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3次元の近似直線

stomachmanの回答

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  • stomachman
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回答No.2

3次元空間の曲面ではなく、直線に乗ると仰るのだから、 (1) x, y, zのどれかを与えて、残りの2つを推定する問題。 (2) <x[i],y[i],z[i]>と直線との距離d[i]の二乗和が最小になる直線を求める問題。 と分類すべきでしょう。 (1)の場合は、たとえばzを与えてx,yを求めたいのであれば、 ・zからxを求める問題。 ・zからyを求める問題。 の二つを別々に解けばおしまいです。 それぞれの解は(x=Az+B, yは任意)という平面と、(y=Cz+D, xは任意)という平面を定めますから、この二つの平面の交線が、求める直線ということですね。 (2)の場合はやっかいです。 [1]ちょっと手抜きしながらも、まともにやってみましょう。 (i) 直線をどう表すか。 ご質問の式を見ると、この直線はx軸、y軸、z軸のどれとも平行でも垂直でもないことが仮定されています。 ですから、zをパラメータとして x=az+c y=bz+d と書いても良いでしょう。a,b,c,dが決められれば良い訳です。 (ii) 点<p,q,r>と直線との最短距離を求める。 直線上の任意の点<az+c,bz+d, z>と点<p,q,r>の距離をdとすると d^2 = (az+c-p)^2+(bz+d-q)^2+(z-r)^2 = (az)^2+2az(c-p)+(c-p)^2+(bz)^2+2bz(d-q)+(d-q)^2+z^2-2rz+r^2 です。これが最小になるzを求めると、 0=∂(d^2)/∂z = 2(az+c-p)a+2(bz+d-q)b+2(z-r) ゆえに z=(ap+bq+r-ac-bd)/(a^2+b^2+1) であって、このときの最短距離h(p,q,r)は h(p,q,r)^2 = (ap+bq+r-ac-bd)^2/(a^2+b^2+1)+2(ap+bq+r-ac-bd)(ac-ap+bd-bq-r)/(a^2+b^2+1)+(c-p)^2+(d-q)^2+r^2 わあ、とんでもないですね。 (iii) じゃあ、直線を求めるには? S=Σ(h(x[i],y[i],z[i]))^2  (i=1,2,...,N) を最小化するには ∂S/∂a = 0 ∂S/∂b = 0 ∂S/∂c = 0 ∂S/∂d = 0 を解く必要があります。言い換えれば ∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂a ∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂b ∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂c ∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂d を求めておいて Σh(x[i],y[i],z[i]) (∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂a)=0 Σh(x[i],y[i],z[i]) (∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂b)=0 Σh(x[i],y[i],z[i]) (∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂c)=0 Σh(x[i],y[i],z[i]) (∂(h(x[i],y[i],z[i]))/∂d)=0 という連立方程式を解くことになります。 これがa,b,c,dについて非線形である(一次式でない)ことは言うまでもありません。一筋縄では行かず、反復計算で徐々に収束させていくしかありません。 [2]手抜き もうすこし手抜きの方法を考えてみましょう。 この座標系を回転・平行移動した座標系をX-Y-Zとします。そして、求めたい直線がZ軸と一致するようにしたとします。回転と平行移動は行列を使って X = R x + p Y     y   q Z     z   r と表せます。Rは3×3の行列で Rの転置をR'とすると RR' = R' R = 単位行列 となる行列です。各点<x[i],y[i],z[i]>をこの変換で<X[i],Y[i],Z[i]>に写したとすると、 直線、すなわちZ軸との最短距離はX[i]^2 + Y[i]^2ですから、他のどんな回転・平行移動の仕方に比べても U=Σ(X[i]^2 + Y[i]^2)  (i=1,2,....,N) が最小になっている筈で、しかも S=U です。  さて、UはZ[i]の値とは無関係ですからZ[i]を求める必要はない。さらに座標系をZ軸の周りで回転してもUは変化しません。従って、 X = R x + p Y     y   q       z R =P(α)Q(β) P(α)=cosα  0  -sinα        0   1    0 Q(β)= 1  0     0       0 cosβ -sinβ       0 sinβ  cosβ とすれば良いのです。展開すれば X[i] = x[i]cosα-y[i]sinαsinβ-z[i]sinαcosβ+p Y[i] = y[i]cosβ-z[i]sinβ+q ですね。 ここでα、β、p、qを決めたい訳です。  始めに(1)の問題を解けば、α、β、p、qの大体の値を求めることができます。これを使ってU(α,β,p,q)を計算します。  それから、U(α,β,p,q)が小さくなるようにα、β、p、qをちょっとずつ改良して行けば良いでしょう。これには微小な角度Δα、Δβを使って、 P(Δα)=cosΔα  0  -sinΔα         0    1    0       sinΔα  0   cosΔα Q(Δβ)= 1  0      0        0 cosΔβ -sinΔβ        0 sinΔβ  cosΔβ を作り、P(α)、Q(α)にそれぞれ掛け算すれば良い。 P(α+Δα)=P(Δα)P(α) Q(β+Δβ)=Q(Δβ)Q(β) だからです。さらにここで、Δα、Δβは微小だから、 cosΔα≒1、cosΔβ≒1、sinΔα≒Δα、sinΔβ≒Δβ (Δα)^2≒0、(Δβ)^2≒0、ΔαΔβ≒0 という近似をしても構わないでしょう。 この近似を利用すると計算は一層簡単になり、Uを最小にするようにΔα、Δβ、p、qを求める問題は線形最小二乗法(一次式の最小二乗法)になってしまい、簡単に解けます。 それを解いてから、真面目にP(α)、Q(α)を計算しなおし、また線形最小二乗法を解く。これを収束するまで繰り返せば良いのです。 なお、stomachmanは計算間違いの常習犯ですから、チェックは慎重に。

lovetheearth
質問者

お礼

ありがとうございました。非常に理解しやすく、活用することができました。また、内容も大変興味深いので、仕事の合間を見つけて非線形最小二乗法も勉強しようと思います。今後とも、よろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。

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