• ベストアンサー

トランペット協奏曲

ハイドンのトランペット協奏曲は主にEs管トランペットを使い、フンメルのトランペット協奏曲は主にE管トランペットを使うのは何故でしょうか?(フンメルのトランペット協奏曲は原曲が変ホ長調ではなくてホ長調なのは何故でしょうか?)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • mousike
  • ベストアンサー率93% (15/16)
回答No.1

詳しい記録が残っていないので正確なところはわかりません。 ハイドンの協奏曲もフンメルの協奏曲も、アントン・ヴァイディンガーというトランペット奏者のために書かれた曲です。ヴァイディンガーは長い間、ナチュラル・トランペットからヴァルブ付きトランペットへの移行期の楽器であるキー付きトランペットの発明者と思われてきました。これは、木管楽器のように管の途中に穴をあけて、キーで押さえられるようにしたものですが、実際にはヴァイディンガー以前からそのような試みはありました。ヴァイディンガー自身の開発したトランペットがどのようなものだったかは資料が残っていませんが、すべてのキーが片手で押えられるようなモデルを開発したのがヴァイディンガーだったのではないかと推測されています。 ハイドンの曲の原題は「クラリーノのための協奏曲」で、この「クラリーノ」がキー付きトランペットのことです。日本のある楽器店のサイトには、ハイドンの協奏曲は1760年にドイツで発明された楽器のために書かれたもののように書かれていますが、ドイツの楽譜出版社の解説やトランペット史研究の資料だと、やはりヴァイディンガーが考案した楽器のために書かれたとされています。初演もヴァイディンガーによって1800年に行われています。ただし、音が不安定だったため、かならずしも成功ではありませんでした。 ヴァイディンガーはその後、いろいろな調性に合わせた楽器を開発していったと考えられています。フンメルの協奏曲が初演されたのは1803年ですが、それがホ長調で書かれていることから、ハイドンの協奏曲が書かれたあとにE管が開発されたのではないかと推測されています。また、フンメルの協奏曲のオリジナルのパート譜には修正のあとが何か所もあり、これはヴァイディンガーによる改変と考えられています。つまりまだ新しい楽器で、出にくい音や音程が取りにくい音などを作曲者はまだ把握していなかったのでしょう。 近年になって、このヴァイディンガーの楽器を復元する試みが行われていますが、現代のトランペットのような抜差管を取り付けたものと取り付けないものの2種類を製作して比較したところ、付けない楽器の方が音程はよく、音色も輝かしいという結果が出ました。それで、フンメルの協奏曲を演奏するに際しては、抜差管で音程を変えたのではなく、新たにE管を製作したと考えられています。ホ長調という調性は、金管楽器では一般的ではなかったので、ヴァイディンガーによるE管開発が先にあって、その新しい楽器のためにフンメルが新曲を書いたという順番の方が自然だと思います。 ヴァイディンガーの楽器を復元して行われたハイドンとフンメルの演奏 (半音高いホ長調の方が華やかに聞こえるかもしれません) https://www.youtube.com/watch?v=WzHR46yaveQ https://www.youtube.com/watch?v=9XkrFxPBLXQ

heiseiyukio
質問者

お礼

詳しい解説どうも有難うございました。

関連するQ&A

  • ハイドンのトランペット協奏曲変ホ長調の楽譜って何処に売ってます?

    ハイドンのトランペット協奏曲変ホ長調の楽譜を探してます。 特に第3楽章のが好きで、難しくなさそうなので吹いて見たいのです! マルサリスが吹いてるのを聴いて「あ、いいなぁ」って思ってナカリャコフが吹いてるのを聴いて「これは吹きたい!!」って思いました。 どこか売ってるところ知りませんか? よろしくお願いいたします!

  • フンメルのトランペット協奏曲 オーケストラ譜を探しています

    フンメル作曲の、トランペット協奏曲のオーケストラ譜を探しています。 B♭管を使用しているので、変ホ長調が望ましいです。 インターネットで検索は行っているのですが、どれがいいのかが分からないこと、 また、海外からの取り寄せはしたことがないので、できれば避けたいと考えています。 以上を踏まえ、できれば国内で、通販または店舗購入可能なお店を知っていたら教えていただきたいです。 できるだけ早く入手したいので、見かけた、などの情報もお待ちしています。 よろしくお願いします。

  • ハイドントランペット協奏曲 第一番 in B-dur について

    ハイドントランペット協奏曲 第一番 in B-dur について こんにちは。 トランペット吹きの高校生の者ですが、「ハイドントランペット協奏曲 第一番 in B-dur」の楽譜を探しています! よく簡単にE-durなら見つかるのですが、B-durの方が見あたりません、、、。 B-durの在処についてご存じの方がいらっしゃったら是非情報のご提供をお願いします。 お手数ですが宜しくお願いいたします!

