒸留水で溶かしてから、クロロホルム・メタノール混液と合わせ その後水相を除去する、ということは可能なのでしょうか? その工程後、クロロホルム・メタノール混液を留去し 残留物に石油エーテルを加え振り混ぜ、石油エーテル相を除き(留去?)蒸散し 乾燥させて脂質を得るというものです。 脂質の定量ではないので、抽出さえできれば問題はないです。 合わせて、抽出過程で脂質が酸化してしまうのではないかという疑問もあります。 ご存知の方、どうぞ教えてください。

  • DNA抽出のフェノクロの廃液処理

    研究室には、フェノール用廃液とクロロホルム用廃液があります。DNA抽出で使った後のフェノールクロロホルムは、どっちの廃液入れに入れたらいいのでしょうか? 今更研究室の人に聞けなくて、誰か教えてください。

  • DNAの精製で注意する点

    PCR法によって増幅したDNAを制限酵素処理しライゲーションする実験をしているのですが、PCR産物が酵素で切断できていない可能性があり(電気泳動の時点では判断つかないので)、サイト検索で調べたりなどしてDNAの精度が問題となることが多いと書いてありました。PCR産物の精製はフェノール/クロロホルム抽出後エタ沈でしています。フェノール/クロロホルム抽出→クロロホルム抽出→エタ沈一晩→エタノールで2回洗い→乾燥です。大雑把な説明ですが、 1)フェノール/クロロホルム抽出 2)エタノール沈殿 について特に注意点などありましたら助言お願いします。なお、今使っているプロトコールは他の人で成功しているものなので、それ自体には間違いはありません。

  • クロロホルム抽出の水層の血球の除去

    すいません、再度質問させていただきます。 前回、マウスの皮膚のRNA抽出の際、フェノールとクロロホルムの抽出で水層にRNAとともに色素が見られ、その除去方法について質問したものです。色々調べた結果、色素は血球らしく、あるトラブルシューティングでは、RNAの質に問題はありません。気にしないでくださいと書いてありました。 タンパク除去をしても落ちなく、さらに、濃度を測る際に、吸光度が高く出てしまうという弊害がありとても困っています。すいませんが、誰か水層の色素の除去方法をご存知の方いらっしゃいましたらよろしくお願いします。

  • DNA抽出後のエチルアルコール

    大学でマウス肝臓を使用し、 SDSで分解⇒クロロホルムで除蛋白⇒エチルアルコールにDNA溶液をつけガラス棒でDNA抽出を行いました。 ガラス棒でDNAを巻き取った後、沈殿が生じました。 個人的に蛋白質だろうか?とぼんやり考えているのですが、原理がわかりません。 とても気になっています。ヒントでもよいので、 回答よろしくおねがいします。