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炎の中で何が起こっているの?
chukanshiの回答
燃焼を物理現象として見たときに、どの辺までちゃんと説明できるか、一般的なことをお話したいと思います。 まず、燃焼とは、物理的に定義すると、光と熱を発しておこる連続的な化学反応と言えるでしょう。そして燃焼は、ある一定の温度、つまり発火点に温度が達すると起こります。発火点は、物質の種類によって違います。 「熱」という言葉が入っているからには、ひとつの原子で起こっていることだけを考えても燃焼かどうかはわからない、ということです。「熱」は、原子が大量(アボガドロ数ほど、10^23個)に集まってはじめて定義できるものだからです。「温度」も原子が大量(アボガドロ数ほど、10^23個)に集まってはじめて定義できるものです。(1個の原子の温度が何度とはいえません。) しかしながら、原子レベルで起こっていること(燃焼の素過程とよぶ)を考えてみましょう。燃焼が起こっているとき、原子レベルでは、化学結合の組換えが起こっています。もっと細かく言うと、電子が軌道を移っていて、軌道によってエネルギーが違うので、移った先のエネルギーとの差の分を、光として出します。これが、燃焼で発生する「光」の原因であると考えられます。しかし、1個の原子でこういうことが起こってもそれは、決して燃焼ではありませんね。このレベルでは、原子が電子を失ったか、受け取ったかはわかります。原子が電子を受け取ることを、酸化、失うことを還元と呼びます。これは言葉の定義です。つまり、原子のレベルでは、酸化、還元はわかっても、燃焼かどうかはわからないわけです。 燃焼というのは、大量(アボガドロ数ほど、10^23個)の原子が集まって、はじめて起こる現象です。そして温度を上げていったときに、この燃焼の素過程が連続して起こりはじめるのが、発火点です。化学結合のエネルギーが光のエネルギーに変わり、さらに光のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換していくということが、連続的に一斉におこるのです。 このように、原子レベルの素過程があって、この素過程が大量に集まっている原子で一斉におき始めることを、一般に物理では「協力現象」、その一斉におき始める現象を「臨界現象」と呼びます。燃焼もその意味では「協力現象」ですね。 では、その「臨界現象」がおこる「臨界点」、(燃焼の場合は「発火点」)が、原子レベルの素過程を考えて、そこから決められるか、といえば、広く一般的には、決められない、というのが現状です。つまり、「発火点」は理論的には現時点では原子レベルからは求められません。 結論をいうと、燃焼は物理現象として考えると、原子レベルで起こっていることは大体わかる。また、人間が体感できるレベルでもわかる。しかし、その中間のスケールのレベルで本当に何が起こっていることはわからない(漠然としかわからない)、といのが現状ではないでしょうか。
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