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積が最大となるには…
stomachmanの回答
No.4でkimkatさんは「たくさん動かす(3つ以上の変数を動かす)とどうなるかについては考慮されていません。」とおっしゃっているけれども、No.5, 7は(そして下記も)変数を二つしか動かさなくて、しかもきちんとした証明になっています。 Nがnで割り切れる場合に限るなら、No.7も随分簡単にできます。(L(N)という集合を考えるまでもなく、積M(a)が最大になるようなaは一通りしかないからです。)簡単になった分、丁寧に説明してみましょう。 N = mn, n≧2, m≧1であるとします。 初めに、q[1]=N-n+1, q[1]以外の全部の要素が1である列q[i] (i=1,2,…,n)を考えれば、 S(q)=q[1]+q[2]+…+q[n] = N M(q)=q[1]×q[2]×…×q[n] = N-n+1>0 (N≧nだから) です。 従って、ある列aが「S(a)=NであってM(a)が最大である(つまり、S(q)=Nであるどんな列qについてもM(a)≧M(q)である)」とすると、 M(a)≧M(q)>0 つまり M(a)>0 …(1) です。 さて、 H: 「aはS(a)=NであってM(a)が最大であるような列であり、しかもa[j]>m, a[k]<mとなるj, kを持つ」 と仮定します。(S(a)=mn だから、a[j]>mとなるjがあるのなら、a[k]<mとなるkも少なくともひとつはあります。) するともちろんk≠jです。そして、 a[k]≧1, a[j]≧1 …(2) (なぜならば、もしa[k]=0ならM(a)=0となり、(1)と矛盾するから。なお、a[j]≧1は仮定Hに含まれています。) そして、 a[j]-a[k]>1…(3) が成り立っています。 ここで a'[j] = a[j]-1 a'[k] = a[k]+1 a'[i] = a[i] (iはk,j以外の全部) という新しい列a'を作りましょう。すると、S(a')=Nであり、 M(a') /(a'[k] a'[j] ) = M(a) /(a[k] a[j] ) となります。(この式は、「列a'からa'[k]とa'[j]を除いた(n-2)個の要素の積と、列aからa[k]とa[j]を除いた(n-2)個の要素の積が同じだ」と言っているわけです。a'[i] = a[i] (iはk,j以外の全部)なのだから当たり前ですね。) 分母を払って、a'[j]、a'[k]に上記の式を代入すると、 a[k] a[j] M(a') = (a[k]+1)(a[j]-1)M(a) となります。右辺を展開し、さらに(a[k] a[j])を括り出して整理すると、 a[k] a[j] (M(a') - M(a)) = (a[j]-a[k]-1)M(a) です。一方、aはM(a)が最大であるような列なのだから、 M(a')≦M(a) つまり M(a') - M(a)≦0 です。(2)よりa[k]a[j]>0だから a[k] a[j] (M(a') - M(a)) ≦0 なので、 (a[j]-a[k]-1)M(a)≦0 となります。ところが、(1)によりM(a)は正の値を持つので a[j]-a[k]-1≦0 しかし、この不等式は(3)と矛盾しています。 ゆえに、仮定Hは誤りであり、 Hの否定:「aが、S(a)=NであってM(a)が最大であるような列であるならば、全てのiについてa[i] = mである」 が証明されました。 このような列aは(m, nを決めれば)ひとつだけ存在しますから、 「aが全てのiについてa[i] = mであるならば、M(a)が最大であるような列である」 は自明です。 Q.E.D.
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