グラファイトとダイヤモンドについて

質問

グラファイトとダイヤモンドの色や透明性にはなんで違いが出るのでしょうか。資料を探しても詳細が記載されておらず、わからないのでおしえてください

回答No.2

noname#62864

No.1のご回答にありますように、ダイヤモンドではすべての結合がσ結合で出来ています。
一般にσ結合というのは、強固であるため、可視光線の領域に吸収を持たないために無色です。

それに対して、多数の二重結合が共役している場合には、光の吸収領域が長波長側にシフトし、可視光線を吸収するようになり、着色して見えるようになります。たとえば、ニンジンの色素成分であるカロテンや、トマトに含まれるリコペンなどは長い共役二重結合系を有しており、それが着色の原因になっています。
また、アゾ染料などの着色の原因も同様です。

グラファイトの場合には、無数のベンゼン環が平面状につながっており、そのため、上述の化合物と比較しても、はるかに長い共役二重結合系を形成しています。
結果的に、可視光線の領域に、極めて多くの吸収帯を持つことになります。
すなわち、可視光線が大部分の領域で強く吸収され、黒っぽく見えることになります。

単純にまとめれば、ダイヤモンドにはπ結合がないのに対して、グラファイトでは巨大なπ電子系（π結合系）が存在するためと言えるでしょう。

回答No.1

Ichitsubo

グラファイトは巨大な共役二重結合系を形成しています。
他の質問でシグマ結合、パイ結合について質問なさっているのである程度おわかりになると思いますが、
グラファイトはベンゼン環がベンゼン、ナフタレン、アントラセン……のようにどんどんつながったもの(縦方向だけでなく横方向にも二次元的に)です。
この共役二重結合系は光を吸収する性質を持ちますのでグラファイトは黒色です。

ダイヤモンド中には炭素炭素間に単結合しかありませんので(可視)光を吸収する要素がほとんどありませんので無色です。