  • ヴァイオリン協奏曲の調性

    音楽愛好家です。難しい質問になってしまいます(汗 18世紀後半のヴァイオリン協奏曲の調性はかなり偏っている事に気付きました。 モーツァルト、ヴィオッティ、サン=ジョルジュ、ジルメン等の大家の調性を調べたところ、 ヘ長調と変ホ長調の曲が一曲もない事が分かりました。いや、19世紀以降の作曲家の場合も同様でした。 パガニーニがヴァイオリン協奏曲第1番を演奏する際、調弦半音上げて変ホ長調で演奏して聴衆を驚かせた事から 変ホ長調の曲が少ないのは分かりますがヘ長調がほとんどないのは不思議ですね。何故でしょう? P.S. 1780年頃まではB C G D A Eの調がほとんどだったようです。

  • 曲名が変わる協奏曲

    協奏曲は楽曲の形式だけでなく曲名でもあると思いますが, 例えば,バッハ: ピアノ協奏曲(原曲 チェンバロ協奏曲)は, さらには原曲はヴァイオリン協奏曲…と複雑です。 チェンバロ協奏曲まではバッハ本人の編曲なのでいいとして, ピアノ協奏曲という名は私には抵抗があります。 バロック期の協奏曲は独奏楽器によって○○協奏曲と曲名を 変えられてしまうことが多いように思います。 原曲名が記されていないこともあります。 このように作曲者も知らないところで勝手に(?)曲名を変えて しまうことはクラシック界では問題にされることはないのでしょうか。 または,個人的には気にならないものでしょうか。 それと,モーツァルトのフルート協奏曲(原曲 オーボエ協奏曲), ベートーヴェンのピアノ協奏曲ニ長調(原曲 ヴァイオリン協奏曲) のように作曲者自身が協奏曲から協奏曲へと編曲したものは ベートーヴェン以降にもあるのでしょうか。

  • フンメルのトランペット協奏曲

    フンメルのトランペット協奏曲 オーケストラの編成がどうなっているか詳しく知っている方いたら、教えていただきたいです! 急ぎで知りたいです。よろしくお願いします。

  • モシュコフスキーのもうひとつのピアノ協奏曲

    モシュコフスキーは現在も出版されている、ピアノ協奏曲ホ長調がありますよね?その協奏曲が作曲される以前にもピアノ協奏曲が作曲されていたと聞いたことがあります。リストがオーケストラのパートをピアノで演奏し、モシュコフスキーがソロパートを弾いたらしいのです。誰か詳細を知っている方がいれば教えて下さい。

  • 吹奏楽部の友達にコンクールで伴奏してくれと頼まれ…

    吹奏楽部の友達にハイドンのトランペット協奏曲変ホ長調のピアノ伴奏をしてくれないかと頼まれました。 私の腕はせいぜいショパンの雨だれの前奏曲や月の光など趣味でやるだけの腕なので、引き受けていいかどうか困っています。 練習期間は約半年で伴奏の経験もないんです。 アドバイスや、やるべきかどうか、このレベルでできるかどうかなどをお答えして頂ければと思います。 返事をすぐにしてくれと頼まれたので、できれば早急にご回答お願いいたします。 宜しくお願いします。

  • 鳥肌の立つヴァイオリンorピアノ協奏曲

    はじめまして、自分は作業用にクラシック音楽を聴いていましたが、気に入って趣味としても聞くようになりました。 そこで、鳥肌の立つようなヴァイオリンorピアノ協奏曲を教えていただきたいです。 自分が今までに聴いたもの↓ ヴァイオリン協奏曲 ○ヴィヴァルディの四季 ○チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲作品35 ニ長調 ○メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲作品64 ホ短調 ピアノ協奏曲 ○ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番 ハ短調 ○チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 できれば紹介されているページなども書いていただけるとありがたいです。

  • 珍しい協奏曲は?

    いつもお世話様です。管楽器が好きでよく協奏曲を聞きますが、とっても珍しい協奏曲を探しています。古典・現代問いません。できれば、廃盤でなければCD番号もつけていただければ幸いです。以上宜しくお願い致します。

専門家に質問してみよう