• ベストアンサー

古文の質問です。

古文の質問です。 露いかばかり袖にふかかりけん。 の"けん"はどうして終止形ではなく連体形になるんですか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • kzsIV
  • ベストアンサー率53% (238/446)
回答No.2

疑問詞は「か」「や」「ぞ」(終助詞も含む)と共起しやすいため、結びは連体形が多くなります。10種余の学習用古語辞典を見た所、事項解説に疑問詞の「係り結び」を説いているのはベネッセだけで、用例はほとんどが「か・や・ぞ」と共起するものでした。疑問詞(いかに・いつ・いづこ・いづち・いづら・いづれ・たれ・なに・など)で、結びがどうなるかを説明したものは、以下の2語だけでした。 いづれ ◎「土左日記」の「いづれまされり」については、連体形で、結ばれない点で諸説がある(ベネッセ古語辞典 1988)。 ◎疑問詞としての係りをなしながら、「か」を伴わないときは終止形でむすぶこともある。(角川新版古語辞典4版1998)   我が髪と雪と磯辺の白波と、いづれ優れり、沖つ島守(土佐日記) など ◎多く文末の活用語は連体形で結ぶ(学研新古語辞典1986) ◎「など」に応ずる文末の用語は連体形で結ぶ(ベネッセ古語辞典1988) ◎文末の活用語は連体形で結ぶ(角川新版古語辞典4版1998)   など、いらへもせぬ(伊勢物語)   など、かく久しうはありつる(蜻蛉日記)   など、かくうとましきものにしもおぼすべき(源氏物語)   など、人々参り物は遅き(宇治拾遺物語) 「いかばかり」の場合、結びが終止形になるのか、連体形になるのか、平安朝の和歌で百余首ほど見てみました。結びにつかわれるほとんどが助動詞「む」「まし」「らむ」にかぎられていました。つまり終止・連体同形の助動詞ばかりです。中で終止形となるのは   いかばかり 久しくもあらず     天衣 乙女が撫づる 岩ばかりなり (古今六帖和歌) ですが、これも「ず」は連用形中止法だ、という主張も通りそうです。   いかばかり 我を思はぬ 我が心     我がためつらき 人を恋ふらし (久安百首) は2句切れにすると連体形結びのようにも見えますが、ここは「いかばかり」は「思ふ」にかかり、「思ふ」の未然形に「ず」の連体形がついた「思はぬ」が「心」にかかる、と見た方がよいでしょう(コンナニモ 僕ヲ嫌ッテル 僕ノ心 僕ニツレナイ アノコガ好キラシイ) というわけで、   "けん"はどうして終止形ではなく連体形になるのか? というと、ベネッセの「疑問詞結び」に従って   「いかばかり」が疑問詞だから、その結びの「けん」は連体形である。 という回答が導き出されます。もしも   "けん"は終止形ですか、それとも連体形ですか? ということであれば、   終止形だと思いますが、鎌倉期以後の文であるならば連体形と考えてもおかしくはありません。 と回答することになりましょうか。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (1)

  • fujic-1990
  • ベストアンサー率55% (4505/8062)
回答No.1

 辞書で確認しましたが、「けん」は、平安中期以降から発音に従って「けん」と表記されるようになった、そうですが、元々は「けむ」です。  活用は、 ○/○/けむ/けむ/けめ/○ です。  質問者さんのお尋ねの文章では、「終止形」の「けん」じゃないですか?

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A

  • この「ぞ」は?(古文)

    問題集で、 「日数のはやく過ぐるほどぞ、ものにも似ぬ。」 という文が出てきたんですが、この「ぞ」って係助詞じゃないんですか? 係助詞だったら連体形になるはずなのに「似ぬ」と終止形になってるので疑問に思いました。 古文勉強中の超初心者であります。

  • 古文の質問です。

    古文の質問です。 歌はいかがあらむ。 という文の最後の"らむ"の部分を文法的に説明せよという問題で、答えは"ラ変動詞「あり」の未然形+推量の助動詞「む」の連体形"です。 でも推量の「む」がなぜ連体形なのかわかりません。回答には"疑問詞'いかが'があるから連体形。"と書いてあります。 疑問詞のあとは連体形なんてルール聞いたことがないのですがそうなんですか?

