- ベストアンサー
塩化金って?
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
> 変色はなぜプラス側に起こるのでしょうか? 金が酸化されるのが電気化学的におこっているからです.つまり電気分解の原理です.金の酸化は本質的には次の反応です. Au → Au3+ + 3e Au3+ ができるためには電子を引き抜く反応物が必要ですが,化学反応でこれができるような強力な電子引き抜き剤(これを酸化剤というのですが)はあまりありません.しかし,電気的なエネルギーを使えば,数V以下で十分にこの電子引き抜きはできます.したがって,プラス側の電位がかかっているところで酸化がおこるのです. ふつうの水の中で電圧をかけてこの反応をおこすと,金は表面のごく薄い層だけがAu2O3という形の酸化物になります.これは目で見てもほとんどわかりません.しかしハロゲン化物イオン(典型的にはCl-ですが,ほかにもBr-とかI-) が共存すると,これらがAu3+を安定化する効果によって,酸化反応がより容易におこるようになります.しかも,この反応は表面だけにとどまらず,かなり奥の方にまで進行します.したがって目に見える変色となって観察されるのです. ちなみにマイナス側では,たとえば空気から溶け込んできた酸素が電子を受け取るという反応がおこり,全体として電荷バランスがくずれないようになっています.このような機構で反応がおこるためには正負の電極の間がある程度の水の層でつながっている必要があります.フェノール基板などは比較的吸湿性があるため,ごくごく薄い水の層が表面に形成されることはよくおこります.銀半田のマイグレーション現象というのをご存じでしょうか.これも電気化学的な機構でおこるのですが,吸湿性の低い基板材料(ガラエポ等)にすることでほとんどこれを回避できます. > また、無電解メッキの洗浄残物とはどのようなものでしょうか? いろいろありえますが,上記の機構のために重要なのはCl-です.使った無電解メッキ液にCl-が含まれているかどうかは何ともいえませんが,含まれていればそれが基板に残留している可能性はあります.
その他の回答 (3)
- c80s3xxx
- ベストアンサー率49% (1631/3289)
今,もとの質問を確認しました. 電蝕の一種で間違いないと思います. 環境的に水分を遮断する方法を取るか,あるいは基板の材質を再検討した方がいいでしょう.たぶんフェノール基板を使っているのではないでしょうか? これをガラエポとかにするだけでかなり違うと思います.
- c80s3xxx
- ベストアンサー率49% (1631/3289)
金は比較的酸化されにくい物質ではありますが,ハロゲン化物イオンの存在下で少しきつい酸化条件がかかると,意外に簡単に酸化されて,酸化物や塩化物を生成します. プリント基板ということなので,普通に考えると,塩分を含む水分が付着し,電位差のあるパターンの別の部分との間で軽くショート状態になって,電気化学的に酸化が進行したのでしょう.この場合,変色した方が相対的にプラス側で,マイナス側ではとくに変化はおこらないはずです (金メッキされていても銅のままでも).変色した部分が回路的に周囲に比べて高い電位になっていれば可能性は高いですね.2Vもあればこの変化には十分です. 塩分は基板をエッチングあるいは無電解メッキしたときの洗浄残物からかもしれません.水分は結露かもしれません.
補足
回答ありがとうございます。 変色はなぜプラス側に起こるのでしょうか? (実際、プラス側にしか変色は起こっていません) また、無電解メッキの洗浄残物とはどのようなものでしょうか? (確かに金メッキは無電解メッキです) ご存じでしたらご教授お願いします。
塩化金酸の方が有名ですね: http://www.pref.shiga.jp/e/imuyakumu/dokugeki/e18.html http://www.pref.shiga.jp/e/imuyakumu/dokugeki/e22.html で、王水(aqua regia) http://www.chemistryquestion.jp/situmon/shitumon_koukoukagaku_kagaku24_aqua_regia.html 非常に強い酸化状態に塩素と金があれば出来ます。
お礼
回答ありがとうございます。 リンク先を拝見しました。 「紅色又は暗赤色」・・・まさしくこんな色です。 ありがとうございました。
関連するQ&A
- 基板の金メッキ変色
下地Ni36μm,Au0.050.2μmでの仕様で基板を作らせました。実測でAuは0.08μmの仕上がりでした。 この基板をリフロー炉に通すと半田が付いていない部分が赤茶色に変色するものがあります。反対に変色しないものもあります。一体何が変色の原因なのか? 表面分析をかけました。結果、?酸化Niがでているもの?銅・Niが出ているもの?有機物が出ているもの 大きく分けて3つあります。Auメッキの厚みが薄すぎるとの指摘もありましたが、では何μm以上が良いのか?も良くわかりません。熱により下地のNiが表面に 出てくるとの情報もありました。リフロー炉に入れる前は全く問題ありません。 教えて頂きたいのは変色を防ぐためにはAuメッキ厚を 厚くすれば良いのか?今回は検出されませんでしたが、リフローによるフラクスが気化したガスは影響しないのか?この2点について情報下さい。
- ベストアンサー
- メッキ
