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時間とは?

hagiwara_mの回答

回答No.2

大変な難問ですね。私はお答えする適任者ではないですし、気の利いたアドバイスも出来ないのですが、学ぶ側にいた時も、教える側にいる時も、悩んだことのある経験者の一人として少しコメントいたします。 時間の意味を問い掛けてくる出発点はやはりニュートン力学です。ここをとばしていきなり宇宙論とかビッグバンとかに行ってしまうと、結局全てが曖昧模糊となるので注意した方がいいというのが私の意見です。 位置を時刻の関数として表すことが古典力学のひいては力学的自然観を構築する際の基本です。すなわち、運動さらにはこれを一般化した系の状態変化を記述するための独立変数が時刻であると言えます。問題は、この時刻というものが、実測に際して決して値を自由に選べない独立変数であるという特殊な性格をもつことです。時間を溯りながら観測することはもちろん、飛ばすことも、早送りもできません。まして、系の状態を先ず定め、それに対応する時刻の方を従属変数として動かすなどということもできません。これが時間の最大の不思議で、ご質問者の「いつどうやって流れ始めた」というような疑問の根底もここにあると思います。 しばしば、非可逆現象やエントロピー増大をもって、時間の意味付けをしようとする話を見ますが、これは、法則が時間反転に対して非対称であることを言っているだけで、上に述べたような時間の本当の謎に迫っているようには思えません(乞ご批判)。 以下は、とりあえず心を安らかにするための私の勝手な理解です(哲学分野の方ご批判下さい)。時間には「一様性」という大変重要な性質があります。今からの10秒間で起こることは、他の条件さえ揃えれば、明日のある時の10秒間でも、1万年前の10秒間でも同じように起こるのです。観測主観が何かの変化を認識し得るためには、変化しない何らかの基準が必要です。基準があるからそれに照らして変化が認識される-この基準が一様性を具備する時間ということではないでしょうか。 直接のご質問にあえて戻るなら、認識可能な自然世界が存在する限り時刻は一様に刻まれ続けると考えるしかなさそうです。認識主観が、時間が流れ始めたとか止まったと認識することはあり得ないでしょう。 (トンネル効果のインスタントン解のアナロジーを宇宙の開闢にまで持ち込むなどという発想は、専門外でかつ非力な私には、ずいぶん乱暴に思えます、、乞叱責)

yumomonori
質問者

お礼

ありがとうございます。うーん、私自身の無学故、理解度40パーセントといった感じです。エントロピー増大の原理については表面的な部分は理解している程度といった感じです。専門が機械なので。時間の独立変数の所について平たく考えれば、「運動が時間の関数で与えられていれば、ある時間が与えられるとその時間の位置は決定する。しかし、その逆はありえない。」といった解釈をすればよいのでしょうか。何かの本にも「力学と自由意志」というタイトルで書いてあったことなのですが、時間の関数でその後の運動が決定するならばビックバンが起こった瞬間に今こうして私がキーボードを打っている事まで全てもうすでに「決まっている」事になってしまうとか・・・。うーん、やはり科学にも(そして私の能力にも)限界があるようです。

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