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四十九日の起源は?

neil_2112の回答

  • neil_2112
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回答No.7

三たび失礼します。 数字の起源について、#6でstarfloraさんが「現実性」と「象徴性」に分類して整理されていますので、これを受けてちょっと補足させてもらいます。 私自身は先にも書いたように、「7」の象徴性をとりたいと考えるのですが、その理由は現実性の方の根拠が少し薄いと思えるからなのです。 どういうことかと言いますと、 まず一番に… インドでは49日前後で肉体が白骨化するのは感覚的にも納得できるのですが、それが数字にまで一般化すると考えるなら、starfloraさんも留保をつけているように、やはり「放置される」という前提に確度が必要です。問題は古代インドの葬法になりますが、中国の「釈子要覧」(確か9世紀頃の著作)には、「古来印度には火葬、水葬、土葬、林葬(今でいう風葬)の四葬あり」と記されています。これらから察するに、ヒンドゥーなど自然崇拝思想をもとにその土地に応じた葬法が選択されていたことを伺わせます。 林葬以外は白骨までの状態を目にすることはそう一般的ではないでしょうし、火葬ですら黒く焼いた程度で遺棄する例が現に多いのですから、白骨になるまでの期間について数字の共通認識ができるほど一般的だったか、ちょっとにわかには首肯しがたいのです。 加えて、白骨化するまで待っていたとして、その白骨に何らかの宗教的意味付けがあるかと言えば、現在知られている限りでは何もありません。日本なら、骨洗いなどの習俗もあり、また荒魂思想を背景にして、肉の穢れが落ちた姿を一種の解脱になぞらえて理解する習慣が現にありますから通じやすいのですが、果たしてインドで白骨が49日という習俗のベースになり得たのかどうか、ちょっと理屈が飛躍するように思えます。 第2に、7日間の「死亡確認期間」説について。 確かに医学の未発達な時代、死んでいないものを死者扱いし、「蘇生」した例は多いでしょうが、49日はあくまで 「死んで」から始まるものです。つまり、心臓と呼吸がとまり、体が固くなり、さらには腐臭がして初めて共同体の中で「死」が納得され、そこから始まるのが葬送儀礼です。 starfloraさんも書いている通り、日本では「魂呼ばい」とかさらには「モガリ」の伝統が「死にゆく魂を蘇生させる」術として理解されています。これは折口信夫から宮田登、井ノ口章次らに脈々つながる定説でしたが、ここ30年ほどは深刻な疑義にさらされてもいます。 それは、例えば「何年にも及ぶ天皇のモガリをどう説明するのか?」であり、また「恐らく何千、何万件に一例ほどの蘇生例に、何百年も日本中で蘇生術を習俗にさせるほどの説得力があるのか?」というものです。 五来重など反対論者にいわせれば、「モガリは死と生のグレーゾーンで行う蘇生のための習俗でなく、死が確定してから始まる鎮魂儀礼だ」ということです。 恐らくインドについても同様のはずで、いくら古代人と言えども、常識的には腐臭がした死体に蘇生を期待したはずはないでしょう。私もインド南部でフィールドスタディをしたことがありますが、一般民衆の「死」の判断は、まず心停止、呼吸停止、さらに死後硬直まで待って下されていました。例外はあるでしょうが、不可逆の死の進行が誰にも納得されて始めて、遺族は亡骸を焼くことができるのです。 以上のような理由から、「7」の根拠を具体的なものに求めるのは無理だと思えます。 私なりの結論としては、starfloraさんが後半で述べておられるように、「7」という数の象徴性、神秘性、抽象性に意味があったものと私には思えます。インドという国は自然が自然らしくふるまう分、かえって人は自然の影響を受けずに超然とした「抽象的な数」に託するものがあったのではないでしょうか。 (大変長くなって申し訳ありません)

blueyellow
質問者

お礼

3度もの対応、ありがたいです。  一見、ありそうな事も、詳細に考える事によって、 「本当にそうか?!」と、多角的に見られるものなんですね。  シロウトの私には、真相はわかりませんが、 「月の満ち欠け」はやっぱり、納得はしやすい感じするんですが・・・。 「月・火・水・木・金・土・日」の発想はインドではないんでしたっけ? 「曼荼羅」でなく中国とかの陰陽道かな?これも「7」ですね・・・。 とにかく、昔の人には、重要な数字だった、と言う事はわかりますよね。

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