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大気中の「臭い」って何処に消えるんですか?

starfloraの回答

  • starflora
  • ベストアンサー率61% (647/1050)
回答No.3

    「臭い」というのは何かと言いますと、実体は、実は、色々な種類の物質の分子です。分子の少しまとまった集団の場合もあれば、イオンの場合もありますが、分子あるいは微小粒子だと考えればよいでしょう。     鼻の奥の粘膜には、物質の分子に応じて、複雑な感覚信号を発生させる機構を持つ細胞があり、これが、「臭いの感覚」が生じる理由です。舌が感じる「味」も、これと似ています。舌の味覚細胞も、物質の分子の種類に応じて、独特の複雑な信号を発生させます。     そこで、臭いの実体は分子ないし微小粒子で、これらは非常に軽いので、空中に浮かんでいるのです。また空気は流れていますので、この流れに乗って浮かんでいるとも言えます。     臭いの分子は、短期的には(数年とか数百年とか)、大気のなかに拡散して濃度が薄くなって行き、消えて行くように思えます。しかし、地球の歴史の何十億年とかを考えると、いまから1億年前に恐竜が出した生臭い臭いとか、火山の噴火で出た硫黄の臭いとかは、段々大気中に貯まって来て、地球の大気は臭いだらけになるのではないかという疑問は自然です。     宇宙船のなかとか、閉じた部屋のなかなどでは、段々臭いが貯まって来ます。(宇宙船の場合は、本当に密閉しているので、実は、臭いは、長期間宇宙飛行する宇宙船には、深刻な問題なのです)。     地球の大気の場合だと、色々な方法や形態で、臭いの分子や微粒子は、分解したり、吸収されたりします。幾つもの過程というか、変化の形態がありますが、一つは、他の物質に付着するということがあります。付着によって、化学変化が起こり、元の分子は、もっと単純なものに変化するということです。また、太陽からは紫外線が出ていますから、紫外線のエネルギーで、大気中の複雑な分子は、単純な分子に分解されて行きます。     こうして単純な分子に分解されると、それは、普通、酸素、窒素、水素、炭素などで、炭素は二酸化炭素の形に普通なります。もっと重い分子は、次第に地上あるいは海面に降下して来ます。こうして、陸上に臭いの物質は落下し、染み込んで行き、他方、大洋の水中にも降下し、二酸化炭素などを含めて色々な気体分子は、海水に溶け込み吸収されます。また、かなり複雑な分子が分解されなくても、これらも地上に落下し、また海中に沈みます。     地球の大気は、いまから5億年ほど前と現在では、まったく組成が違っています。この理由は、火山活動によって、地球から、色々な分子が、大気中に出て来たことと、もう一つ、植物が、酸素を作り出し、大気に放出し、動物がそれをまた二酸化炭素にするというような過程で、新しい大気成分が構成されたからです。     何億年前からの臭いはどこに行ったかというと、今の大気が、それによって構成され、また、陸地の成分や海中の物質も、臭いの物質が蓄積したものだということになります。     臭いの分子は、地球上の大きな物質循環のなかに巻き込まれ、大気となったり、海の溶解物質となったり、土壌の成分などとなり、いまも循環を続けているのです。  

noname#1546
質問者

お礼

starfloraさーん。 とても詳しく、かつ、分かりやすく教えていただきありがとうございました。 私の質問の主旨までも、私以上に的確にご理解していただき感謝感激です。 なるほど、そういうことだったのですね。 大変助かりました。ありがとうございました。       

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