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硫黄酸化物
myeyesonlyの回答
う~んちょっとまだ範囲が・・・というわけで、ちょっとおおざっぱにかいつまんで答えますので、もっと詳しく知りたい部分があったら、またそれを補足してください。 1.硫黄酸化物の発生 自然要因:火山活動が主 人為的要因:硫黄を含む物質の燃焼。化石燃料には通常硫黄が含まれており、石油では分溜によって蒸発する軽油、ガソリン、灯油などより蒸発しないで残る重油成分に濃縮される。 2.二酸化硫黄の直接の影響 このガス自体有毒で濃度が高くなると動植物を殺ろしてしまいます。ウィスキーの樽の消毒に硫黄マッチが使われているのは有名な話です。 この起序は亜硫酸ガスは非常に水に溶けやすく、水に溶けると亜硫酸 H2SO3 となり強い酸性(化学的にはそれほどではないが生体から見ると非常に強い)となり、その pH だけで細胞を殺すだけでなく、比較的強い還元作用を持つので細胞その物を破壊します。 死なない量でも長期暴露によって気管支喘息を発症する四日市喘息の事例が有名です。(「四日市喘息」で検索するとびしばしヒットします) 3.間接的?影響 酸性雨が有名です。二酸化硫黄は水に溶けやすいのですが、これは単純に砂糖などが水に溶けるのとは違い、二酸化硫黄1分子と水1分子が反応して亜硫酸ができる化学変化です。 この亜硫酸は水中でしか存在できない性質があるので、回りの水分をかき集め、霧状になります。 ロンドンの霧(これも検索でヒットするでしょう)は、化石燃料(当時は主に石炭)を大量に燃やして出た二酸化硫黄によるものでした。 この亜硫酸は還元性があり、空気中の酸素と化合して硫酸になります。ですから、この硫酸と亜硫酸が混ざった状態で雨となって降り注いだのが酸性雨です。 4.酸性雨の影響 直接暴露される植物を弱らせます。植物の身体自体の酸による損傷の他、葉の中にある葉緑素は亜硫酸によって還元され脱色されてしまい、光合成機能を失います。 酸性雨が降り注ぐ土壌では、土壌中に住む微生物の生態系が全く変わってしまいます。酸性に強い細菌しか生き残る事ができません。その結果、植物は共生していた細菌がいなくなったりして栄養摂取などにも障害を受けてきます。 また、酸性雨が降り注ぐ土壌からは各種金属成分(鉄、アルミニウム、コバルト・・・etc)などが溶け出して川に流れ込みます。 この結果、本来は増殖しないプランクトンが増殖して赤潮などを発生させた事例がヨーロッパでありました。沢山のアザラシが大量に海岸に打ち上げられて死んだ例ですが、酸性雨による土壌からのコバルト溶出により、本来大量発生しないはずの毒性の強いプランクトンが大量発生して赤潮を起こし、このプランクトンの毒で弱ったアザラシの間にジステンパーという病気が流行したそうです。 http://202.214.17.12/FERC/research/19990117/f1042.html
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お礼
知りたかった事をほとんど教えていただいてなんか、すっきりしました。 補足してから早速回答していただいて助かりました。 サイトもすごく詳しく書かれてましたし。 ありがとうございました。