- DC回路基板の変色について
LED素子保護用として、FR-4の基板にダイオード素子をブリッジで 搭載して組んでいます。 DC100Vを抵抗で落として、DC12V,IF20mAにて連続荷電していた ところ、約半年で基板パターンの表面が赤茶色に変色しておりました。 また、ブリッジ回路で最初にDC荷電されるダイオード素子が表電極部で 断線しておりました。 赤茶色の変色はダイオード素子の陽極側につながる基板パターン面に 集中しており、陰極側は変色していませんでした。 これは一体どのような原因、メカニズムで発生しているのでしょうか。 つたない説明ですが、お解りの方がいらっしゃいましたらご教授を お願いします。 なお、基板パターンの材質はCuでNiメッキ後、Auメッキしています。 ダイオード素子の電極材質はAlで、Agペーストでボンディングし、 基板パターンとはAuワイヤーで接続しています。 周囲環境は一般的な工場の事務所レベルです。(湾岸の近くではありますが)
- ベストアンサー
- 科学
- ニッケルメッキ表面に発生した緑色の析出物について
ニッケルメッキについて教えて下さい。 真鍮の板材にニッケルメッキをした部品を密閉ケースの中に入れて屋外で使用しておりますが、3年程度でメッキ表面に緑色の析出物が発生する事例が多発しております。 先日析出物を分析しますと、Zn、Ni、Cl、Oが検出されました。 当初緑色の析出物なので、Cuの錆と推測しておりましたが、Cuは検出されませんでした。 また密閉ケースは、構造は完全密閉ですが長期的な使用で微少な漏れが発生しており、外気の吸い込みの可能性はありますが、雨水等が入った形跡は見られませんでした。 緑色の析出物をネットなどで検索すると塩化ニッケルが緑色をしていて似てる様に思われますが、析出するメカニズム等が分からず説明に困っております。 つきましては、緑色の析出物は何かまた発生の要因等をご存じの方ご教授願います。
- 締切済み
- メッキ
- 塩化物イオン、硫酸イオンの土壌中での役割、発生する原因について
こんにちは。初めて質問させていただきます。 当方、大学の研究で木材チップを敷いた土壌のイオンクロマトグラフィーによる成分分析を行っています。 主に分析している成分は塩化物イオンcl-、硫酸イオンso4 2-、硝酸イオンno3 -、過給態リン酸P2O5(P)です。 質問なのですが、上記のリンと硝酸イオンは植物の生長に必要な物質であると調べられたのですが、塩化物イオン、硫酸イオンが土壌中に存在することにより植物にどう影響するのかがわかりません。 それとも、土壌中で植物ではなく微生物などに利用されるのでしょうか。 乱文すみませんでした。 よろしくお願いいたします。
- 締切済み
- 化学
- 硬質アルマイトの変色について教えてください。
お世話になります。 素材A5056に硫酸の硬質アルマイトを30μし封孔処理を施した製品があるのですが、その製品にプラズマ(温度約250℃)を照射したところ表面に白くスジ状の変色部分が数本発生してしまいました。 照射前に肉眼で確認したところは変色はありませんでいたし、変色後にSEMで表面を観察しても付着物は発見できませんでした。 EPMAにより表面の元素を調べたのですが検出できた元素はO、Al、S、Cで後は微量成分でした。 このような検出元素でアルマイトがスジ状に変色する可能性はあるのでしょうか?
- 締切済み
- その他(表面処理技術)
- SMTリフロー内での異物付着
SMTリフロー後の目視検査で基板表面(特に金端子が顕著に判る)に0.10.3φ程度の異物が複数(ランダムに)付着。 顕微鏡確認より2通り(黒い物&半田の様な光沢のある物)の症状が確認でき、元素分析し下記結果を得ました。 A,黒い物:C、O(Hは分析できない)---ロジンと想定 B、半田の様な光沢----Snのみ (Pbは検出せず) 同一面のチップの半田付けその物には問題なし。 クリーム半田は共昌。 リフロー内の風量をH/M/L 3段階、クリーム半田メーカー変更したが効果無し。 基板はCU→NI→AUの一般的な金メッキ基板。 発生要因のアドバイスを頂ければ幸いです。 又、半田の様な光沢部が共昌半田にもかかわらず Snしか検出しない事も合わせてアドバイス頂ければ幸いです。
- 締切済み
- その他(FA・自動化)
- ニッケルメッキの表面に薄緑色の物質が付着
以下に質問いたします。 セラミック基板にAg-Ptの厚膜印刷を施し、更に無電解ニッケルメッキの表面処理をしている製品の表面から薄緑色のゲル状の物質が析出し、その周りのニッケルメッキ表面が黒褐色に変色しています。 どのような物性もしくは化学変化が起きているのでしょうか? また、その変化のメカニズムを解説願います。 説明足らずで申し訳ありません。 ゲル状の物質の正体を記しておりませんでした。 EPMAでの定性分析の結果、酸化ニッケルであることは判明いたしました。 となると、熱と水分が必要になるかと思われますが、現物は常温、常湿(25℃、40~60%)に保管され、20日~40日ぐらいで、酸化物が見受けられるようになりました。
- 締切済み
- メッキ
お礼
お礼が遅くなりましたm(_ _)m 今回のプリント基板はガラエポ(FR-4)なのですが、そういえば 金メッキの業者が以前と違うので確認してみます。 「Cl-」がポイントということは、場所が海に近いとか、すぐ近くに 下水処理場がある・・・等も関係がありそうですね。 わかりやすいご回答をありがとうございました。