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宇宙と複素数の世界
いま読んでいる科学啓蒙書”「ファインマン物理学を読む(量子力学と相対性理論を中心として)」竹内薫著、講談社サイエンティフィック”の中に、「なぜだか誰も知らないが、この宇宙は、背後に隠れた確率振幅φという複素数の世界によって動かされていて、われわれは、そこから計算される(実数)の確率Pしか観ることができない。」という著者の説明があります。そこでお願いと質問です。1)この意味するところを分かりやすい概念で説明していただきたいというお願い、2)今現在も「なぜだか誰も知らない」のでしょうか? なお複素数の基本的な知識はもっているつもりです。
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実に懇切丁寧なご説明をしていただき感謝しております。有難うございます。 > 要は、量子力学が確率振幅の虚数部分が物理学的に、具体的に何を表しているか結論をだしていないということです。背後に隠れているんじゃなくて、量子力学ではそれが何か見つけ出せなかっただけです。 --そういうことですか。 > 複素数で表すことができるということは、相互に依存する2つの現象が関係しているということで、 --波動と粒子性の二面性を指していることでしょうか? > 相対性理論が時間軸まで考えた4次元理論なのに、量子力学ではそこまで計算に入れないで・・・ --「量子力学は時間の不可逆的な流れを説明できない」そうですが、それでは二つの理論が相容れないのは当然ですね。どちらかにあるいは両方に不備があるのでしょうか? > 電子の運動はローレンツ力のように電界や磁界の関係だけで説明しているのですが、これは正確ではなく、もう1つベクトルポテンシャルと呼ばれる場が存在している。 このベクトルポテンシャルの測定方法が提案され(アハラノフ・ボーム効果)、外村さんの実験で決着がつきました。 --磁束量子を初めて可視化した方が、こんなに大事な実験の成功をおさめたとは知りませんでした。ベクトルポテンシャルは確かゲージ場とも呼ばれるものだと思いますが、この事実はその後どのような論争を引き起こしたのか興味深々です。