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台風の目

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回答No.4

低気圧(台風も低気圧の一種なので,以下低気圧と書きます)の渦は,地球の自転の影響で回転方向が決まりますが,問題はバケツですね。 バケツの中の水に,大地球のロマンを感じておられる方には申し訳ないのですが,あえてハッキリ申し上げましょう。 ★バケツの底に穴を開けた時の回転方向と,地球の自転方向(北半球・南半球で裏返しになる)とは,ほとんど無関係です。★ >洗面所で水を溜めて栓を抜いたときに発生する渦や、ものを水中に沈めたときに発生する渦については、コリオリの力であることは否定できないでしょう。 もちろん,否定はしません。(ですから,「ほとんど」無関係と書きました。) 低気圧であろうと,バケツの水であろうと,地球という回転する台の上に乗って運動している様子を,自分もその台の上に乗ってみているわけですから,コリオリの力を受けるのは確かです。 ただ,低気圧に比べると,バケツや風呂の水などの動きは,時間的にも空間的にも小さすぎて,他の要因の影響のほうがはるかに大きいのです。 低気圧の外から中に吹き込んでいく空気は,何時間もかかって,何百,何千kmという距離を移動します。一方,バケツや風呂は,せいぜい数秒~数十秒,数十cm~数mです。これではコリオリの力の効き目が現れる前に,水は穴から落ちてしまいます。 他の要因を具体的に挙げると,例えばバケツや湯ぶねの形。穴の形。穴の大きさ。栓を抜く時の抜き方(まっすぐ垂直に抜くか,少し斜めに抜くか)。栓を抜く時に風呂の中に突っ込んだ腕の動き。などがあります。 arachanさんが実験なさって,結果が台風と一致したのは,それらの他の要因が,たまたま,コリオリの力による影響を補強する方向に働いたからだと考えられます。 わが家の風呂では,栓を静かに抜くと,渦はできません。穴に向かってまっすぐに流れ落ちていきます。 その状態から,手で水を軽くまぜてやると,いとも簡単に渦を巻きます。時計周り,反時計周り,両方できます。 このことからも,コリオリの力の影響が小さいことがお分かりいただけると思います。 たった1件だけでは信用できないとおっしゃるのでしたら,これはいかがでしょうか。 以前,中学校で教えていた時,3年生の生徒さんに協力していただいて,家庭の浴槽や洗面所など,あちこちに水を貼って,穴から排水する時の渦の巻き方を調べてきてもらったことがあります。 その結果は次のとおりでした。 時計回り(南半球巻き)  130件 (42.8%) 反時計回り(北半球巻き) 96件 (31.6%) その時々で異なる     45件 (14.8%) 渦ができない       28件 (9.2%) その他          5件 (1.6%)  計           304件 (100%) コリオリの力の影響が渦の回転を決定付ける主要因だとすれば,反時計回りのほうが多くならなくてはいけません。 あるいは,こう考えることもできるでしょう。 フーコーの振り子という実験があります。数年前までは,高校1年の理科Iで学びました。(現在は理科Iがなくなったので,地学Iをとらないと習わない。) 振り子を長時間振らせておくと,振動面がだんだんと回転していくという現象です。 この回転速度は,北極点(南極点)で実験しても360度回るのに1日かかるというものです(地球の自転と同じ)。東京あたりですと,2日弱かかります。 コリオリの力は,その程度の弱い力です。バケツから流れ出ようとする水にはっきりとした渦を作るほどの力はありません。 実際,巨大な水槽を使って,コリオリの力の影響を確かめる実験というのが行われたことがあるそうです。そのときは,水槽はゆがみのない完全な半球形のものを屋内におき,振動を与えないように注意しながら,底部の中心に正しくあけられた穴の栓を,静かにまっすぐ抜く,という実験を繰り返したところ,確かに低気圧と同じ方向に巻いたそうです。 そのぐらい実験条件のコントロールを厳しくしないと検出できない程度のものなのです。 なお,低気圧の渦の方向については,参考URLのページをご覧ください。 (長文で申し訳ありませんでした。)

参考URL:
http://plaza12.mbn.or.jp/~satom/meteo/weather1.htm

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