位相反転時(逆相)の音の打ち消し、ディップについて
- 音の反転による打ち消し現象やディップについて、周波数帯域によって壁の反響やスピーカーの位置による音の増幅と抑制が起こることがあります。
- 例えば、スピーカーから出る音が壁に反射して耳に届くまでの時間差が生じ、一部の周波数帯域では音が打ち消される現象が起きることがあります。
- 一般的に、壁からの反射音が原音との時間差が0.006秒以内であれば、打ち消しは起こらずに音が聴こえるとされています。
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位相反転時(逆相)の音の打ち消し、ディップについて
位相反転時(逆相)の音の打ち消し、ディップについて 壁の反響しかり、スピーカーの位置で、音が逆相になり打ち消しあったり、強めあったり が周波数帯域によって起っているということについての質問です。 例えば、こちらのGENELECのHPで解説されていますが http://otaritec.co.jp/products/genelec/faq/acoustical/not-enough-bass/index.html こちらは86センチ壁から離した場合100Hzでディップするという。 気温によると思いますが、 例えば2m1波長の周波数の音が、1m離れた(奥まった)2つのスピーカーから出ると聴こえない。? 逆に2m離すと強まる? 音速が1秒330mということは1mだと0.003秒。 スピーカーを壁から1m離し、スピーカーの1m前で聴くと、 スピーカーから出た音が耳に届くまで0.003秒で、壁に反射した音が届くまで0.009秒? その差は0.006秒。 この誤差以上に音が鳴っているから最初の音が後からきた音にぶつかるということでいんですかね? 上記の条件で、0.005秒間の音を出せば、反射音と原音はぶつからないということですか? (聴こえる聴こえないは別として)
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こんにちは。 空気中の音速は、一般的に331.5+0.6xで計算されます。xは気温です。 0℃で331.5m/s 15℃で340.5m/s 20℃で343.5m/s 30℃では349.5m/sですね。 もっと簡易的でよければ340m/s(≒15℃)を使う事が多いです。 GENELECのHPの場合はスピーカーの後ろの壁からの反射ですから、かなり顕著にディップが出ます。 後ろ壁との距離が86センチということは、半波長が倍の172cmですので、気温20℃かなと読んでいたら『20°C の大気中の音速 = 344m/s』と書いてありますね。 『この誤差以上に音が鳴っているから最初の音が後からきた音にぶつかるということでいんですかね?』 OKです。 『上記の条件で、0.005秒間の音を出せば、反射音と原音はぶつからないということですか?』 悪くない考え方です。しかし0.005秒は200Hzの波長、しかもパルス波にしかならないですね。実際に室内の反射音のタイミング(←これが残響)を分析する為には、同様の手法でインパルス(半波長のパルス)が使われる事もあります。 『(聴こえる聴こえないは別として)』 確かにその通りです。人が音を分析して音程音色を感じ始める為には残念なことに0.01秒程の音の継続が必要とされてます。個人差が有るようですが。 それ以下のパルス音は破裂音に聞こえます。音の大きさだけは判るという事ですね。
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- HAL2(@HALTWO)
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>聴こえない。? >逆に……離すと強まる? 「聞こえない」と言う程ではなく「意外なほど弱音になる地点」と「意外なほど強まる地点」とがあり、自然界では谷や洞窟での意外な反響特性を「ここではどんなに声を潜めても何十mも離れた入口の所では聞こえるようになっている」なんて観光 Guide の説明があったりする場所が結構ありますよね。 「意外なほど強まる現象」は「意外に」思ってしまうことから有名になりますが、「意外なほど弱音になる現象」は何の感動も得ないことが多いどころか厄介なものですので、人は無意識にその場所を回避します……具体的には 半歩から数歩動いて「普通に聴こえる場所」に移動します。 