  • 古文の逆接がわかりません

    古文の接続のところで勉強がとまってしまいました。使っているのは「マドンナ古文」です。これまでか原理がわかって暗記をするだけでよかったんですが、接続は何のためにあるのかもわかりません、 未然形接続:る・らる・す・さす・しむ・ず・じ・む・むず・まし・まほし 連用形接続:き・けり・つ・ぬ・たり・たし・けむ 終止形接続:べし・らし・まじ・らむ・めり・なり 連体形・体言接続:なり、たり、ごとし  の使い道がわかりません、例をつかって教えてほしいです。お願いします。

  • 古文の活用について

    あるまじかるめり 「あり」が連体形になっているのは、「まじ」が終止形接続だけれども、ラ変には連体形接続だからですよね?(確信がちょっとないですけど) じゃあ、どうして「まじ」が連体形になっているのでうか?「めり」は終止形接続のはずなのに。しかも、「まじ」はラ変じゃないし・・・

  • 古文の用法について

    古文で「こと、とき、もの、の、ところ」等を補って解釈する用法について 古文で「こと、とき、もの、の、ところ」等を補って解釈する用法は準体法(体言のように働きを担わせている連体形の用法)がありますが、 連体形以外でも「こと、とき、もの、の、ところ」等を補って解釈しているところをよく見るので質問しました もし「こと、とき、もの、の、ところ」等を補って解釈する用法があるなら詳しく教えて貰えるとうれしいです

  • 古文の文法につき2点質問します

    古典文法について質問です。 高等学校を出て約10年たちますが、 (古文をもう一度読み直してみよう)と考えています。 そこでちょっと基礎的な質問ですが。 1:古文の助動詞や助詞には  ・未然形  ・連用形  ・仮定形  ・連体形  ・已然形  ・命令形    という6種類の接続があったのは覚えています。    この中の    ・連用形  ・連体形  ・已然形    の3種の接続につき分かりやすく教えていただけませんでしょうか? 2:和歌を読むと良く「枕詞」というのを聞きます。   この「枕詞」とは何なのかについても教えてください。

  • 古文の訳し方

    こんにちは。 いつもお世話になっています。 古文の訳し方で質問があります。 よろしくお願いいたします。 白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなましものを の文の中の「消えなましものを」を訳すことが難しかったです。 訳は「消えてしまっただろうに」でよいでしょうか。 よろしくお願いいたします。

  • 古文 助動詞 「む」

    勝たむとうつべからず。 という文で、「む」は終止形だと思うのですが、答えは連体形です。なにか秘密が隠されているんでしょうか?

  • 古文

    問・この人々の深き心ざしは、この海にも劣ら(  )べし。 (  )の中には、助動詞氏のず連体形のざるが入るようですが、 助動詞のべしは、終止形にくっつく助動詞じゃないのですか?

  • 古文文法について

    (1)「人にあはぬなり。」 (2)「大納言の御娘亡くなり給ひぬなり。」 (1)の「ぬ」が連体形、(2)の「ぬ」が終止形になる理由を詳しく教えてくださいm(_ _)m

このQ&Aのポイント
  • インクを検知できませんと表示されるトラブルについて、質問者はマゼンタとシアンのインクを新しくセットし直したり、プリンターの電源をOFFにして再度セットするなどのトラブルシューティングを試みましたが、回復しなかったと述べています。
  • 質問者の環境はWindows10で、無線LAN接続を使用しています。
  • 関連するソフト・アプリやWi-Fiルーターの機種名は記載されていません。電話回線はひかり回線です。
回答を見る