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母集団と確率空間の違い
MagicianKumaの回答
- MagicianKuma
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例としてサイコロを1回振ってその出た数字に興味がある場合を考えてみましょう。まず標本空間は、{(1),(2),(3),(4),(5),(6)}です。(丸数字はその数値が出ることを表すとします)ここで重要な点は、 (1)標本空間の元は排他的です。(1)と(3)が同時に起きることはない。 (2)標本空間の元は網羅的です。起きる結果の全てがある。 標本空間の元を標本点と呼んだり根源事象(事象という言葉が使われているので混乱しがちだが事象とは違う)とよぶ。 一方、我々は普通に、サイコロを1回振って【偶数がでる】確率は?といった表現を使います。【この偶数が出る】というのは自然な用語で事象ですわな。これを数学的にきちっと表現するため、集合であらわそうと言うわけです。すなわち{(2),(4),(6)}です。逆に言えば、事象{(2),(4),(6)}というのは(2)または(4)または(6)が起きるという意味を表します。 事象AがあればAが起きない事象も考えなくてはいけない。事象Aと事象Bがあれば、AまたはBも事象としてなければならない。(1)~(6)のどれかが起きること{(1),(2),(3),(4),(5),(6)}=Ωも事象です。その確率はP(Ω)=1です。試行してなにも起きない事象というのも変ですが、Ωの補集合である空集合も事象の1つに含めます。 さて、質問への回答ですが、標本空間のべき集合はσ加法族になっています。(しかも最大の)しかしFはそれに限ったわけではありません。例えば、サイコロの例では、{∅,{(1)},{(2),(3),(4),(5),(6)},Ω}もσ加法族です。 別の例、連続的な確率空間を考えてみます。1回の試行で0~10の間の実数値が得られるとします。もはや標本空間を{〇,〇,・・・}のように表現できません。標本空間Ω={x∈R|0<x<10}となります。このときある標本点が起きる確率と言うのが考えにくいのです。あえて言えば確率0です。0<x<3となる確率なら0.3とか言えそうです。だから、標本空間の元に確率を与えず、標本空間の部分集合に確率を与えようと考えるわけです。ただしどんな部分集合にも確率が与えられるわけではありません。それがσ加法族をメンバだけを事象とし確率を考えましょうということです。
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