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積が最大となるには…

stomachmanの回答

  • stomachman
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回答No.5

 やることは実に単純なんだけれども、書くとなるとずいぶん長くなっちゃいます。 自然数を{0,1,2,…}としましょう。 ● n個の自然数の列<a[1], a[2], …, a[n]>の集合をAとします。 ● a∈Aについて S(a) = a[1]+a[2]+ … +a[n] M(a) = a[1]×a[2]× … ×a[n] と書くことにします。 ● 「S(a)=NとなるaのうちでM(a)が最大であるようなaの集合」をL(N)と書く事にします。つまり、 a∈L(N) ⇔ (S(a)=N ∧ ∀b((b∈A ∧ S(b)=N) → M(a)≧M(b)) ってことです。 L(N)≠φ は自明です。  ところで、n=1の場合には「分ける」ったって分けようがありません。また、N<n のときは、S(a)=NならばM(a)=0。aの作り方と関係ありません。だからN≧n, n≧2のときだけが問題になります。 [1] 補題1: N = mn + r (m≧1, n>r≧0, n≧2) のとき、a∈L(N) → (S(a)=N ∧ ∀j(a[j]≧1) ∧ M(a)>0) なぜなら、 S(b)=NかつM(b)≧1となるbが存在する。(∵N≧nなので、全てのjについてb[j]≧1となるようにbを選べるから。)従って、a∈L(N) とすると、M(a)≧M(b)>0である。  一方もしa[j]=0となるjがひとつでもあればM(a)=0になってしまう。だから∀j(a[j]≧1)。 [2] さて、証明したいのは、次の命題です: Q(N):  N = mn + r (m≧1, n>r≧0) のとき、 a∈L(N) ⇔ (S(a)=N ∧ ∀j(m+1≧a[j]≧m)) である。 これをN≧n(n≧2)について、Nに関する帰納法で証明します。 (1)N=n(n≧2)のとき。 m=1, r=0です。 明らかに a∈L(N) ⇔ S(a)=N ∧ ∀j(a[j]=1) であるから、Q(n)は真です。 (2) N>n(n≧2)のとき N = mn + r (m≧1, n>r≧0)です。  命題Q(N-1)が真であると仮定します。  L(N-1)の要素を一つ選んでg(g∈L(N-1))とします。すると命題Q(N-1)によりS(g)=N-1であって、しかも m+1≧g[j]≧m (j=1,2,…,n) です。つまりg[1], g[2], …, g[n]のうち、 (イ) n>r>0の場合(N≧mn+1)には、r-1個がm+1、n-r+1個がm、 (ロ) r=0の場合(N=mn)には、n-1個がm、1個がm-1 になっています。  ところでn≧2なので、(イ)(ロ)のどちらであってもg[i]=mであるようなiが存在します。そこで、 h[i] = m+1 (=g[i]+1) h[j] = g[j] (j≠i) である列hを作ることができ、このhは S(h) = N M(h) = M(g)(m+1)/m を満たします。  さて、aをL(N) の任意の要素(a∈L(N))とします。 (2-1) a∈L(N) → (S(a)=N ∧∀j(m+1≧a[j]≧m)) を証明します。 (2-1-1) a∈L(N) → S(a)=N これはL(N)の定義から明らかです。 (2-1-2) a∈L(N) → ∀j(m+1≧a[j]) を証明します。  任意のk∈{1,2,…,n}について、(補題1によりa[k]≧1なので) b[k] = a[k]-1 b[j] = a[j] (j≠k) である列bを作ると、 S(b) = N-1 M(b) = M(a)b[k]/a[k] となります。  ところでM(g)≧M(b)(∵M(g)∈L(N-1))だから M(g)≧M(a)b[k]/a[k] すなわち M(g)≧M(a)(a[k]-1)/a[k] が成り立っています。  また、M(a)≧M(h) (∵M(a)∈L(N))だから M(a)≧M(g)(m+1)/m が成り立っています。つまり M(g)≧M(g)((m+1)(a[k]-1)/(a[k] m) です。補題1によりM(g)>0, a[k]>0、そしてm>0であることを使って移項して整理すれば m+1≧a[k] つまり∀k∈{1,2,…,n}についてm+1≧a[k]であることが証明できました。 (2-1-3) a∈L(N) → ∀j(a[j]≧m))を背理法で証明します。 a[u]<m であるようなu∈{1,2,…,n}が存在したと仮定します。すると S(a)≧mn であるから、少なくともひとつ a[v]>m であるようなv∈{1,2,…,n}が存在しなくてはなりませんが、∀k(m+1≧a[k])なのだから、 a[v] = m+1 です。 そこで、 c[u] = a[u]+1 c[v] = a[v]-1 (= m) c[j] = a[j] (jがu,v以外のとき) によって新しい列cを作ると、 S(c)=N M(c) = M(a)m(a[u]+1)/(a[u](m+1)) です。また、a∈L(N)だから M(a)≧M(c) 従って、 1≧m(a[u]+1)/(a[u](m+1)) でなくてはなりません。整理すると a[u]≧m となって、これは仮定(a[u]<m)と矛盾します。  だから、仮定は誤りである。つまり、∀j∈{1,2,…,n}について(a[j]≧m)が証明されました。  以上で、 a∈L(N) → S(a)=N ∧∀j(m+1≧a[j]≧m) が証明できました。 (2-2) (S(a)=N ∧∀j(m+1≧a[j]≧m))→ a∈L(N) を証明します。  これは簡単です。 S(a)=N ∧∀j(m+1≧a[j]≧m) のとき、N=mn+rであるから、a[1],a[2],…,a[n]のうちr個がm+1、残りがmです。従って、 (S(a)=N ∧∀j(m+1≧a[j]≧m)) → M(a)=((m+1)^r)(m^(n-r)) です。一方 a∈L(N) → S(a)=N ∧∀j(m+1≧a[j]≧m) であるから a∈L(N) → M(a)=((m+1)^r)(m^(n-r)) です。このM(a)をL(N)の定義に代入すれば ∀b(S(b)=N → M(b)≦((m+1)^r)(m^(n-r))) であるから、 (S(a)=N ∧ M(a)=((m+1)^r)(m^(n-r))) → a∈L(N) よって (S(a)=N ∧∀j(m+1≧a[j]≧m)) → a∈L(N) です。 (2-1)(2-2)によって、Q(N-1)→Q(N) が証明できました。 (3)かくて帰納法により、N≧nであるような全ての自然数Nについて命題Q(N)が証明できたことになります。 Q.E.D.

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