半歩というのは「朝礼」とか「TBM」とかでよく見かけるもので、一番前に立って話す人の声がよく聞こえないために列の後ろの方の人がちょっと (半歩ほど) 身体を動かします。……音響的な Dip を作り出している範囲はたかだか数十cm にも満たない領域ですので半歩ずれるだけでも大きく変わるわけですね。 部屋の中で音楽を聴くような場合には、半歩どころか首を巡らせて頭の位置をちょっと変えるだけでも反響が変化するのが判ります……でも周波数特性上で Peak や Dip が生じたなどと言うようには判りませんけれどね(笑)。 人間の耳は「周波数連続対応型音圧測定器」のようにはなっておらず、Corti 器と呼ばれる有限の有毛細胞感覚器官で振動を神経内電気信号に変換する Digital PIck Up 部を介して多数の電気信号から Filtering / Mixing して既存の記憶 Data と照合することによって判断する脳処理を行うことで音を知覚しており、この「照合すべき記憶 Data」は殆どの人が「~Hz」といった「周波数測定器」の値や「~Volt 或いは~dB」といった測定値ではなく「ドレミファソラシド」や「強音~弱音」の楽音階 Data ですので、脳はその参照 Data に近似した Data を知覚として返します。 つまり「その極狭い領域だけ音量が極端に減じていても前後の音との関連性がある場合には、脳はその音を脳内補間してしまうので、大抵の人は弱音域があることを気付かない」という現象が起きてしまうので「音楽鑑賞」に於いては「Speaker 背面の壁との距離で低周波域に Dip が生じる」などという問題は欠点にはなりません。……むしろ回り込みや干渉 (反響) との Mixing 具合を好ましい音色にするための手法として利用します。……低域増強は床近くに、すっきりと音離れを良くするには床から離すといった Bookshelf Speaker の設置高に応用されていますよね。 電気信号での位相の乱れ……特に反転打ち消し……は人の脳による補間が効かないものがあるので大問題となったりもするのですが、音波での位相の乱れは電気信号のそれとは違って「測定器の結果を目で確認」するのではなく「耳で聴いて脳が判断する」ものですので「脳処理能力」の違いに因って結果は大きく異なります。 難聴の指揮者が素人指揮者よりも遙かに素晴らしい Orchestra 指揮をしてみせるのは聴覚器官の善し悪しではなく 5 感全ての情報を処理する脳の処理能力が長年の指揮経験によってずば抜けているからなのであり、素人ではどんなに聴覚器官が優れていようと何の Merit にもなっていないのです。 Monitor Room で Flash Mount が良しとされるのはその周波数を検波/検聴する用途が有り得る職種だからであり、音楽鑑賞に有利 (Merit) だからというわけではありません。 最後に御質問への回答 Pulse (一つだけの波) で考えてみては如何ですか? 波長 1m、秒速 1m/sec の波を 2 地点からその進行方向に交点が生じるように発したとしても、1 つの波だけでは上手くぶつかってくれるかどうか……2 地点から波を出し続けている、つまり連続波であれば交点でぶつかってくれます。 Sin 測定波は連続波ですので測定器上に Peak や Dip を生じますが、音楽波形は常に千変万化するものであって定常波であることの方が少ないものですので、一瞬だけ Peak や Dip が生じたところで音楽そのものに影響は殆どないのです。 音楽を愉しむための音色感追求はあくまでも「音楽」のためであり、「音楽」ではないものを使って「周波数が一定だの、Peak や Dip どうの」と調整してみても、いざ音楽を流すと無残な結果になることが少なからずあるものでして(笑)「より良い音響 Balance は部屋によって様々に変化するものであって決して一様 (周波数 Flat など) にはできないものである」ということを身に染みて理解するまでには結構年季が要るものですね(^_^;)。 素敵な Audio LIfe を(^_^)/
お礼
回答ありがとうございます。 確かに、実際耳で聴いてもなんとやらなんですが、違うタイミングで入ってくる音がなぜ強めたり弱めたりするのかという理論的なことを知りたかったので。。
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